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通訳ガイド(通訳案内士)試験情報



2008年度通訳ガイド(通訳案内士)1次試験分析速報

英語
 >全問解答例
>概要/概観
>各大問ごとの分析
>結論
 >日本地理
>日本歴史
>一般常識
>結論

2008年通訳ガイド(通訳案内士)1次試験 速報レポート 英語編

** 全問解答例 **

1.

(1) 歌舞伎は、旅芸人の一座が演じるバラエティーショーの一種として、17世紀初期に創始された。元禄時代には既に、大成した演劇として最初の全盛期を築き上げており、その後も、江戸時代の多くを通じて、最も人気の高い舞台芸能の形式であり続けた。歌舞伎は、四世鶴屋南北と河竹黙阿弥が書いた傑作狂言で芸術的に頂点を極めた。

(2) 引き幕には黒、萌黄、柿の三色の広い縦縞が描かれており、拍子木を打つ音に合わせて、通常、舞台の下手から上手へと引いて開けられる。舞台の上手は神聖な場所とされており、貴人、来客、上使、役人といった登場人物によって占められる。

2.

Christians account for only about one percent of the Japanese population. Japanese in general are tolerant of different religious faiths and are quite relaxed about mixing religions. In fact, many Japanese celebrate happy occasions such as births and marriages based on Shinto, Japan’s indigenous religion, while the services for the deceased are based on Buddhism. In addition, many Japanese enjoy Christmas celebrations and Christian style weddings even though they aren’t Christians. Traditional Shinto style weddings are still common. The bridegroom and bride dress in kimonos and a Shinto priest conducts a ceremony which includes ritual sake drinking called san-san-kudo. (99 words)

3.

問1.縁側
問2.(B) ウ:detached (C) ウ:few (D) エ:with
問3.エ:interlocking
問4.こうした考えは全て、地震で倒壊しないよう十分に柔軟な建物を建てることに基づいています。
問5.ア:庶民 イ:長方、屋根裏 ウ:前庭、門 エ:耐震、梁

4.

問1.(A) for (B) to
問2.数分の余裕を持ち、乗車を待つ他の通勤客を先に通し、自分が列の先頭になるまで乗車しない。降車客の流れが止まったら素早く乗車し、乗降口内側のすぐ横の隅を確保して人込みに背を向け、つかまるものがない通路中央に押し込まれないようにしがみついておく。(120字)
問3.(d) both
問4.(b) motionless

5.

(1) 凧揚げ:kiteflying
(2) 大使館:embassy
(3) グリーン車:first-class car / first-class carriage
(4) (神社などの)境内:grounds (of a shrine) / precincts / premises
(5) 胡坐(あぐら):sitting cross-legged / cross-legged sitting
(6) 搭乗券:boarding pass / boarding card
(7) 扇子:folding fan / fan
(8) (鉄道運賃の)精算:fare adjustment
(9) 免税店:duty-free shop / duty free / tax-free shop
(10) しめなわ:sacred straw festoon / sacred rice-straw ropes
(11) ジェットコースター:roller coaster
(12) 提灯:paper lantern / lantern
(13) 玄米:brown rice / unpolished rice / whole rice / unmilled rice
(14) 床の間:alcove
(15) 納豆:fermented soybeans

6.

The number of foreign visitors to Japan in 2006 reached a record high of 7.33 million (9.0% increase over the year before). Looking at the numbers by regions and countries, Asian visitors were the largest, accounting for 71.5% of the total, reaching 5.25 million. The second largest group was North Americans reaching 1 million (13.7%), followed by 800,000 Europeans (10.9%) and 230,000 Oceanians (3.1%). Looking at the annual changes by regions and countries, the South Korean numbers have continued to grow rapidly. They top the list for the eighth year in a row, showing an increase of 21% to 2.12 million.

** 概要 **

満点:100点
合格ライン:(国土交通省発表のガイドラインによると)70点以上

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** 試験の概観 **

【1】難易度は?

昨年よりやや高め。受験者平均点は50〜55点前後になるかと予測される。

【2】問題量は?

大問数は昨年同様6題で、問題文の分量や解答作成量も昨年とほぼ同じ。ただし、校正のミスか、2番が重複している。以下、本レポートでは、二つ目の2番以降を3番〜と記すことにするので注意。

【3】問題傾向は?

(1) 出題の基本パターンと配点バランスは、2006年春に国土交通省が発表したガイドラインの通り。詳しくはJNTO(日本政府観光局、正式名称:国際観光振興機構)ホームページ参照。l
(2) 英語を読ませる問題は例年通り3題で、問題構成は、《英文和訳問題》(15点)、《英文解釈問題》(25点)、《英文要約問題》(15点)と役割分担が明確。今年の特徴として、《英文和訳問題》の歌舞伎関連、《英文解釈問題》の町家関連など、背景知識を求める問題が出されている。特に《英文和訳問題》の歌舞伎の話はかなりの知識が必要であるが、今後の試験傾向予測として注目に値する。全体で配点は55点(2007年は50点)で、全体に占める比重がやや高くなっており、特に《英文解釈問題》の配点が例年より高い。
(3) 英語を書かせる問題も例年通り3題で、設問形式は《日本事情関連英作文問題》(15点)、《用語英訳問題》(15点)、《和文英訳問題》(15点)と役割分担が明確。全体で配点は45点(2007年は50点)となり、全体に占める比重がやや軽くなった。《用語英訳問題》は、昨年同様、通訳ガイドの現場で必要となる日本の旅行・文化関連の語が中心。難易度も昨年と同レベルで、常識的に答えられるものが中心。一方、《日本事情関連英作文問題》はまとめ方が難しいし、《和文英訳問題》は訳に正確さを必要とするため、いずれも例年の問題よりも難易度は高いと思われる。

【4】2008年問題の総論

2006年の試験から国土交通省が出したガイドラインに沿った内容となり、問題の質や傾向などが安定してきている。今年の問題の傾向は、以下の点にまとめることができるだろう。

(1) 通訳案内士の実務を意識した実用的かつ十分な難易度の問題になっている。(2) 読ませる・書かせる分野の分量・配点・難易度のバランスが取れている。

(3) 各設問に明確な分担役割があり、試される力の分野が明瞭である。

【5】合格に必要なレベル

国土交通省発表のガイドラインによると、基本的には絶対評価で70点以上だが、全体の出来によっては、合格基準を数点下げる、あるいは、採点基準を甘くするなどの調整が図られる可能性がある。今回は先に予測した受験者平均点に10点を加え、60〜65点あたりが合格ラインか。いずれにせよ、難易度としては通訳ガイド試験にふさわしいレベルにあるため、合格ラインが70点以上に引き上げられることはないと思われる。

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** 各大問ごとの分析 **

【大問1】英文和訳問題
《難易度》 高  《配点》 15点  《理想得点》 9点以上(得点率60%以上)

<1> 問題分析

下線部2ヶ所、合計15点満点の《英文和訳問題》。今年から各引用文に出典が付記されるようになった。1番の出典は講談社インターナショナルの『英文日本小事典』だが、部分抜粋となっているため、特に下線部(2)の上手・下手に占める役者たちの説明部分は背景知識がないと理解しにくい。難易度としては例年よりもかなり高いだろう。語彙力、構文理解力、文脈把握力に加え、背景知識も求めているため決して簡単ではない。理想得点ラインは全体で9点以上と考えておこう。

<2> 模範解答例

(1) 歌舞伎は、旅芸人の一座が演じるバラエティーショーの一種として、 17世紀初期に創始された。元禄時代には既に、大成した演劇として最初の 全盛期を築き上げており、その後も、江戸時代の多くを通じて、最も人気の 高い舞台芸能の形式であり続けた。歌舞伎は、四世鶴屋南北と河竹黙阿弥が 書いた傑作狂言で芸術的に頂点を極めた。

(2) 引き幕には黒、萌黄、柿の三色の広い縦縞が描かれており、拍子木を 打つ音に合わせて、通常、舞台の下手から上手へと引いて開けられる。舞台 の上手は神聖な場所とされており、貴人、来客、上使、役人といった登場 人物によって占められる。

<3> うまく処理したい部分

下線部(1)は8点満点だが、下英文のスラッシュで区切った単位を各1点と 考えよう。

(1) Kabuki began in the early 17th century as a kind of variety show / performed by troupes of itinerant entertainers. / By the Genroku era, it had achieved its first flowering / as a mature theater, / and it continued, through much of the Edo period, / to be the most popular form of stage entertainment. / Kabuki reached its artistic pinnacle / with the brilliant plays of Tsuruya Namboku IV and Kawatake Mokuami.

訳が難しいのは、2番目の〈troupes of itinerant entertainers〉、 3番目の〈flowering〉、4番目の〈mature〉、7番目の〈artistic pinnacle〉、8番目の〈brilliant plays〉などだろう。8番目のplayは 「脚本」「出し物」でも可のはず。難解な語でも意味を文脈から判断できる ものもあるため、ここは誤訳を3つ以内に抑えて5点を確保したい。

下線部(2)は7点満点。下英文のスラッシュで区切った単位を各1点と考え よう。

(2) It has broad black, green, and orange vertical stripes / and is normally drawn open / from stage right to stage left / accompanied by the striking of wooden clappers. / Stage left is regarded as the place of honor / and is occupied by / characters of high rank, guests, and important messengers or official representatives.

幕の色は「黒、緑、だいだい」でも可となるだろう。3番目の〈from stage right to stage left〉で「上手」「下手」を間違わないように気をつける。 stage leftはthe place of honorとあることから常識的に「上手」であると 判断する。訳に気をつけるべき箇所は、4番目の〈accompanied by〉や 〈wooden clappers〉など。難しいのは、上手に来る登場人物を意味している

6、7番目の部分で、歌舞伎に詳しくないとどのような人物を意味しているかがつかめないだろう。characters of high rankやimportant messengersは直訳して、それぞれ「身分の高い者」、「大切な使者」としても可だが、いずれも歌舞伎の登場人物を指していることに注意。ここはある程度の誤訳がでることを想定したうえで7点中4点を押さえたいところだ。

【大問2】日本事情関連英作文問題
《難易度》 高  《配点》 15点  《理想得点》 9点以上(得点率60%以上)

<1> 問題分析

例年通りの形式の問題であるが、配点は年によって10点〜20点の変動がある。昨年は20点とやや重過ぎる感があったが、今年は15点なので、全体における配点バランスとしては理想だろう。なお、語数制限はないものの設問と答案スペースから見て100語前後が適切と思われる。なお、解答のアプローチとしては様々な展開が可能であるため、解答によって採点の仕方も異なるはずである。模範解答例、ならびにその採点ポイントはその一例と考えていただきたい。

<2> 模範解答例

Christians account for only about one percent of the Japanese population. Japanese in general are tolerant of different religious faiths and are quite relaxed about mixing religions. In fact, many Japanese celebrate happy occasions such as births and marriages based on Shinto, Japan’s indigenous religion, while the services for the deceased are based on Buddhism. In addition, many Japanese enjoy Christmas celebrations and Christian style weddings even though they aren’t Christians. Traditional Shinto style weddings are still common. The bridegroom and bride dress in kimonos and a Shinto priest conducts a ceremony which includes ritual sake drinking called san-san-kudo. (99 words)

<3> うまく処理したい部分

設問は『教会を通りかかったときにウェディングドレス姿の花嫁さんを見た外国からの訪問者に、「日本にはクリスチャンが多いのですか。」と質問されました。あなたならどう答えますか。日本人の信仰心、ならびに現在の一般的な結婚式事情なども含めて英語で書きなさい。』となっている。答案に含めるべきポイント、ならびに、この解答の場合の予想配点を列記する。

(1) 日本にはクリスチャンは多くない。(2点)
(2) 日本人の信仰心について。(5点)
(3) 現在の一般的な結婚式事情。(5点)

※以上、「内容点」12点、加えて英語表現に関して3段階のランクを付けて0点〜3点の「表現点」を置く。

次に、「内容点」の得点ポイントを内容別・得点別に列記しておく。

(1) クリスチャンが全人口の約1%程度だという点に触れる。(2点)
(2) 日本人は信仰に対して寛容で、複数の宗教を混ぜて用いている。(2点)
--- 例として、神道は出産・結婚などの祝儀、仏教は故人の供養などに加え、多くの日本人がクリスチャンでないのに、クリスマスのお祝いやキリスト教式結婚式を行う。(3点)
(3) 伝統的な神前結婚式も多い。(2点)--- 神式では、新郎・新婦が着物を着て神官が式を執り行い、三々九度と呼ばれる酒を飲む儀式がある。(3点)

なお、(3) の現在の一般的な結婚式事情では、(a) キリスト教式が主で神式は時代遅れ、(b) キリスト教式も多いが神式も多い、(c) 本来日本は神式でキリスト教式は時代の流行り、という3種類の展開が考えられる。ある結婚情報雑誌の調査では7割がキリスト教式で挙式しているとのデータもあるが、
当該雑誌読者中心のアンケートであろうから割り引いて考える必要もあるし、伝統的な神前結婚式の根強い人気も指摘したいことから、模範解答例では(b)の展開を選んだ。もちろん、どの展開でも同等に得点はできるはずである。

模範解答は、CELオリジナルテキストの「時事・ガイド用語&日本事情関連英作文ハンドブック」や拙著「英語で語る日本事情」からの合成だが、これらの必須教材をしっかり学習しておけば、「内容点」12点中8点は確実に取れる解答を作成することができるだろう。だが、ストーリー展開・英語表現など、限られた時間で答案をまとめるのはやはり至難の技である。理想得点率は語法・文法ミスによる減点も含め、9点としておいた。

【大問3】英文解釈問題(問題文では大問2)
《難易度》 低  《配点》 25点  《理想得点》 19点以上(得点率76%以上)

<1> 問題分析

出典は英字新聞The International Herald Tribune紙の2008年1月24日付 “Living in Japan’s past in traditional townhouses”という記事である。設問の難易度は低いが、英文の内容は簡単ではない。特に、町家を見たことがない人は英文から間取りなどを想像する必要があるので、難しく感じただろう。

<2> 模範解答例

問1.縁側
問2.(B) ウ:detached (C) ウ:few (D) エ:with
問3.エ:interlocking
問4.こうした考えは全て、地震で倒壊しないよう十分に柔軟な建物を建てること
に基づいています。
問5.ア:庶民 イ:長方、屋根裏 ウ:前庭、門 エ:耐震、梁

<3> うまく処理したい部分

問1(2点)の「縁側」は難しい。問2(各1点)の空所補充選択は3問中2問を正解したい。問3(2点)のdovetailingと同義語を選ぶ設問は、ウ:hookingとエ:interlockingで迷うかもしれないが、イメージからの常識判断となる。

問4(4点)の下線部訳は下英文のスラッシュで区切った単位を各1点と考えよう。
The whole idea is based on / building a structure / that is flexible / enough so that / they won’t collapse in an earthquake.

冒頭部分は直訳して「この考え全体が〜に基づいています」としてもよい。ポイントとしては3番目のenough so thatがうまく連動するように訳すことと、4番目の〈collapse〉の意味だろう。ここは4点中3点を確保したい。

問5(2点×7=14点)は日本語で答える解釈問題だが、難易度は低いのでしっかり点を稼ごう。ただし、漢字の間違いや常用漢字をひらがなで書いたものは念のために1点減点しておこう。エの「梁」はひらがなでも可となるはず。それ以外は常用漢字である。なお、イは「店(見世)」の部分を指していると思われるが、英文では、1階全体が長細い部屋であり、そこに、店(見世)、居間、台所があるという説明になっている。設問の日本文と意味のずれを感じるが、ここは常識的にrectangularという語の訳を求めていると考えよう。問5は12点を押さえておきたい。

【大問4】英文要約問題(問題文では大問3)
《難易度》 中  《配点》 15点  《理想得点》 11点以上(得点率73%以上)

<1> 問題分析

要約問題はこれで4年連続の出題だが、昨年同様、全体の要約ではなく、一部についての説明問題である。要約問題は2005年が《英文200語→日本語150字:配点10点》、2006年が《英文200語→日本語120字:配点15点》、2007年が《英文要約対象約150語→日本語180字:配点15点》、そして今年が《英文要約対象約80語→日本語120字:配点10点》というように、英文量と制限字数にかなりの変動がある。2007年と今年は付加的な質問があるが、今年はそれも含めて全体で15点と比重はあまり大きくない。出典は『Etiquette Guide to Japan: Know the Rules That Make theDifference by Boye De Mente』だが、初版が1990年と極めて古く、内容も時代遅れである。JR東日本テレフォンセンターの説明では、客の押し込みは1990年前後までは一般的に行われていたが、今ではホーム係員はいるものの安全管理や挟まれた荷物の解放援助が目的で、安全という観点から押し込みは基本的に行っていないそうだ。訪日外国人数が過去最高に達している中、このような時代錯誤の情報を国家試験に出すのは大きな誤解の元になるのではないだろうか。現代の日本を正しく伝える人材を発掘するための試験であれば、試験自体も現代日本の正しい情報に基づくべきだと思われるのだが。

<2> 模範解答例

問1.(A) for (B) to
問2.数分の余裕を持ち、乗車を待つ他の通勤客を先に通し、自分が列の先頭に
なるまで乗車しない。降車客の流れが止まったら素早く乗車し、乗降口内側
のすぐ横の隅を確保して人込みに背を向け、つかまるものがない通路中央に
押し込まれないようにしがみついておく。(120字)
問3.(d) both
問4.(b) motionless

<3> うまく処理したい部分

問1(3点)は2つ正解して初めて得点できるのだろう。ここは落としてはならない。ただし、空所B直後のleaveの意味が分かりにくい。「ドア近辺に立っている人がleaveするのは事実上不可能」とはどういう意味かと思い、1990年初版の原典を見るとmoveになっていた。これならすっきり理解できると思われる。なぜmoveをleaveに変えたのか不可解である。
問2(10点)は第2段落2行目の ... it is best to give yourself〜から第5行目最後の〜there is nothing to hold on to.までをまとめればよい。マス目には余裕があるのでほとんど意味を落とさず書き出すことになる。ここは読み間違いがあると致命傷になる。ほぼ意味を正しく取れれば7点は確保できるだろう。
問3(1点)と問4(1点)はいずれか1問は確実に正解しよう。

【大問5】用語英訳問題(問題文では大問4)
《難易度》 低  《配点》 15点  《理想得点》 12点以上(得点率80%以上)

<1> 問題分析

各1点の用語英訳問題が15問だが、国土交通省のガイドラインでは、正解に近いものは0.5点の部分点を設けると指示してあるため、解答欄をとにかく埋める努力が必要。2006年以降、通訳ガイドの現場で用いることが多い、文化・観光関係の用語が中心になり、問題の実用性が高くなった。今年の問題の難易度は2007年と同様で解きやすい。幾分スペルミスも出ることを考慮し、部分点を合わせて12点以上が理想得点ラインとなるだろう。

<2> 模範解答例

(1) 凧揚げ:kiteflying
(2) 大使館:embassy
(3) グリーン車:first-class car / first-class carriage
(4) (神社などの)境内:grounds (of a shrine) / precincts / premises
(5) 胡坐(あぐら):sitting cross-legged / cross-legged sitting
(6) 搭乗券:boarding pass / boarding card
(7) 扇子:folding fan / fan
(8) (鉄道運賃の)精算:fare adjustment
(9) 免税店:duty-free shop / duty free / tax-free shop
(10) しめなわ:sacred straw festoon / sacred rice-straw ropes
(11) ジェットコースター:roller coaster
(12) 提灯:paper lantern / lantern
(13) 玄米:brown rice / unpolished rice / whole rice / unmilled rice
(14) 床の間:alcove
(15) 納豆:fermented soybeans

<3> うまく処理したい部分

難しい問題としては、「(5) 胡坐(あぐら)」ぐらいだろう。あとは日頃聞き慣れた用語ばかりであるし、15題中12題はCELの授業や教材でカバーできたので高得点を取った方も多いだろう。

【大問6】和文英訳問題(問題文では大問5)
《難易度》 高  《配点》 15点  《理想得点》 10点以上(得点率67%以上)

<1> 問題分析

配点と分量は例年通りだが、この和文英訳はやや難易度が高い。今年は『平成19年度観光白書』からの出典だが、問題文に統計資料説明によく見られる表現が含まれているため、この手の数値がらみの和文英訳に慣れているかどうかが高得点のカギとなる。理想得点レベルは10点以上と考えよう。

<2> 模範解答例

The number of foreign visitors to Japan in 2006 reached a record high of 7.33 million (9.0% increase over the year before). Looking at the numbers by regions and countries, Asian visitors were the largest, accounting for 71.5% of the total, reaching 5.25 million.
The second largest group was North Americans reaching 1 million (13.7%), followed by 800,000 Europeans (10.9%) and 230,000 Oceanians (3.1%). Looking at the annual changes by regions and countries, the South Korean numbers have continued to grow rapidly. They top the list for the eighth year in a row, showing an increase of 21% to 2.12 million.

<3> うまく処理したい部分

統計資料説明独特の表現がいくつか見られる。「対前年比9.0%増」、「過去最高値を達成」、「次いで〜」、「8年連続で首位」などは定型表現を用いる。また、最終文の「韓国が21%増の212万人と極めて高い伸び率を維持し」の部分は情報が多すぎるため意味を優先して英語的発想から訳と構文を考える必要があるだろう。

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** 2008年の結論 **

これまで提示した理想得点を最低限クリアするとガイドライン上合格に必要な70点になる。通訳ガイド試験は記述解答が多いため、一見簡単に見えても70点を超えるのはやはり大変で、合格者数は増えているものの、相変わらず難しい試験だと言える。ただし、国土交通省のガイドラインによる絶対評価の合格レベル70点というのは、平均点が60点になるレベルを想定してのこととしてある。先にも繰り返し述べたが、今年の問題は例年よりも難易度がやや高めで、平均点は低めになると思われる。昨年は自己採点で65点前後が合格ラインであった感があるため、今年の試験では合格ラインをそれより低めに見積もるとして、自己採点で60点を超えている受験者は、迷わず2次対策に着手したほうが安全だろう。

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2008年通訳ガイド(通訳案内士)1次試験
速報レポート 日本地理・歴史・一般常識編

** 全体の傾向 **

2006年から、日本地理、日本歴史、一般常識が分離した形で試験が行われ、設問数も今回は各40問とすっきりした感がある。国土交通省が2006年に出したガイドラインでは、中学、高校で学ぶ知識プラス応用が基本としてあるものの、2007年同様、雑学的な問題も多く出ており、相変わらず受験者にとっては的が絞りにくいように思える。しかし、通訳ガイド試験は昔から翌年の受験者を意識してか、極端に難問とも思える問題を一部出すことで、試験傾向を分散させ、受験者に幅広く学習することを促すという、いわゆる「教育効果」を狙う傾向もある。そのように考察すると、合格ラインである60点分はやはり、雑学まがいの問題などではなく、重要項目をきちんとカバーしており、この部分をしっかり押さえておくことが受験者にとって何より重要であることが分かる。各科目とも合格ラインは60点だが、平均点が60点になることを前提としているため、科目により、合格ラインが前後数点ほど変動する可能性がある。その点は科目別に指摘しておく。

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日本地理

** 概観 **

  1. 難易度は?→低い
  2. 予想合格ラインは?→ガイドライン通り60点以上か
  3. 問題傾向は?→例年の難易度は、2005年が高、2006年が低、2007年が高、そして今年が低と、高低を交互に繰り返している。ただし、難易度が高かった2007年の場合、50点前後の得点で合格されている方がいるようで、毎年の難易度によって合格ラインは変動している。一方、当試験のガイドラインに従えば、難易度が低い場合でも合格ラインが60点を超えることはないはずなので、今回は日本地理の合格者が多数出そうである。問題としては、奇問・難問がなく、設問も煩雑でないため解きやすい。中学地理の知識が4割、観光地理の知識が4割、その他、雑学的知識が2割と、近年の問題の中では最もバランスがよい。この問題配分が今後定着する可能性が高いと思われる。対策としては、まず、中学地理の知識をベースに、観光雑誌、観光ガイドブック、観光パンフレット、各都道府県が運営する観光案内HPや環境省HPなどから、観光地理に関する知識を加味しておくことが重要である。CELの授業でカバーした設問には*マークが付いているが、今回の授業カバー率は93%であった。

**各大問ごとの正解と分析**

【大問1】《重要度》高 《難易度》低 《理想得点率》80%

配点30点:日本の自然環境に関する文章問題。

公園名、山岳名、河川名、観光地名、地勢用語なども絡めた総合問題となっている。問8の砂丘名と問10の観光地名がやや難しく感じるかも知れないが、前後の文章から常識的に判断できる。ここは失点を2点以内に留めて8割=24点をまず押さえたい。

【大問1の正解】】( )内の数字が正解

1:(2)*/2:(3)*/3:(2)*/4:(4)*/5:(3)*
6:(2)*/7:(2)*/8:(3)*/9:(3) /10:(1)*

【大問2】《重要度》高 《難易度》中 《理想得点率》60%

配点30点:日本の社会・文化に関する文章問題。

問1、問2、問10などは正解選びを迷うかもしれないが、問5〜9は定番の問題であるし、近年過去問題にも出ていることから間違えてはならない。なお、問6では本文の「…四季を通じての伝統行事とともに…」に対する設問が「…伝統行事とは何か」としてあるが、答えとしては京都の行事である「(2)葵祭」を選ぶしかないのだが、本来、設問は「伝統行事の一つはどれか」とする方が正確と思われる。全体として常識で解ける問題も含め、ここは6割=18点を確保すれば十分だろう。

【大問2の正解】( )内の数字が正解

11:(2)*/12:(2)/13:(4)*/14:(4)/15:(3)*
16:(2)*/17:(2)*/18:(4)*/19:(2)*/20:(3)*

【大問3】《重要度》中 《難易度》中 《理想得点率》60%

配点20点:日本の温泉地に関する問題。

ガイド試験では、前年に出題された(特に難易度が高かった)分野をリメイクして出す傾向がある。2007年の温泉に関する問題は難易度が高く正答率はかなり低かったと思われるが、それを配慮してか、やや難易度が下げてある。いずれも重要な温泉ばかりであるが、問題文から比較的容易に判断できる、問1、問3、問5を必須として6割=12点以上を押さえたい。

【大問3の正解】( )内の数字が正解

21:(3)*/22:(15)*/23:(4)*/24:(13)*/25:(3)*
26:(4)*/27:(2)*/28:(17)*/29:(2)*/30:(20)*

【大問4】《重要度》中 《難易度》中 《理想得点率》60%

配点20点:観光地の写真に関する問題。

この形式は2006年に出題されたが、2007年には見られなかった。2006年の問題に比べ、被写体はいずれも明確なので解きやすいが、問5はやや難問か。問1は「妻籠」の寺下地区、問2には樹氷が見えるため「蔵王」、問3の石段は「伊香保」のシンボル、問4は一目瞭然「東大寺」の大仏、問5は象の鼻の形をした岩が特徴の「万座毛」である。問1、問2、問4は必須として6割=12点以上を獲得したい。

【大問4の正解】( )内の数字が正解

31:(2)*/32:(4)*/33:(2)*/34:(4)*/35:(1)*
36:(3)*/37:(1)*/38:(3)*/39:(1)*/40:(3)*

【全体】

理想得点率は低めに提示したが、これで66点に達する。しっかり対策をした人であれば、9割は得点できると思われるため、受験者平均点は70〜80点程度になるかと思われる。合格基準はガイドラインどおり、60点となるだろう。なお、2009年の受験をお考えの方は、今回の予想平均点からして、今回よりもぐっと難易度が高くなることを予期しておいたほうがよいだろう。

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日本歴史

**概観**

  1. 難易度は?→高い
  2. 予想合格ラインは?→55点以上あたりか。
  3. 問題傾向は? →昨年の日本歴史は難易度が低かったが、その反動か、難易度は昨年よりも かなり高くなっている。あくまでも予想ではあるが、昨年に比べ大幅な合格率の変動は避けたいであろうから、合格ラインとしては55点以上、あるいはそれ以下の可能性もあると思われる。個々の問題としては、中学歴史の標準レベル問題が約5割、さらに文化を詳しく扱った問題が約3割、雑学・クイズ的な問題が約2割見られる。全体的に問題の方向性が明確であり、内容的にもすっきりした感がある。筆記Uとして第1次試験に組み込まれて以来、問題の形式・傾向が安定してきた感がある。対策としては、中学歴史の知識をベースに、観光・文化に関連のある歴史事項を、様々な情報源から幅広く吸収しておく必要がある。歴史関連のテレビ番組や小説・読み物などが役立つ場面も大いにあるので、歴史が好きになること、歴史に興味を持つことが何よりも有効な対策になるだろう。CELの授業でカバーした設問には*マークが付いているが、今回の授業カバー率は73%であった。

**各大問ごとの分析**

【大問1】《重要度》中 《難易度》中 《理想得点率》60%

配点20点:歴史的事実と関連する地を地図から選ばせる問題。

 5択の選択肢を間違えると、地図上の選択肢も自動的に間違えることになるので慎重に解答を選びたい。ここではまず、問1、問2、問4の3問を正解して6割=12点を獲得したいところである。

【大問1の正解】( )内の数字が正解

1:(2)*/2:(10)*/3:(3)*/4:(4)*/5:(1)*
6:(7)*/7:(4)*/8:(6)*/9:(5)/10:(2)

【大問2】《重要度》高 《難易度》低 《理想得点率》100%

配点15点:日本文化に関する人物を選ぶ問題。

不正解の選択肢も含め、ほとんどが過去問題において繰り返し出題された人物である。配点が高く難易度も低いので、ここは全問正解で10割=15点を獲得したい。

【大問2の正解】( )内の数字が正解

11:(5)*/12:(1)*/13:(3)/14:(2)*/15:(4)*

【大問3】《重要度》中 《難易度》中 《理想得点率》60%

配点15点:日本文化に関連する人物の著書に関する問題。

 問4の近松門左衛門の作品を選ぶのは難しいかもしれない。だが、問3は説明文から常識的に判断できるし、他は授業でカバーしてあるので3問正解の6割=9点は獲得できるだろう。

【大問3の正解】( )内の数字が正解

16:(4)*/17:(5)*/18:(2)/19:(1) /20:(3)*

【大問4】《重要度》高 《難易度》高 《理想得点率》40%

配点15点:時代別項目の史実と人物の組み合わせで誤りを選ぶ。

誤りを選ぶ問題は必然的に難易度が高くなる。授業では正解(つまり誤り)の組み合わせについて全問カバーしてあるが、他の選択肢の知識が無いと誤りを見つけ出すのは難しい。特に、問4については、直前実践演習で細川重賢について「熊本藩主で殖産興業政策や藩校時習館設置…」と紹介してあったが、そこから「(3)長州藩−時習館」が間違いと判断することになるが、これは難しいだろう。毎年述べることだが、筆記Uの目的のひとつに、「今後の受験者に学習を促す」ことがあるようで、難易度が極めて高い問題を入れ込んである場合がある。その場合、翌年あるいは翌々年に同分野の問題を整理して大問として出題することが多い。「藩校」(および私塾など)は来年の受験予定者には要注意の分野となるだろう。ここでは、問1、問3が必須で最低4割=6点を獲得したいが、できたら問2か問5のいずれかも正解したいところ。なお、問5の選択肢 (5)は正しくは松岡洋右で、近衛文麿はその当時の首相であった。

【大問4の正解】( )内の数字が正解

21:(4)*/22:(2)*/23:(1)*/24:(3)*/25:(5)*

【大問5】《重要度》低 《難易度》高 《理想得点率》40%

配点15点:雑多的な設問。

歴史クイズっぽい問題で、重要度としてはさほど高くない。受験者の得意分野によって問1、問2、問5のいずれかは正解できるだろうから、全体で2問正解して、4割=6点は確実に取っておこう。なお、問4について、文久の改革で設置されたのは「(2)政事総裁職」(内外の政務における将軍補佐)と「(4)京都守護職」(宮廷の警備や京都市中の治安維持)であるが、「京都に設置」とある点から(4)を正解とする。

【大問5の正解】( )内の数字が正解

26:(1) /27:(3)* /28:(5)/29:(4)/30:(2)*

【大問6】《重要度》高 《難易度》中 《理想得点率》60%

配点20点:文化財・建築物の写真に関連のある選択肢を選ぶ問題。
問5の「上賀茂神社」以外は歴史写真集などで必須の知識である。人物名では問1以外は写真が判別できれば全問正解できるはず。ここでは6割=12点を獲得したい。

【大問6の正解】( )内の数字が正解

31:(3)/32:(10)/33:(1)*/34:(7)*/35:(5)
36:(9)*/37:(4)*/38:(6)*/39:(2)*/40:(8)*

【全体】

理想得点を合計するとぎりぎり60点になるが、しっかり準備をした人であれば、さらに10点は獲得できるだろう。ただし、昨年の問題の難易度をベースに対策を行った受験生は苦労した可能性がある。全体的に考えて平均点は50点あたりになるのではと思われる。とすれば、先ほどの予想合格ラインでは55点以上と想定したものの、50点を超えている人は、合格を前提として次のステップを考えたほうが安全かと思われる。

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一般常識

**概観**

  1. 難易度は?→標準
  2. 予想合格ラインは?→ガイドライン通り60点以上か。
  3. 問題傾向は?→ 例年通りの難易度で、常識で解ける問題と準備がなければ解けない問題が5割ずつと明確に分かれている。つまり、常識だけでは全問正解しても合格点に到達できないように作ってある。その点においてよくできた問題である。それぞれの分野から3割以上を得点して全体が6割以上となる計算になる。一見、難易度は高そうだが、常識で解ける問題の存在を加味すると合格点は60点以上となって然るべきだろう。全体は、経済、産業、文化、社会のそれぞれに関する一般常識問題の組み合わせで、その方向性が2007年問題よりもさらに鮮明になっている。今回は政治は出ていないが、本来、経済、産業と並んで重要な分野であるので無視できない。得点の主力は経済と産業(あるいは政治)で、これらは必要な知識も絞りやすく、言い換えると、準備が不可欠な分野である。一方、文化と社会はどうしても雑学的になり、的が絞りにくくなり、常識に頼ることになる。今回の問題でも、準備が大いに効果を発揮する大問1経済と大問2産業が主力となり、合格点の大きな部分を構成することになるだろう。対策としては、準備が必要な設問に向けて、中学公民で扱う日本の経済、産業、政治、社会の基礎知識を学習し、さらに各分野の最新情報を学習しておく必要がある。一方、常識で解ける設問に関しては、日頃からテレビや新聞などのニュースや文化トレンド、知的情報に関心を持って、アンテナを張り巡らせておくことが大切だろう。また、多くの問題が、日本地理・日本歴史の分野と重複している。筆記試験IIの3科目は同時に学習すると相乗効果が高くなると言えるだろう。CELの授業でカバーした設問には*マークが付いているが、今回の授業カバー率は常識問題が多いこともあり55%であったが、準備を必要とする設問は首尾よくカバーできている。

**各大問ごとの分析**

【大問1】《重要度》高 《難易度》低 《理想得点率》80%

配点27点:日本の経済に関する一般常識問題。

例年通りの出題傾向である。難易度は低く、授業でカバーした下記*マークのものは絶対正解したい。難しいのは、問9だが、 (3)の売りオペレーションは通貨を吸収するため、直前実践演習の解説にあるとおり、「通貨量を減らす」とするのが正しい。問8と問10も常識なので、これらを正解した受験者も多いはずだが、とりあえず*マークだけで全体の8割強=22点になる。このラインはしっかり確保しておこう。

【大問1の正解】( )内の数字が正解

1:(2)*/2:(1)*/3:(1)*/4:(6)*/5:(3)*/6:(3)*
7:(1)(4)(6)*/8:(2)*/9:(3)/10:(3)*/11:(4)

【大問2】《重要度》中 《難易度》低 《理想得点率》80%

配点23点:日本の産業に関する一般常識問題。

全体的に常識的な問題であり、難易度は高くない。問1の中央競馬の監督官庁は難問で3点の大物だが、直前実践演習でカバーできたのでよかった。その他はほぼ常識で正解できる。問7は石見銀山、別子銅山、足尾銅山と考えると金山は「(1)菱刈」(鹿児島)しか残らない。問8と問9は日本地理の分野である。問8は2007年の日本地理問題で出ていたし、問9の室蘭は日本地理の実践演習において鉄鋼生産拠点地分布図で紹介した。問1がクリアできれば満点も可能だろうが、ここでは約8割=18点を確保しておこう。

【大問2の正解】( )内の数字が正解

12:(1) */13:(3)/14:(3)*/15:(3)/16:(4)
17:(3)/18:(1)/19:(4) */20:(3)*

【大問3】《重要度》中 《難易度》高 《理想得点率》50%

配点28点:日本の文化に関する一般常識問題。

全体的に雑学的要素が高い問題。設問(1)に関しては、問1(ア)、問2が常識。問1(イ)のイザベラ・バードは2004年の一般常識問題で著書名とともに出ている。ここは11点中5点は確保したい。設問(2)に関しては、問3(エ)、(カ)、(キ)が常識。ここは12点中6点を確保すればよいだろう。設問(3)に関しては、問5が正解できるだろうから、5点中2点は確保できる。全体で、約5割=13点確保できればまずまずだろう。

【大問3の正解】( )内の数字が正解

21:(3)*/22:(2)*/23:(1)/24:(4)*/25:(2)*
26:(4)*/27:(1)/28:(3)/29:(1)/30:(3)*

【大問4】《重要度》低 《難易度》高 《理想得点率》40%

配点22点:日本の社会に関する一般常識問題。

最後は雑学的な設問だが、強いて言えば、設問(1)と(2)はやや重要である。
設問(1)では常識の問1、設問(2)では教材でカバーした問3、問4、設問(3)は順番が狂うと正解とならないため得点は難しい、設問(4)は「藤原定家」が編纂した「(4)新古今和歌集」を選べば常識的に正解できる。以上、全体の約4割=9点を確保すればまずまずだろう。

【大問4の正解】( )内の数字が正解

31:(3)*/32:(1)/33:(6)/34:(2)*/35:(2)
36:(5)/37:(3)/38:(5)/39:(4) */40:(3)

【全体】

理想得点率は低めに見積もってあるが、それでも62点に達する。先にも述べたが一般常識は、常日頃から培った常識と受験対策による知識の組み合わせである。試験がカバーする範囲も広範なので、一般常識だけに絞った受験対策ではその効果が如実には感じられないかもしれない。それでも、ガイド試験の一般常識は、それ相応の対策を行ったか否かが合否の分かれ目になるように巧みに作ってある。そう考えて、然るべき対策をしておくことが重要だろう。

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** 2008年の結論 **

2007年試験では日本歴史が簡単であったため、今年は日本歴史対策が甘かった受験者が多いのではないだろうか。そのため、日本歴史の平均点は必然的に低くなり、合格基準も下がる可能性もあると先に述べた。だが本来、通訳ガイドに求められる日本歴史の知識は筆記試験IIの3科目の中で最も広範かつ重要であるため、今回の試験レベルであって然るべきとも思われる。
さらに言えば、今回は日本地理が簡単であったが、これも本来、ガイドに求められる知識レベルから考えると昨年の2007年問題レベルであって然るべきだろう。2007年問題をご覧になっていない方は、今回合格ラインに達していたとしてもぜひ、目を通して研究していただきたい。
もちろん3科目を通して、雑学的な設問も多々あり、正攻法的な学習知識が生かされないような問題もあった。しかし、通訳ガイドという仕事があらゆる事象に興味を持ち、常に情報のアンテナを張っておくべきものだという「指導効果」を考えてのことだと肯定的に受け取ろう。
今回の受験対策で習得された知識には本試験で生かされなかったものもあるだろう。だが、今後、それらが通訳ガイドの現場で大きな役割を果たす可能性は大である。これまでのハードな学習で得られた知識を今後も大切に維持し、さらに深めていっていただきたい。

以上。

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