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英検1級1次試験速報まとめ

2015年度第1回試験 (2015年6月7日実施)

全体の講評

 今回の問題は、前回に比べやや難易度が下がった感がありますが大きな変動はなく、素直に理解すれば確実に正解できる、「確かな英語力」を測定するような良問ぞろいでした。

得点目標

 [1]17点、[2]5点、[3]16点、[4]20点、[Listening] Part 1: 8点、Part 2: 8点、Part 3: 8点、Part 4: 4点、合計86点獲得が目標です。

予想合格点

 合格ラインは前回の77点より上回り、79〜80点と予想いたします。
 Essayを除外した得点が55点以上と判断された場合には、二次試験の準備をすぐに開始されることをお勧めします。合否発表後では時間の余裕がなく、慌ててしまいます。

CEL解答はこちら>>

☆試験問題(リスニング含む)はこちらの日本英語検定協会のサイトで公開されています。

問題毎の講評

[1]語彙・熟語問題

 全体を見た感想としては、前回よりやや易しめか。単語自体は1級レベルなのですが、過去にも出題されたものが大変多く見られ、対策用の単語集で勉強された方にとっては点数のとりやすいセットでした。(22)〜(25)の句動詞は通常どおりのレベル。
(1) 3 cumbersome。最初からAとBの会話文でした。これは珍しい。今回の会話文は25問中2問のみ。最近では少ない方です。手袋をしていると作業がやりづらいとの内容です。
(2) 4 agility(機敏さ)は、形容詞のagileとともにこれまでもかなり出題されている印象です。2行目のsmooth、quickがヒント。今回はサッカー選手でしたが、リスなどの動物もagileだと言えます。
(3) 2 aligned(align:〜をそろえる、調整する)。壁紙の模様が合うようにそろえて貼っている様子。それにしても、(1)のギルバートといい、(3)のフランクといい、DIYでしょうか。実によく働きます。
(4) 4 instilled(instill:〜を植え付ける、教え込む)は、準1級で出題されても不思議はない。
(5) 2 clamor(抗議、怒号)。反対派のどよめきの中、議長はそれに負けないように大声で話す必要があった … to be heard above the clamor。
(6) 2 depreciate。やや難だったでしょうか。自動詞で、appreciateだと「価値が上がる」、反対のdepreciateは「価値が下がる」。depreciation(減価償却)でおなじみだったかも知れません。
(7) 3 obscurity。これが1ページ目では最も正答率が低いでしょう。決して難しい単語ではありません。準1級、あるいは2級でも出題されるかも知れませんが・・・。in obscurity(無名で、世に知られていない)の表現を知っていたかどうかです。ゴッホの作品は今でこそ有名だけれど、それは彼の没後のこと。生前は無名で苦労した、との内容。難問でした。形容詞のobscureは「薄暗い、曖昧な」。今回はここからの連想では選びにくかったかも知れません。ただ、他の選択肢blasphemy、expediency、efficacyはいずれも1級では知っておきたい単語。これらが分かれば消去法でも正解にマークできました。
(8) 3 tactful(如才ない、機転のきく)は、おなじみでしょう。JoeがAmyを根気よくデートに誘ったのですが、思いは伝わらず振られてしまいます。大問1では、このようなシチュエーションがよくあるような・・・。
(9) 1 woo(〜に支持を求める)。もともとは、男性が女性に「求婚する、口説く」の意味。(8) とは違って、これは男女のお話ではなく、話題は大統領選挙。珍しい単語でかえって覚えやすいかも?
(10) 2 stint(仕事などに従事していた期間)。イーサンは短期間バーテンダーとして働いていましたが、その後シェフになろうと決意し、今は資格を取ろうと料理学校に通っています。頑張れ!
(11) 4 huddled(huddle:群れる、身を寄せ合う)。これも1級ではおなじみの単語です。寒いときにたき火などにあたりながら肩を寄せ合うような様子。ちょっと季節は違いますが・・・。
(12) 1 inadvertently(うっかり、不注意に)。正直驚きました! また? という程に過去にも見ているような印象なのですが。単語集でよく目にするのでそんな気がするだけでしょうか? 単に私のinadvertentな記憶違いでしょうか? inadvertentlyは、TOEICの新公式問題集でも登場済み。accidentally、by mistakeなどの言い換えとして使えると、ちょっと格好いいかも?
(13) 3 assiduous(勤勉な)、(14) 2 rebutted(rebut:〜に反証する)。どちらもいかにも1級という単語。無理のない出題でしょう。
 今気づきましたが、ここまでの問題文、「主人公」が極端に男性ばかりです。唯一女性が「主人公」だった(12)では、女性がうっかりマイクのスイッチを切り忘れた、という内容。男性優位? と思っていたところ・・・。
(15) 3 chauvinist(男性優位主義者)。とうとうこれが正解として出題されました。chauvinistは、特定の性や思想についての偏執的優越主義者を指しますが、特に男性の性差別主義者を指すことが多くあります。chauvinistic husband(亭主関白)。状況がつかみにくかったかも知れません。旦那さんが「俺に家事をしろってか?」と奥さんに。I’m the man of the family. との発言がいかにもchauvinistです。「俺が家長なんだから」とでも言いたいのでしょうか?(笑)すると奥さんが旦那さんに対して「友達の旦那さんはみんな家事を手伝っているわ」と返す。この先が気になります。MaryとJamesの運命は? Listening Part 1に続きがあればいいのに・・・。
(16) 4 feasible(実行可能な)。準1級で出題されそうな単語です。
(17) 3 awry。go awryで「失敗する、つまずく」。
(18) 2 adroit = skilful、adept(巧みな、器用な)。空所後に “at” がありますが、adroitのかわりにgoodを入れても、good at handling … とあまり意味は変わりません。
(19) 開腹手術の話題で、正解は4番 incision (切り込み)。2行目でsoが接続詞として使われているのが少し気になります。以前は英検ではこのような略式は見られなかったように思います。
(20) 知っている単語でも慌てると間違ってしまう典型的な問題。文脈から空所にマイナスの意味の形容詞が入ることはわかります。2、3、4番にはすべてマイナスの意味がありますが、空所後のeffectsには合いません。正解は1番cumulative(累積の、度重なる)。動詞のaccumulate(累積する)から推測できるでしょう。cumulative effect=累積的影響。文頭の Over the last few yearsも「累積」であるヒント。
(21) やや意外な出題。正解は2番のqueries。単数はqueryでquestionの堅い表現。今回の文脈でも客からのメールでの問い合わせに答えるというビジネスシーンでしたが、inquiryとも同義語で、どちらかと言うとTOEICっぽいという印象。
(22)〜(25)は、句動詞からの出題。今回は(22)、(23)は比較的答えやすく、(24)、(25)が迷いそうな問題でした。句動詞は際限なくありますので、初めて出会うものが出題されることも多いでしょう。その場合には単語に分けてイメージから推測することが得策です。
(22) 正解は1番のwashed over。主語の “A wave of anger” がヒント。感情が「波のように」突然押し寄せる様子です。波なのでwashがイメージでき、overは押し寄せあふれる感じ。ところでこのご夫婦大丈夫でしょうか? 人前でマナーが悪いとご主人から指摘された奥様の怒りが、、、。chauvinisticなご主人に対する奥様の逆襲でしょうか? あっこちらはRosemaryで(15)のMaryとは別人。。。「薔薇」が加わっています。
(23) 正解は4番のgoofing off。どこかで聞いたことがあったかも知れません。goofは名詞だと「へま、間抜け」。goof offで「怠ける、ブラブラして過ごす」の意味です。ちなみにディズニーキャラクターの「グーフィー」は、この形容詞goofyからです。ちょっと間抜けで失敗ばかりする、でもどこか憎めず愛されるキャラのGoofyです。
(24) 1 limbering up(limber up:柔軟にする、ウォームアップする)。これは正答率が低いでしょう。サッカーの試合で後半出場するかもしれないので、準備をしておくように言われました。
(25) 状況がわかりにくかったかも知れません。男性は業界トップにまで上り詰めました。普通ならそれで満足するところが、butとあり、さらなる権力(more power)を求めた、の意味になります。正解は1番のhungered for。hungerは名詞では「飢え」1、ここでは動詞で「飢える、渇望する」。ただ、hungerを考えなくても、forだけを見て正解できたところです。look for、seek forなどと同様「求める “for” 」でした。

*大問1まとめ
 前回と比較して難易度に大きな変化はありませんが、過去に出題されたいわゆる1級では「おなじみ」の単語が多く見られました。それらを勉強していた方にとっては得点しやすかったでしょう。
 最も印象に残っているのはやはり(7)の in obscurityです。知っているはずの単語でもこのような変化球で来られると、そのまま英語の経験値を測定されているようなものです。打ち返せるかどうかを試す良問でした。
 問題文から状況を把握しにくかったのが、(15)、(24)、(25)。その他は、単純に単語を知っていれば正解できる問題でした。
 前回2014年度第3回の大問1番は、総得点25点中、受験者平均が12点、合格者平均が16点でした。今回はそれぞれ1点ずつ上がり、受験者平均13点、合格者平均17点になるかというところでしょう。


[2]空所補充問題

1題目::Risk Compensation 
 人はリスクをどのように感じ、状況によってどのように行動するのか? 意外性もあり、興味深い内容です。設問は(26)、(27)は易しく、(28)は難しめ。
(26) “shared space” により、リスクは高まるが、人はリスクをtarget levelにまで下げようとする。第1パラグラフ最終文、as a result以下もヒントとなり、正解は4番。リスクが高い時には慎重に運転し、事故は減る。
(27) Wildeの説によると、安全装置などの装着によりドライバーはリスクが下がったと認識し、comfortableだと感じるレベルにまでリスクを調整しようとする。正解は素直に1番。
(28) Hedlundの提案はドライバーには気づかれないように車体や環境によりリスクを下げる方法。リスクの低下にドライバーが気づかなければ、それを調整しようとはしないだろうとの内容で正解は4番。空所の前行、… the perceived levels of risk are not affected がヒント。「ドライバーが認識するリスクのレベルは変わらない」つまり「ドライバーはリスクが下がったことに気づかない」の意味。

2題目:The Rosenhan Experiment
 統合失調症(schizophrenia)の診断の信憑性に疑問を持ったRosenhanが行った実験とそれに対する精神科医の反論について。大変読みやすいパッセージでした。schizophrenia(統合失調症)は前回のListening Part 4のインタビューの中にも出てきて、速報ツイートでも「見たら、聴いたらわかる、というレベルにしておきたい単語です」とつぶやきました。2回連続の登場です。
(29) Rosenhanの結論は、3行目の「精神科ではsane / insaneの判断はできない」というもの。それを裏付けるため、彼は同僚とともに幻覚などの症状を訴え精神科を訪ねると、1人を除く全員が「統合失調症」との診断を受けた。その後「寛解(かんかい:病気の症状が消滅、あるいは一時的に回復した状態)」との診断で退院したが、「仮病」であったことは気づかれなかった、との内容から正解は3番。次のパラグラフでもこのことが、病院側の “failures” だとされている。
(30) 第2パラグラフでは、精神病院のシステムに問題があるとしている。精神病院では、始終スタッフが患者を観察し、いかなる行動でも精神疾患の兆候とされてしまうとの内容から正解は1番。1番の選択肢は、パラグラフ2行目の …the circumstances under which staff observed the patientsの言い換え。context = circumstances。
(31) 第3パラグラフでは、精神科医からの反論が。Rosenhan等の退院時に「寛解」とされたのは、事実上 “sane” つまり、統合失調症ではないとの判断。それを彼らは誤解しているとの内容から正解は4番。

*大問2まとめ
 前回もあまり難しくはなかったのですが、今回はさらに読みやすい印象です。設問も(28)以外は、比較的答えやすいものばかりでした。全体としてやや易化と言えます。ただ、ここは最後に解く方が多いため、残り時間によって正答率が変わってくるだろうところです。
 全問正解も可能だったでしょう。6点満点中5点獲得が目標です。

[3]内容一致問題

1題目:Le Corbusier
 フランスを中心に活躍した建築家、ル・コルビュジエ。その斬新さの評価は分かれるところだった。パッセージも読みやすく、選択肢もシンプル。前回の1題目、ローデシアの歴史物に比べると易しめと言えます。
(32) 第1パラグラフ全体の内容から、正解は4番。ル・コルビュジエは、理想的な建築により、民主主義の理念をはぐくみ、社会の改善にも貢献できると考えていた。
(33) ル・コルビュジエを批判する理由。質問文 “What 〜 for?” は、“Why 〜?”と同じ。つまり、批判する人たちはなぜ彼を批判するのか? が問われています。第2パラグラフ後半の内容から、正解は2番。彼の設計は住民のニーズや住環境に十分配慮したものではなかった。パラグラフ中ほどの “detractors” は “critics” と同義。
(34) Pruitt-Igoeプロジェクトの失敗の原因について。メディアでは、ル・コルビュジエの建築理念が原因とされたけれども、実際には予算に制限があったため、との内容から正解は3番。選択肢3番の limited financial resources は、本文の budget constraints の言い換え。necessitate = require。本文下から7行目、the removal of key design elements が、選択肢3番の omissions that … に言い換え。removal = omission。
 大問3番の1題目は建築家ル・コルビュジエに焦点をあてた「伝記物」。これまでも特に芸術の分野での「伝記物」は出題されていて、特に珍しくはないのですが、今回は比較的読みやすく「ひねり」も少ないという印象。

2題目:A Second Look at Fake Art
 傑作です! 主人公は「偽物」。芸術作品の偽物にもこんな効用が・・・。とても面白い内容です。芸術の分野からの出題で1題目の建築とかぶっている感はありますが、好きです! このパッセージ。パッセージは通常の難易度。選択肢はかなり素直です。1〜2年前に見られた「練りに練った」選択肢たちはどこへ行ってしまったのでしょうか? パッセージが読めていれば、いずれも答えやすい3問でした。
(35) 第2パラグラフの内容が、かなりシンプルにまとめられていますが、正解は2番。他の選択肢が明らかに誤りなので、消去法でも正解できたことでしょう。偽物はこれまでの芸術の枠を越え、provocative、challenging、subversive に見る人の感覚に訴える、との内容から、選択肢2番の “bringing about a reaction” と言い換えられる。
(36) 第3パラグラフより。Qianの作品は巨匠たちのスタイルを反映した偽物傑作。それは、実際にはほぼ助手たちによって描かれた「レンブラントの作品」とされるものと価値は同じではないか、との内容から正解は1番。“monetary worth” でひっかかったかも知れません。Qianの作品が数百万ドルで売却されたとあり、レンブラントのものとされる作品が高額であることは当然のこと。ideasは本文では、styleと使われています。
(37) 最終パラグラフの内容から、正解は4番。投資の対象とされてきた高額絵画に偽物の可能性が。するとオークション価格が下がり、美術館などでの展示も可能に。その結果、より多くの人が鑑賞できるように。。。実に良いことです! 最終パラグラフに …their value will appreciate over time. 「価値が上がる」との表現。大問1番 (6) New cars often depreciate in value の反対で、ちょっとヒントに?

3題目:The Tammany Legacy
 最後の長文は今回も「歴史物」でした。舞台は19世紀から20世紀にかけてのNY。当時、NY市議会で勢力を持っていた民主党派閥「タマニー・ホール」の政策について。前回のドイツ「ワイマール政府」に比べると、話の展開も複雑ではなく、読み易かったかと思います。時系列で展開される「火曜サスペンス」型パッセージ。ハラハラしながら読み進め、最後の「結末」ではちょっとほっこり。「★ 5つ!」と思わず・・・。パッセージの難易度としては通常レベルですが、分量が多いだけに息切れせずに正確に読みこなすための英語力が求められます。設問の選択肢も工夫して作られています。前回同様、3題目に骨のある問題が配されました。まさしく英検1級の「だ・い・ご・み」。
(38) 第3パラグラフの内容から、正解は1番。腐敗政治で悪名高きTweedは、票を買収して当選させた議員を使い、自ら所有する企業との間に多額の受注契約を結ばせ、企業からは見返りに献金を受けていた。
(39) 第5、6パラグラフから正解は4番。タマニー・ホールは、移民の生活支援の見返りとして支持を求めていました。選択肢の social integrationは、本文の … blended into the “melting pot”。迷いそうなのが1番ですが、第6パラグラフ最初に Requiring only the promise of Democratic votes in return, とあり、タマニー・ホール支持を条件としていました。つまり移民居住地区はタマニー・ホールの重要な「票田」であったということ。1番は、regardless of how they voted が不適切です。そんなに「いい人」はいません!
(40) 面白い問題です。設問に含まれる “opportunism” の意味がきちんとわかっていれば正解が選べると言っても言い過ぎでないように思います。opportunism = the taking of opportunities when they arise, regardless of planning or principle 「たとえ主義に反していても都合に合わせてチャンスを逃さないこと」。第8パラグラフの内容とも一致していて、正解は3番。選択肢3番の reversed his stance … は、本文の … Tammany had always opposed に当たります。起死回生。。。チャンスはやってくるものです。いえ、それを見逃さなかったということですね。これこそ … seize the chance whenever possible. 人生もわかりません。いつもキョロキョロ、チャンスを探しましょう!
(41) 第9、10パラグラフの内容から。タマニー・ホールの政治家たちは、確かに利己的で私腹を肥やす目的で移民を支援してきた。ついついそのマイナス面ばかりが強調されるけれど、別の面にも目を向けるべきではないか。Golwayの主張によると、タマニー・ホールの支援により、移民たちが、NYのmelting potに同化され、アメリカンドリームを夢見るチャンスも与えられた。現在もニューヨーカーたちが享受する多くのbenefitsの元を作ったのは彼らである。映画でも観ているかのようなドラマチックな展開で、担当講師もすっかり「世界」にのめり込んでいました。。。ところで「正解」は3番。ここまで語ったわりには淡白な選択肢です。「うっちゃり」のようで、かえって選びにくかったかも知れません。1番を選んだ受験者が多いことでしょう。最初に読んで「これだ!」となりそうなのですが、読み間違えていませんか? 2行目の最初の単語は “insignificant” です。自動補正で “significant” と思い込んでいたのではないかと。設問にも注目です。“Which ….. would … most likely … ?” most likely は、TOEICのPart 3、4でもおなじみなのですが、ここではwouldが使われ、仮定でのお話です。仮定なので、本文でGolwayが言っているわけではなく、どれなら同意しそうか? の意味。つまり “Which of the following statements is true?” 「本文の内容に合っているのはどれか?」と言い換えられます。

*3番まとめ
 前回は「ワイマール」のパッセージに苦戦された方が多く、読解問題の平均点が極端に低くなりましたが、今回は持ち直しそうです。3題の中では、“Corbusier” が易しめ、“Fake” と“Tammany” は通常レベル。空所補充問題では、医療分野からの出題が1題ありましたが、内容一致問題では、芸術分野のほか、伝記物、歴史物でした。科学、宇宙、IT、考古学などがテーマに見られなかったのが今回の特徴の1つです。読解問題で、科学、医療、ITなどがなかったからとは言え、EssayやListeningでは当然取り上げられる分野ですし、今後ももちろん出題されるでしょう。どのようなテーマでも好き嫌いなく、興味を持って「読める」「聴ける」姿勢が大切です。好き嫌いなく、、、そう、雑食者(omnivore)になることですね。英検1級合格への近道はずばり、Be an omnivorous learner!
 10問で20点満点中、16点獲得が目標です。

[4]英作文

TOPIC:Should cloning research be promoted, or should it be discontinued?

POINTS

  • Endangered species
  • Ethics
  • Financial costs
  • Food supply
  • Medical applications
  • Risks

 今回のTOPICは、Should cloning research be promoted, or should it be discontinued? 最初にこれを見て、思ったことがいくつかあります。
 まず思ったのが、読解問題で科学・医療分野のテーマがなかった分、ここでバランスをとっているのではないか? ということ。クローニングは、英検ではおなじみのテーマですので、読解・リスニングのみならず、Essayで出題されても不思議ではありません。
 さらに注目されることは、選択疑問文であったことです。通常ですと、“Should cloning research be promoted?” との疑問文、または、 “Agree or disagree: ” の後に平叙文の形なので、少し驚きました。Essay 選択疑問文(A or B? の形)での出題でも特にあわてる必要はないのですが、今後はこのようなTOPICも考えられるということです。個人的には、promotedの後のコンマも気になりました。分かりやすいようにとの配慮からでしょうか?
 内容的には、懐かしさがこみあげるTOPICでした。。。あくまで個人的なお話ですが。クローン技術が一般に大きく知られたのは1996年のクローンの羊、ドリーの誕生からではないでしょうか。ドリー誕生は、ちょうど私が英検1級の指導を始めた時期と重なり、当時から英検では頻繁に取り上げられるこの分野の記事を読みあさっていました。。。思い出します。ただし、当時は個体全体のクローン作製が中心でしたが、現在では、再生医療に応用できる体細胞のクローン技術など飛躍的に幅も広がり、今回のTOPICも様々な想定ができると感じます。やはり普段からこのような話題にある程度精通しておく必要があります。ちなみにこの分野からのTOPICは久しぶりで、2009年度第1回に遺伝子組み換え作物について出題されて以来です。そろそろ出るのではないかと予想かつ期待していたところでした。
 Essayはまず、Introductionで自分の意見を述べ、Bodyにて3つのPOINTSを使いながらその裏付け。最後にConclusionで、結論として再び意見の確認、という構成になります。重要なのは、POINTSをどのように使っていくかです。
「推進すべき」とした場合、理由として考えられるのは、(1)絶滅した生物を復活させられる、(2)再生医療への応用、(3)拒否反応のない臓器移植、(4)発展途上国での食糧供給への期待、などです。
 「中止すべき」とした場合の理由としては、(1)倫理上、法律上、宗教上の問題、(2)絶滅種を復活させた場合の生態系への影響、(3)財政負担(福祉・貧困・教育etc.に予算をまわすべき)、(4)クローンによる多様性の低下(同じ遺伝子を持つため病気などで絶滅の可能性も)、(5) 貧富の差の拡大(富裕層のみが最新の治療を受けられる)、(6) 生命の価値の低下、など。反対の立場の方が書きやすかったかも? とも思います。
 Essayの対策としては、普段から取り上げられそうな話題について、賛成/反対それぞれの立場でどのような根拠があげられるのかを英語で書ける(言える)ようにしておくことです。2次面接のトピックにも十分なり得ますので、1次・2次の同時の準備が可能となります。

 大問4番は28点満点ですが、合格者平均は、ほぼ安定して20点です。したがって合格するためには、20点を獲得できるEssayを書くことが目標です。

[5]リスニング

 全体的にゆっくりと読まれている印象。前回はどうだったのかと、2014年度第3回の問題を聴いてみると同じようなスピードです。以前よりゆっくりが、どうも最近の通常のスピードとなっているようです。

*Part 1

Part 1では、会話の冒頭部分でシチュエーションを特定し、選択肢での言い換えを素早く見つけることがポイントです。今回もいくつかわかりにくいシチュエーションはありましたが、通常のレベルです。No. 1、2、3は、過去問で聴いた記憶があります。リサイクル問題でしょう。確認してみないとわかりませんが、No. 7もその可能性あり。だいぶ以前の問題を再利用しているため、他の問題も当時のスピードに合わせているのかも知れません。

No. 1 アリゾナに家を買った男性。不動産価格が高騰(soaring)しているため、しばらくは貸し (rent it out)、その後売却する(resell it)予定、との内容から正解は2番。会話では、house、 real estateと言っていたのを、選択肢ではpropertyと言い換え。buy → rent → resell の流れを、investmentとまとめています。
No. 2 良い仕事のオファーを受けた女性が現在の会社に恩義を感じ断ります。さらに好条件を提示されても、It’s like a family to me. との女性の発言から正解は4番。まるで日本人のような・・・。
No. 3 支持政党の異なるカップル。liberalの男性が女性の支持変更を求める中、“I want you to allow me to have my own viewpoint.” と女性が発言していることから正解は2番。
No. 4 旅行から戻った女性が旅行代理店の不手際に怒りがおさまりません。男性が、“But you went with TravelWays. They’re the best agent in the city.” と言っていることから、正解は1番。質問は “Why was the man surprised?” と少し珍しいもの。3番の選択肢にある、ホテルについても不手際がありましたが、男性はそれに驚いた訳ではありません。
No. 5 アリゾナ大学で研究をしている女性の娘。“Now she is part of a team searching for new planets and remapping the solar system.” との発言から、正解は2番。
Part 1の特徴の1つとして、難しい口語的な慣用表現が使われることが多いのですが、これまでのところ見られません。これは今回のセットの特徴かも知れません。聴きやすい会話が多かったとも言えます。
No. 6 正答率が下がる問題でしょう。内容が込み入っていることに加え、女性がイギリスの方なので、chairsの発音も「チャーズ」のような感じに聞こえます。家具付き(furnished)のアパートを借りていた女性。来月契約切れとなりますが、ダイニングの椅子が壊れてしまったとのこと。女性の “I assume the cost of the chair will come out of my deposit, right?” に対して、男性が “I’m afraid so.” と言っていることから正解は4番。
No. 7 新しく職場に来たマネージャーの評価が男女で分かれています。上司である女性に対しては、friendlyですが、男性は “She (=manager) treats me as if I don’t matter very much.” と発言。さらに男性以外の若いスタッフに対しても、マネージャーは同様の態度だとのことから、正解は3番。男女両方の意見を合わせて判断する問題でした。
No. 8 会社のスキー旅行への参加をためらっている男性。理由として “I don’t want to make a fool of myself on the slopes.”(ゲレンデで恥をさらしたくない)と言っていることから正解は1番。“ … the camaraderie is more important than the actual skiing.” のcamaraderie =友情、仲間意識。正解選択肢の look bad = 格好悪い。
No. 9 これがPart 1で最も難しい問題でした。納税申告(tax return)について男性が税理士と話しています。昨年は息子が扶養家族(dependent)だったため、税金控除(deduction)を申請できた。。。ところが、今年は息子が大学を卒業し仕事をしているため控除を受けられない、との内容から正解は2番。passive income = 受動的所得、self-employed = 自営の。質問は、 “What is one thing we learned about the man?”。会話全体を聴いて答える必要があります。今回も情報量が多かったのですが、選択肢を事前に読んでおくことでポイントを絞って聴くことができるでしょう。
No. 10 ご夫婦とその息子の家庭教師との3人の会話。夫婦は、学校の教科書ではなく、 “Outdoor Math” というメソッドで教えて欲しいと家庭教師に提案するが、あまり賛成でない様子。“Are you sure it's not a bit too experimental?” と発言する家庭教師。最後には受け入れるが、“I have some reservations.”(いくらか不安もある。)と言っていることから正解は1番。

*Part 1まとめ
 今回はわかりにくい口語表現がなかったのが新傾向と言えます。素直に会話の流れさえ追えれば、選択肢の言い換えも迷うことなく選べたことでしょう。前回と同程度、またはやや易しいセットでした。
 得点目標は、10問で10点満点中8点獲得です。

*Part 2

 パッセージの聴き取りは前回よりも易しめ。ただ選択肢を選ぶことまで考慮すると、難易度には影響ないでしょう。(A)、(C)、(D)は英検おなじみのテーマ。(B)はサイレント映画、(E)は刑務所について。

  1. Stinkbugs
    stink = 悪臭。くさい虫、ということでカメムシなどのこと。アジアからの外来種であるカメムシが北米の作物に被害をもたらしている。pesticides(殺虫剤)に耐性がある、との内容からNo. 11の正解は4番。pesticidesをpest-control methodに言い換え。 さらに外来種のため北米にpredatorsがおらず、繁殖するばかり。アジアでの天敵であるハチを北米に取り入れた場合の生態系への影響には慎重になっている。No. 12の正解は3番
  2. Silence is Golden 
    無声映画が隆盛を極めていたころ、… film makers lacked the ability to record sound … の部分からNo. 13の正解は2番。当時の映画制作者は、録音の技術を持っていなかった(a technical limitation)ため、よりcreativeにストーリーを伝える必要があった。
    No. 14 多くの無声映画は保存されていないが、MGMスタジオは例外だった。MGMは、フィルムをライブラリに保管。… realizing that protected films could become a significant source of revenue in the future. revenueをprofitに言い換えた3番が正解。対称的に、Paramount Picturesの無声映画はほとんど残っていないとのこと。
  3. Food-borne Diseases
    食物媒介の病気の感染を防ぐ方法として、食品に放射線を照射し、殺菌する方法がある。food irradiation = 食品照射。
    No. 15 FDAの指摘する食品照射のもう1つの利点は、it can greatly extend a food’s shelf life.(食品の貯蔵期間を延長できる。)正解は4番。
    No. 16 食品照射の擁護者(proponents)によると、… irradiation is preferable to many of the current methods … 他の方法より好ましいとの内容から、正解は1番。preferable を a better option に言い換え。many of the current methods をsome of the alternativesに言い換え。
  4. The Wild Side
    No. 17 ナイロビ郊外でライオンが家畜を襲うことが問題に。原因の1つとして、オスに襲われる危険のある幼いライオンが母親とともに人間の住む地域に避難するとの内容から、正解は4番。
    No. 18 住宅地で捕獲されたライオンは、遠隔地の自然保護区へと連れていかれるが、これを slow death sentence(時間のかかる死刑宣告)だと言う専門家も。ライオンは縄張り意識が強い(territorial)ので、後からきたライオンはエサに困り、やがては餓死してしまう、との内容から正解は3番。安楽死(putting the lions to sleep)の方が人道的との声も。
  5. Eastern State Penitentiary
    1829年設立のフィラデルフィアのpenitentiary(刑務所)は、それまでの刑務所のイメージとは異なっていた。
    No. 19 それまでの刑務所は、places of punishmentと考えられ、囚人はみな、年齢、性別、犯罪に関わらず共同収容されていたとの内容から、正解は4番。
    No. 20 Eastern Stateの刑務所の考え方は、Inmates could be reformed and return to society とのradicalなものだったことから正解は3番。rehabilitateに言い換え。

*Part 2 まとめ
 読解問題では見られなかった環境、健康、医療などの分野からの出題があり、どれも興味深い英検らしいテーマでした。通常の難易度で出題傾向の大きな変化もありません。
 10問で10点満点中、8点獲得を目標にしましょう。

*Part 3

 いつも(I)が難しいように思います。今回も5問の中で最も答えにくいのが(I)でした。その他の問題は特に難しくはなかったと思います。Situationが4行にわたるのは最近では普通になってきました。

  1. 会話
    銀行預金からより多くの利息を受け取る方法について。おすすめのGoldPlus Programに申し込む条件として、当座預金口座(checking account)に最低5,000ドルを1週間は置いておく必要があることからNo. 21の正解は2番。 普通預金口座(savings account)から、必要な額を当座預金口座へと振り替えることがまずすべきことです。
  2. 留守番電話のメッセージ
    胃の調子が悪く、ナースが留守電に残した注意事項を聴いています。ポイントは現在の状態。吐き気はおさまり、胃のけいれんは残っている。これを頭に入れて聴きましょう。“If any of your symptoms continue, call back and set up an appointment to see the doctor.” と言われていることから、No. 22の正解は1番。
  3. 一般説明
    大学院生が夜中の2時まで大学の研究室で1人で実験をします。キャンパス警備員から帰る際にとるべき行動について指導されています。2:00 a.m. に注意しながら聴いていくと難しくはなかったでしょう。大学内での引ったくり(bag-snatching)が増えているので夜間の独り歩きを避けるよう注意。夜中の12時まではキャンパス警備員がエスコートし、無料シャトルバスは1時まで利用できます。その後は、“The Night Owl Van takes over from the shuttle at 1:00 a.m. and runs until 6:00 a.m.”と言っていることからNo. 23の正解は3番。
  4. 会話
    大学でビジネス英語を教える講師を雇うことに。条件としては、(1) MBAを持っていることと、(2) 5年間の実務経験。選択肢を見ながら、この2点を満たす候補を探します。選択肢1 Mr. Abbottは、MBA未取得。選択肢2 Ms. Morrisは、MBA取得後に実業界で2年、教師に転身した後、再び経営管理を4年経験。2プラス4イコール6で、両方の条件を満たしているので、No. 24の正解は2番。選択肢3 Mr. Reynoldsと4 Ms. Cosgroveは、いずれもMBAを持っていないので適任とは言えません。後から考えると、結局MBAを持っているのはMs. Morrisだけ。それほど難しい問題ではないのかも。。。でも試験場ではそうはいきませんね。
  5. 会話
    自社のハンドバッグの売上を効果的に伸ばす方法についてアドバイスを受けています。コンサルタントの発言、“Your best bet(最善策) would be …” 以下が正解のヒントです。“… your best bet would be to create an original line of bags targeting that market (=younger consumers)” と言っていることから、No. 25の正解は1番。

*Part 3 まとめ
 前回の試験に比べ特に目立った変化はありません。銀行、病院、大学などおなじみのシチュエーションばかり。難易度は前回と同レベルかやや易しめ程度。選択肢が前回より少し長くなっていますが、正答率に影響はないでしょう。
 5問全問正解も可能ですが、5問で10点満点中8点は獲得しましょう。

*Part 4

 インタビューをする側、される側の両方が男性、というのは珍しいように思います。「居酒屋」という料理本の著者にインタビューをしていますが、発音も聴きやすく、お話も面白いので2問とも答えやすかったことと思います。
No. 26 「居酒屋」出版の際の日本のメディアの反応について。“The izakaya in this book are the sort of izakaya we would like to go to …” (僕らも行きたくなるような居酒屋だ!)メディアは、本が取り上げる「居酒屋」は海外に紹介するためとイメージしていたため意外だった。それを surprised と言い換えた4番が正解。
No. 27 日本の居酒屋でのサービスについて。“You can’t really replicate the Japanese service culture.” チップの習慣のない日本のやり方を西洋で取り入れるのは難しいとの内容から、正解は3番。

*Part 4 まとめ
 Part 4は、非常に聴きやすい回と聴きにくい回に差があるのですが、今回のおそらくオーストラリアの男性は声も明瞭、話のテンポも聴きやすかったと思います。前回と比較すると正答率は高いでしょう。できれば2問とも正解したいところです。

 英検1級 に関する速報ツイートはこれで終了いたします。フォローいただきありがとうございました。今後の復習などにお役立ていただければ幸いです。

 

 

( 2015/06/10更新 )

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