英検準1級試験情報

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英検準1級1次試験速報まとめ

2013年度第1回試験(2013年6月9日実施)

全体の講評

 今回の問題で印象に残ったのは語彙問題の難化です。空所補充、内容一致は前回と変わらず。Listeningはやや聴きやすかったのではないかという印象です。
得点目標としては、1番:18点、2番:5点、3番:16点、4番:11点、リスニング:26点、総得点76点以上を獲得し、余裕を持って合格していただきたいところです。
合格点は、前回の71点を下回り70点前後と予想いたします。

 英作文を除いた得点が56点を上回っている場合には、すみやかに2次面接の準備を開始されることをお勧めします。

CEL解答はこちら>>

☆試験問題(リスニング含む)はこちらの日本英語検定協会のサイトで公開されています。


問題毎の講評

[1]語彙・熟語問題

  大問1番語彙問題は難化と言えます。(10)「学位を授ける」の意味でconfer、(15)マラソンで痙攣したというcramp、(21)「決心が固い」の意味でresoluteなどは正答率が低いでしょう。

(1) 2 brochureには驚きました。無理のない出題ですが、あまり英検らしくないという印象です。
(2) 2 orphaned。orphanが動詞で使われています。「孤児」という名詞で知っていれば正解できたでしょう。
(3) 3 distorting。目的語のthe truthを見た瞬間にdistortが選べると良いですね。よく出て来るフレーズです。
 通常語彙問題の最初のページは比較的正解しやすい問題が並ぶのですが、今回は正解以外の選択肢でも1級に近いレベルの単語が散見されました。

(4) 1 secluded。secludeも1ページ目としては選びにくかったでしょう。
(5) 3 explicit。これも考えさせる問題でした。A:「Henley刑事、Mergelがすでに現場の写真を撮っています」に対して、B:(刑事が)「なぬ?はっきり言ったはずだぞ」と怒っているので、正解はexplicit。Butの使い方が口語的で、会話の流れがやや把握しにくかったかも知れません。
(10) 2 conferred。confer が「(資格や称号など)を授ける」の意味で出題されました。conference(会議)などから自動詞のconfer「話し合う」はおなじみですが、こちらでの出題は難題と言えます。
(12) 4 tedious、(13) 1 burglary、(14) 3 rusty なども決して易しくありません。
(14) 3 rustyはrust (さび) の形容詞。日本語でも下手になることを「錆び付く」と言いますね。
(15) 1 cramp(痙攣)。1級レベルの単語という印象があります。準1級での出題に少々驚いています。
(17) 1 hazard (=danger)。「ハザードランプ」から連想できたでしょうか?
(19) 1 devastated(被害を受けた)。devastated area は「被災地」。
(20) 2 modifications。これも1級の選択肢にありそうです。改善のために修正を加えることです。
(21) 3 resolute(意思の固い)。動詞resolveから連想できたかも知れません。New Year’s resolution は「新年の抱負」。
(22) 〜 (25) は句動詞です。通常、4正解はなかなか難しいことです。少しずつ覚えていきましょう。
(22) 2 dragged on。drag onは「だらだら続く」。
(23) 3 fell through。fall through(計画が駄目になる)。fall(倒れる、落ちる)はいろいろな前置詞と組み合わされ、句動詞や複合語を多く作っています。この機会に、辞書で調べておきましょう。
(24) 1 hang onto(〜を取っておく)。
(25) 1 branch out(手を広げる)。名詞のbranch(枝)を、動詞で使っています。そういわれてみれば、イメージできますね。

 大問1番は前回より難化と言えます。語彙はもちろん、句動詞も正答率が低いでしょう。ただこの1〜2年の準1級の語彙問題を見ると、以前ならば1級に出されたものが出題される傾向にあり、前回がたまたま易しかったというだけで通常レベルにもどったとも言えるでしょう。

 1番語彙問題は、25問中18問正解して、18点獲得が目標です。

[2]空所補充問題

 大問2番空所補充問題は2題とも読みやすい英文です。なんと2題とも、1問目が接続副詞(句)でした。どちらも正解しやすい問題です。大問2番のトピックは、「先進国の栄養不足」と「タコの知性」。バランスも良く面白い内容です。

 今回は2題とも1問目が接続表現を問うもの。2、3問目が動詞以降の叙述部分でした。前回は6問すべてが叙述部分の出題でしたし、このところ接続表現が少ない傾向だったため、2問そろったのは久しぶりのことです。接続表現の場合には空所の前後のつながり方に注目する、叙述部分の空所を埋めるためにはパラグラフ最後まで読んで判断する、という方法で、素直に正解できる問題ばかりでした。前回と比較して大きな難易度の差はありません

1題目: Food Deserts 
 先進国における栄養不足状態「食品砂漠」。コンビニやファーストフード店はあるが、生鮮食料品が手に入らない地域での問題点ついて。

(26) つなぎ言葉ですので、前後のつながり方を考えます。「先進国の都市部において、多くの貧しい人々がたやすく入手できるのは、糖や脂肪過多の食品である」、「都市部の貧しい人々には肥満や糖尿の傾向がある」、これらの空所の前後を考えると「したがって」にあたる4番が正解
(27) 第2パラグラフの空所後を読むと、practical concerns の具体的な内容が書かれており、3番が正解とわかります。他の選択肢の内容はいずれも本文で触れられていません。正解しやすい問題でした。
(28) 空所後を読むと、フィラデルフィアのプログラムは理にかなっているが、howeverの後にpromisingでないという内容があることから、正解は2番。

 3問とも正解したい問題でした。

2題目:Octopus Intelligence
 進化の上では人間とかなり離れているタコ。実はかなり頭が良いというお話。英検らしい意表をつく興味深い内容です。

(29) 今回2つめのつなぎ言葉。空所前は「人間が最もadvancedである」、空所後は「人間に近い動物の知能が発達していても不思議でない」。つながりは「したがって」となり、正解は2番。(26)と似たような出題で、かえって戸惑ってしまったかも知れません。
(30) 第2パラグラフでタコが知的であることが書かれ、空所後にはさらに実験により各個体には個性があり反応も異なることがわかったとあります。したがって(30)は4番が正解。personality(個性)ってpersonが含まれているので、人間の個性だと思っていましたが、タコでもpersonalityなのだと笑ってしまいました。パッセージによるとタコにも恥ずかしがり屋さんがいるそうです。
(31) パラグラフの最後まで読むと、タコなどのcephalopod(頭足類)は保護する殻を失ったため、自らの身を守るために知恵が発達したのだとの仮説が述べられていることから、正解は3番。空所後のthanが気になったかも知れません。differentならばfromではないのかと。thanは比較級と使うのでは?と思われた方もあるでしょう。different than ... は特に米ではよく使われます。特に後に名詞でなく(省略を含む)節が来る場合にはfromよりもthanが好まれて使われます。英語も日々「進化」していますね。

 2番空所補充問題は、6問中5問の正解で、5点を獲得してください。



[3]内容一致問題

 トピックは「UKの音楽業界」、「電子機器廃棄物(electronic waste)」、「イングランドの全寮制学校“Summerhill”」。内容的にもなじみがあり理解しやすいですし、パッセージを読む限りは通常レベルの文章です。

  前回と難易度はほぼ同じと言えます。トピックのバランスも良く設問も工夫されています。

1題目:The U.K. Music Industry
 UKの音楽業界の衰退の背景について。全体の印象としては、パッセージは難しい単語もなく読みやすいのですが、設問がやや選びにくかったかも知れません。特に(32)、(33)の言い換えは巧妙でした。

(32) 正解は3番。第1パラグラフでレコード会社がdisappeared、あるいはabsorbedされたり、タワーレコードがbankruptしたりの内容がfinancial failures and ownership changesと言い換えられています。
(33) 正解は1番。この中でも最も難しい設問でした。第2パラグラフでアーチストが自宅で曲を録音し、それをネット上で安価で提供するとの内容。選択肢では消費者の立場から、高額を支払わないとしています。正確な理解が必要な問題でした。
(34) これはわかりやすかったでしょう。最終文から3番の正解が選べます。選択肢内のone particular sectorとはfestivalなどのライブイベントを指しています。

  1題目から良問がそろったと思います。ここで考え込んで時間を使ってしまったという方もいらしたかも知れません。本文だけでなく、選択肢を素早く読み正誤の判断ポイントを見つけられるかが鍵となりそうです。

  ところでまた出ました、outweigh。”UK Music”の最後の方でポイントになる動詞です。英検では out- から始まる動詞がよく登場します。「〜を超えて、〜よりすぐれて」の意味。outnumber、 outlive、outweigh、outdo、outshineなど。受動態になっていることも多いので要注意です。

2題目:Computer Junk?
 使われなくなった電子機器が大量のゴミとなっている。リサイクルする上での問題点と提案されている代替案について。英検らしいup-to-dateな話題でした。本文も設問も準1級として標準的な難易度です。

(35) 本文中の引用文の内容を問う設問。正解は2番。パラグラフ全体が理解できていないと、言い換えに気づかない良問。electronics boom が、increasing amounts of electronic wasteに言い換え。確かにブームになり生産量が増えるということは、消費者が次々と買い換え、ゴミの量が増えることになりますね。
(36) 正解は2番。第2パラグラフの後半に書かれている内容です。うっかり選んでしまいそうなのが1番。第2パラグラフ3行目にdespite the known risksとありますので、1番のunaware of ... とは矛盾します。
(37) 正解は4番。本文のupgradeが選択肢ではimproveに言い換えられています。落ち着いて読めていれば正解できる問題でした。

3題目:Summerhill
 1920年代にイングランドで設立されたユニークな寄宿制の学校。その教育理念と周辺からの非難、政府の対応について。こちらもパッセージは比較的読みやすいものでした。

(38) 最も難しかったのがこの問題です。1問目でつまずいてしまったかも知れません。正解は4番。第2パラグラフに、授業への参加を強制しないとあり、free to learn ... at their own pace もヒントになっています。
(39) 正解は3番。これは素直な問題。本文では第3パラグラフにequal voiceとあるのが、選択肢ではequal weightに言い換えられています。
(40) 第4パラグラフ後半に書かれています。正解は3番。本文ではin conflict withとあるのが、選択肢ではnot in line withと言い換え。これに気づけば狭い範囲で答えられる問題でした。
(41) 本文最後の方で... Ofsted would respect the validity of the school's approachとあることから、正解は1番。パッセージが長く内容が詳細に渡っていることから正確な内容把握に苦労されたかもしれません。

 3番内容一致問題は、10問中8問正解で16点獲得が目標です。

 

[4]英作文

 通常どおりの、e-mailに対する返信の中で3問の質問に答える形式でした。話題も前回同様身近なものばかりで、書きやすかった のではないでしょうか?

 形式も問われる内容も近年一定していますので、対策もしやすくなっています。100語の中で、3問に明確に答えながらe-mailの形式を整える練習をしておく必要があります。ここで10点から12点を取っておくと合格にかなり近づくことができます。

E-MAIL
Dear Keisuke,
I hope you're well.
I saw an interesting TV program about Japan last night. It said outdoor activities such as hiking have become very popular in recent years. What do you think is the reason for this?
The program also said some local governments want to start charging a fee to people who go hiking in the mountains. Do you think this is a good idea?
By the way, my son asked me if he could get a hamster as a pet. Do you think children can benefit from keeping a pet?
Write back soon.
Janice
*************************************
 E-mail writingのトピック:
(1) 日本で最近ハイキングなどアウトドアが人気なのはなぜか?
(2) 登山料の導入を検討している自治体があるがどう思うか?
(3) 息子がハムスターを飼いたがっているが良いだろうか? 

 3問目の質問は唐突な感じがします。

(1) ハイキングなどのアウトドアが人気な理由。
 中高年の登山ブームや「山ガール」を意識しての出題でしょうか?健康志向などを理由として挙げても良さそうです。
(2) 登山料について。
 富士山の世界遺産登録などを意識した出題かと思われます。「環境を守るために登山料は必要」という見方もあります。または「だれもが登山の機会を持つべき」、「管理費用は税金で負担すべき」のいずれかの立場がとれるでしょう。
(3) ハムスターを飼うべきか?
 以前より、ペットの話題は作文や2次面接でも聞かれていました。息子の年齢が明らかにされていませんが、「学ぶことが多いので飼うべき」、または「責任が持てる年齢になってからにするべき」などの回答が可能でしょう。

 CEL作成のModel Answerを参考になさってください。

Model Answer
Dear Janice,
Thanks for your e-mail.
You asked me why outdoor activities have become very popular and I think it is because they contribute to good health. Besides, people can enjoy nature while getting away from their daily routines.
I don't think local governments should charge a fee to hikers. If necessary, public funding can cover the cost to help preserve the natural environment.
As for your son's pet, keeping a small animal is surely beneficial in many ways. I recommend you talk with him first and make sure he understands the responsibility he will assume for years to come.
Take care.
Keisuke

 4番英作文問題の目標得点は11点です。



[5] Listening

 出題形式は従来どおりですが、前回よりやや聴きやすいように感じました。

Part 1
 会話は全体に聴きやすい印象です。前回同様、最後の3問が答えにくい問題になっていました。難易度は通常どおりと言えます。

No. 1 “... approved for a mortgage(住宅ローン)”の部分が聴き取れれば、家を買うことがわかり、正解は2番。
No. 2 親子の会話。勉強に困った息子について母親が “That’s not your fault. I’ll speak to your teacher.”と言っています。Part 1では、いわゆる「モンスターペアレント」がよく登場します。
No. 3 地下室にあった本を古本屋に売ろうと思ったら買い取ってくれなかった。オンラインで売ることを奥さんが提案。時代を反映しています。
No. 5 体の具合が悪い女性に対して、男性が“Your health should come first.”「健康第一だよ。」と病院に行くことをすすめています。正解は1番。
No. 6 女性が息子の誕生日に自転車を買う場面。ヘルメットも大きいのに買い替えた方がいいと勧める店員。正解は2番。
No. 8 息子の寝付きが悪いことについての夫婦の会話。ゲームのしすぎが原因。“We should have a talk with him.”から正解は1番。2番だとゲームを取り上げることになってしまいます。
No. 10 文法の授業を担当する女性教師が“Some students are way behind others.”と言ったことの言い換えで1番が正解。このwayは強調。「かなり遅れている」、「進度に大きな差がある」の意味です。
No.11 もう1人子どもを持つことに気乗りしない夫。“My income is barely enough to support the two we have.”「今いる2人を養うのでいっぱいいっぱいだよ。」“... with another mouth to feed ...”「もうひとり生まれたら(養うとしたら)」。このmouthは赤ちゃんの口。ツバメの子が口を開けてエサを待っているのを思い浮かべます。正解は1番。
No.12 バンクーバーに引っ越すという女性。会話内の情報量が多く、質問が“What does the woman say about moving to Canada?”。うっかり聞き逃してしまいそうな問題でした。正解は4番。

 Part 1では、12問中10問正解して、10点獲得が目標です。

Part 2
 全体にゆっくりわかりやすく読まれています。今回の特徴は身近なイメージしやすい内容が多かったこと。その意味では、(E)のモールス信号はやや理解しづらかったかも知れません。難易度は前回とほぼ同じと言えます。

(A) City Life
 意外にも都市部の方が、郊外・農村地帯よりも1人あたりのCO2排出量が少ないとの内容。大変わかりやすく選択肢も迷うことはありません。

(B) Cargo bikes make a comeback
 荷台付きの三輪車が復活しているとのお話。今回のPart 2の中では最も難しく、設問も2問とも正答率が低いでしょう。

 No.15 drawback(欠点)として“... the weight made them difficult to steer.”。steerは「方向付けをする、操縦する」の意味で、これをcontrolに言い換えた2番が正解。
 No.16 新しいカーゴバイクが人気の理由を問われています。“more space, ... can carry up to 100 kg of cargo”とあることから、正解は4番。迷いそうなのが3番です。“With power-assisted models also being developed ...”とありますが、これは今現在開発中ということですので、人気の理由にはなりません。難問でした。

(C) Sunscreen
 日焼け止めの危険について。

 No.17 化粧品会社がexaggerated claims(誇大広告)をするとの内容から、正解は2番。
 No.18 多くの日焼け止めに含まれるビタミンAは肌に吸収されると皮膚がんのリスクを高めるとの内容から、正解は3番になります。

(D) Urban Evolution
 生息地を失い都市環境に適応しようとする動物のけなげな「進化」について。

 No.19 toxic chemicalsの言い換えで、正解は2 They have adapted to polluted water.でした。

(E) Morse Code
 ITネイティブの若い世代の受験者にとっては、「トンツー」のモールス信号の理解は難しかったのではないかと想像します。英語は難しくなく、とてもゆっくりと読まれていました。

(F) Caffeine
 カフェインの悪影響とその対処の仕方について。パッセージはさほど難しくないですが、選択肢が選びにくく、2問とも正解しづらい問題でした。

 No.23  “It may encourage people to continue to push their bodies when they really need to rest.”の部分から、正解は1番の“It hides real tiredness.”。難問です。
 No.24 「カフェイン摂取後15〜30分の昼寝をすると効果的」との内容を言い換えたのが4番“be followed by”にひっかかってしまったかも知れません。followは「~に続く」ですが、受動態になっていることに注意しましょう。

 Part 2は、12問中8問正解して、8点を獲得しておきたいです。

Listening Part 3
 前回に比べ、Situationも短めですし、素直に答えられる問題が多くありました。

(G) 友人からの留守番電話メッセージ
 “In that case, just e-mail me.” からの素直な言い換えで、正解は2番。

(H) 病院の受付で
 Situationと選択肢を見比べながら、条件に合わないものを消してゆくうち、3番のthe registration deskが聴こえてくる、というPart 3の典型のような素直な問題でした。

(I) フェリー会社への電話による問い合わせ
 色々言われますが、要はできるだけ安く、しかも確実に、ということで、正解は1番“Buy a ticket online.”になります。選択肢も工夫されていて、なかなか良い問題と言えます。

(J) インターンシップ希望の大学生
 “You can make a reservation on our website ...”が1番でonline に言い換えられています。インターン希望なので、internshipというキーワードを待ち構えて聴いていると、後半で出てきました。問題なく正解できる問題です。

(K) 陸運局での免許更新
 迷うとしたらこの問題です。陸運局に免許更新に来ています。視力検査を受けるために、“After submitting your document at window G, ...”とあることから、こちらが最初。そのあとA1で待機します。

 Part 3 は、5問中4問は正解して、8点を獲得してください。

 Listeningパートは、34点中26点獲得が目標です。



( 2013/6/13更新 )

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