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通訳ガイド(通訳案内士)試験情報



2009年度通訳ガイド(通訳案内士)1次試験分析速報

英語
 >全問解答例
>概要/概観
>各大問ごとの分析
>結論
 >日本地理
>日本歴史
>一般常識
>結論

2009年通訳ガイド(通訳案内士)1次試験 速報レポート 英語編

** 全問解答例 **

1.

(1) 日本人は昔から、型に合わせること、つまり、定められた方法に則って物事を行うことで喜びを得るように習慣づけられていたため、結果重視ではなく過程を重んじるようになった。

(2) このような姿勢の結果として、日本人は、遂行するどのような仕事でも改善を試みるという傾向が強い。特に、科学技術を使ったり、外国から輸入された製品を模倣したりするときにその傾向が強い。

2.

Japanese sometimes use blood type as a way of determining personality and behavior. Although experts say there's no scientific connection between blood types and personalities, books on this theme sell well, and blood type fortune telling is popular on TV. For most Japanese, asking about each other's blood types is simply an interesting point of conversation. Nevertheless, there have been cases where blood type was used to evaluate potential employees or even marriage partners.

(74words)

3.

問1

(A) to、(B) of、(C) to、(D) that

問2

(1) 水田

問3

(2) 日本の社会学者たちは、日本人の家族や雇い主に対する忠誠心や身内以外の外部集団に対して日本人が見せる異常なまでの競争心の根源として、幕府が倒れる1868年まで重要な社会的・政治的単位として日本で存続し続けた氏族制度を指摘している。

問4

カウアエキイオ

問5

卸売業者や小売業者

問6

下線部(5) (イ) encountered

下線部(6) (エ) respective

問7

(あ)丼 (い)勘定

4.

問1

(1):(b) custom

(2):(a) flourishing

(3):(b) clean

問2

(A) off (B) on

問3

カエイウキオクア

問4

頑丈だが軽く、湿度の高い日本の夏に耐えうるほど吸湿性が高く、下駄の表面が汗でじめじめすることもないため、桐でできた下駄はどのような天候においても快適で乾燥しているのである。

5.

(1) 捕鯨:whaling

(2) 参道:approach to a shrine or a temple

(3) 知事:governor

(4) 値札:price tag

(5) 相撲部屋:(sumo) stable

(6) 官僚:bureaucracy

(7) 丁稚:apprentice

(8) レジ係:cashier

(9) 優先席:priority seat

(10) 車掌:conductor

(11) 味噌:fermented soybean paste

(12) わた菓子:cotton candy / candyfloss / candy floss

(13) 消費税:consumption tax

(14) 硫黄:sulfur / sulphur

(15) かき氷:ice shavings / shaved ice

6.

"Ohanami" is one of the most popular events in Japan. "Ohanami" literally means viewing flowers, but the term usually refers to cherry blossom viewing. Cherry blossoms are in full bloom for a very short period, usually from March to April depending on the area. During that season, family members, friends and workplace colleagues get together under cherry trees, and enjoy eating, drinking and chatting while appreciating the cherry blossoms. Occasionally, a blizzard of falling cherry blossom petals appears to welcome even foreign guests.

** 概要 **

満点:100点

合格ライン:(国土交通省発表のガイドラインによると)70点以上

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** 試験の概観 **

【1】難易度は?

後述するように英語を読ませる問題は昨年よりもやや高め、英語を書かせる問題は昨年よりもやや低めで、全体の難易度は昨年と同程度と思われる。

【2】問題量は?

大問数は昨年同様6題で、問題文の分量や解答作成量も昨年とほぼ同じ。

【3】問題傾向は?

(1) 出題の基本パターンと配点バランスは、2006年春に国土交通省が発表したガイドラインの通り。詳しくはJNTO(国際観光振興機構)ホームページ参照。

http://www.jnto.go.jp/jpn/interpreter_guide_exams/exam_guideline.html

(2) 英語を読ませる問題は例年通り3題。問題構成は、1番《英文和訳問題》(15点)、3番《英文解釈問題1》(25点)、4番《英文解釈問題2》(15点)で、昨年まで数年間続けて出題された《英文要約問題》が《英文解釈問題2》に取って代わられ、似たような傾向の英文解釈問題が2題出されている点が昨年と異なる。また、これまで英文解釈問題中の英文和訳は短めであるのが普通だったが、今回の3番と4番の英文和訳部分はかなり長い。語数で言うと、1番が全60語(15点)、3番が51語(8点)、4番が26語(7点)で、全部で137語、配点にすると30点を占めている。一方、選択肢客観問題は配点にすると全部で5点分しかなく、他はすべて記述問題である。そう考えると英語を読ませる問題は昨年に比べ難易度がやや高めと言える。

(3) 英語を書かせる問題は例年通り3題。設問形式は《日本事情関連英作文問題》(15点)、《用語英訳問題》(15点)、《和文英訳問題》(15点)と昨年と同じ。《用語英訳問題》は、昨年同様、通訳ガイドの現場で必要となる日本の旅行・文化関連の語が中心だが、一部、社会・経済・政治関係の用語も見られる。難易度も昨年と同レベルで、常識的に答えられるものが中心。また、《日本事情関連英作文問題》と《和文英訳問題》も馴染みのあるテーマなので、英語を書かせる問題は昨年ほど難易度が高くないだろう。

【4】2009年問題の総論

2006年の試験から国道交通省が出したガイドラインに沿った内容となり、問題の質や傾向などが安定してきている。今年の問題の傾向は、以下の点にまとめることができるだろう。

(1) 通訳案内士の実務を意識した実用的かつ十分な難易度の問題になっている。

(2) 読ませる・書かせる分野の分量・配点・難易度のバランスが取れている。

(3) 各設問に明確な分担役割があり、試される力の分野が明瞭である。

【5】合格に必要なレベル

国土交通省発表のガイドラインによると、基本的には絶対評価で70点以上だが、全体の出来によっては、採点基準を甘くするなどの調整が図られる可能性がある。いずれにせよ、合格ラインが引き上げられることはないため、70点を超えていれば必ず合格となるはずである。

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** 各大問ごとの分析 **

【大問1】英文和訳問題

《難易度》中《配点》15点《理想得点》11点以上

<1> 問題分析

下線部2ヶ所、合計15点満点の《英文和訳問題》。昨年から各引用文に出典が付記されるようになった。出典はBoye Lafayette De Mente著のペーパーバックJapan Unmasked: The Character & Culture of the Japaneseである。実は、2008年問題の4番(表記上は3番と誤植されていた)の出典も同じ著者のペーパーバック『Etiquette Guide to Japan: Know the Rules That Make the Difference by Boye De Mente』であった。今年の問題作成担当者は2008年問題と同一と思われる。下線部(1)は単語レベルでの訳、下線部(2)は構文に設問の狙いがあると思われる。

<2> 模範解答例

(1) 日本人は昔から、型に合わせること、つまり、定められた方法に則って物事を行うことで喜びを得るように習慣づけられていたため、結果重視ではなく過程を重んじるようになった。

(2) このような姿勢の結果として、日本人は、遂行するどのような仕事でも改善を試みるという傾向が強い。特に、科学技術を使ったり、外国から輸入された製品を模倣したりするときにその傾向が強い。

<3> うまく処理したい部分

下線部(1)は8点満点だが、下英文のスラッシュで区切った単位を各1点と考えよう。

(1) Because the Japanese were traditionally / conditioned / to get their pleasure / from conforming to kata, / from doing things / in the prescribed manner, / they became process-oriented / instead of result-oriented.

訳が難しいのは、2番目の〈conditioned〉、4番目の〈conforming to〉、6番目の〈prescribed〉と〈manner〉、7番目の〈process-oriented〉、8番目の〈result-oriented〉などだろう。ここは誤訳を3つ以内に抑えて5点を確保したい。

下線部(2)は7点満点。下英文のスラッシュで区切った単位を各1点と考えよう。

(2) As a result of this attitude / there is a strong tendency for the Japanese to / try to improve on any job / they undertake, / particularly when using technology / or copying products / imported from abroad.

気をつけるべき個所は、2番目の〈for the Japanese〉のforがto-不定詞の意味上の主語を表すことや、4番目の〈they undertake〉が関係詞節であること、5番目の〈particularly when using〜〉の部分がどこにかかるかを明確にすることなどである。particularly when using〜は2番のブロックにかかるため、5番目のブロック以降を模範解答例のように別文として訳すと分かりやすいと思われる。ここは先の下線部(1)の得点が5点と想定すると7点中6点を押さえる必要がある。

【大問2】日本事情関連英作文問題

《難易度》高《配点》15点《理想得点》10点以上

<1> 問題分析

例年通りの形式の問題であるが、テーマとしては書きやすい内容である。語数の指示はないものの、解答欄は7行あるので、分量としては70〜80語程度が適切だろう。なお、解答のアプローチとしては様々な展開が可能であるため、解答によって採点の仕方も異なるはずである。模範解答例、ならびにその採点ポイントはその一例と考えていただきたい。

<2> 模範解答例

Japanese sometimes use blood type as a way of determining personality and behavior. Although experts say there's no scientific connection between blood types and personalities, books on this theme sell well, and blood type fortune telling is popular on TV. For most Japanese, asking about each other's blood types is simply an interesting point of conversation. Nevertheless, there have been cases where blood type was used to evaluate potential employees or even marriage partners. (74words)

<3> うまく処理したい部分

設問は「あなたの知人である外国人が、『さっき、知り合いの日本人に血液型を聞かれたんだけど、なんでそんなことを知りたいんだろうか』と怪訝そうな顔をしていました。この質問に英語で答えなさい。語数指定はないが、解答欄の範囲内に収めること」となっている。質問をした人が「怪訝な顔」をしていることから、不快に感じているのを読み取り、様々な立場から血液型性格判断の人気を説明すればよい。ただし、個人的見解で断定的な否定・肯定にならないように気をつけよう。様々な解答展開が考えられるが、その一つとして模範解答を例に、答案に含めるべきポイント、ならびに、この解答の場合の予想配点を列記する。

(1) 血液型を聞いた理由。(3点)

(2) 専門家のとらえ方。(3点)

(3) メディアのとらえ方。(3点)

(4) 日本人全般のとらえ方。(3点)

※以上、「内容点」12点、加えて英語表現に関して4段階のランクを付けて0点〜3点の「表現点」を置く。

(1)〜(4)の内容について次のような展開が一般的だろう。

(1) 日本では性格や行動様式を血液型で判断することがある。

(2) 専門家は科学的根拠はないと言う。

(3) 血液型性格判断の本はよく売れ、テレビでも血液型占いが人気。

(4) ほとんどの人は話のネタとして面白いと思うだけだが、実際には雇用や結婚のときに考慮されることもある。

模範解答例はCELの1次試験対策授業の読解で2度扱った時の内容と2次試験対策授業で扱った内容を組み合わせて作製してある。授業をお受けになった方は、十分な情報をお持ちだったとは思うが、ストーリー展開・英語表現など、限られた時間で答案をまとめるのはやはり至難の技である。理想得点は語法・文法ミスによる減点も含め、10点としておいた。

【大問3】英文解釈問題1

《難易度》中《配点》25点《理想得点》18点以上

<1> 問題分析

出典はBoye Lafayette De Mente著のJapan's Cultural Code Words: 233 Key Terms That Explain Attitudes & Behavior of the Japaneseで、1番の出典と同じ著者のペーパーバックである。英文は特に難しいわけではないが、ほとんどが記述形式であるし、英文和訳部分も長いため、設問の難易度は低くはない。

<2> 模範解答例

問1

(A) to、(B) of、(C) to、(D) that

問2

(1) 水田

問3

(2) 日本の社会学者たちは、日本人の家族や雇い主に対する忠誠心や身内以外の外部集団に対して日本人が見せる異常なまでの競争心の根源として、幕府が倒れる1868年まで重要な社会的・政治的単位として日本で存続し続けた氏族制度を指摘している。

問4

カウアエキイオ

問5

卸売業者や小売業者

問6

下線部(5) (イ) encountered

下線部(6) (エ) respective

問7

(あ)丼 (い)勘定

<3> うまく処理したい部分

問1(各1点)はそれぞれに狙いがある。(A)は直前のcooperationだけを見ると間違う。正しくは先行するoweとの組み合わせでtoが正解。(B)は定型のA is accused of B. の形。(C)はreferenceと対応してto、(D)は後続部分が節であるためthatを入れる。4問中3問は正解する必要があるだろう。

問2(2点)は「水田」の意味だが、本来paddyだけでも同じ意味になる。「田」「田んぼ」「田地」「稲田」でも正解となるだろう。逆に「洪水の田」や「水が溢れる田」のようにfloodedの意味を別に書き出すと誤解を与えそうで1点減点ということになりそうだ。ここは確実に正解して2点を確保したい。

問3(8点)は下線部和訳問題だが、下英文のスラッシュで区切った単位を各1点と考えよう。

They point to the clan system, / which survived in Japan / as a key social and political unit / until the fall of the shogunate in 1868, / as the source of Japanese loyalty to their families and employees / and of the extraordinary spirit of competition / the Japanese exhibit / toward groups outside their circles.

訳が難しいのは〈the clan system〉〈unit〉〈fall〉〈extraordinary〉〈spirit of competition〉〈exhibit〉〈groups outside their circles〉など。また、構文で重要なのは、最初のブロックの〈They point to the clan system〉が5番目の〈as the source of〜〉と連動し、そのthe sourceも6番目の〈and of〜〉と連動していることを見抜くことである。前者の連動が読めていないと和訳自体が成立しないため0点になる可能性があるし、後者の連動は後半4点分に影響するので要注意。ここは最低でも半分の4点を確保したい。

問4(3点)の並べ替えは難易度が低くボーナスポイントである。

most of which were founded and operated as family enterprisesという語順になるが、most ofとwhichのつながりさえ見えれば後は自動的に語順が決定される。しっかり正解しよう。

問5(3点)は設問がややあいまいだ。「下線部(4)が指すものを、本文中から探して、日本語に訳しなさい。」とあるが、「指すもの」つまり、wholesale and retail businessesだけを訳せばよいのか、そこに直前のtinyまで意味を含めるべきか、さらに、下線部のfamily-runの意味を入れるべきかどうかで迷うところだ。この設問の日本語からすると、「下線部(4)を訳しなさい」とは言っていないし、解答スペースも狭いことから、「指すもの」だけを訳しておけばよいだろう。解答は「卸売業者や小売業者」となる。もちろん、tinyやfamily-runの意味を入れ込んで減点になることはないと思われる。wholesale(卸売)、retail(小売)、businesses(業者)の3語の訳それぞれに1点ずつと考え、ここは2点以上を押さえておこう。

問6(2点)はさほど難しくないが、individual = respectiveの意味は知らない受験者もいたかも知れない。ここはいずれか正解できればよい。

問7(3点)は問5と並んで全体の得点が7割を超えるかどうかのカギを握る。絶対に正解したい。答えは「(あ)丼(い)勘定」だが、(あ)のA(n)のnに惑わされてはならない。何の話をしているかを理解するのが最重要。なお、「丼」は平仮名でもよいと思われるが、「勘定」の平仮名表記、および漢字の間違いは念のために1点減点と考えておこう。

【大問4】英文解釈問題2

《難易度》高《配点》15点《理想得点》10点以上

<1> 問題分析

この部分には2005年以来4年連続で英文要約問題が出題されていたが、今回は大問3と同じタイプの英文解釈問題となった。出典はKIE Kateigaho International Edition 2008 SUMMER ISSUE Vol.20 - Japan's Arts & Culture(家庭画報特選)である。設問は大問3とやや差別化してあるが、基本の狙いは同じ。英文はさほど難しくないが、問2と問4が記述形式であるため難易度は低くない。

<2> 模範解答例

問1

(1):(b) custom

(2):(a) flourishing

(3):(b) clean

問2

(A) off (B) on

問3

カエイウキオクア

問4

頑丈だが軽く、湿度の高い日本の夏に耐えうるほど吸湿性が高く、下駄の表面が汗でじめじめすることもないため、桐でできた下駄はどのような天候においても快適で乾燥しているのである。

<3> うまく処理したい部分

問1(3点)の(1)と(2)は簡単だが、(3)のpristineはややレベルが高い。(3)の正解は(b) cleanである。ここは2点を確保したい。

問2(2点)はかなり難しいと思われる。Tokyoites often care more about how geta look ( A ) the foot than ( B ) it, ...というところだが、意味は「東京人は下駄が足( B )よりも足( A )の状態でどのように見えるかにもっと気を使うことが多い」となる。続く部分では、畳の部屋に上がるときに後に残された下駄は人の目に止まり、宿などでは下駄の状態で客のレベルが判断されたし、江戸住民は貧しい人でも良い下駄を持っていた、などと述べてある。( A )は「〜に着けていない状態」、( B )は「〜に着けている状態」の意味になるべきだろう。正解は(A)がoff、(B)がonとなる。難易度は高いのでここは失点しても落胆する必要はない。

問3(3点)は大問3でも見られた並べ替えだが、what level of cuisine and service they would requireの語順となる。冒頭whatが形容詞であることと、後半のthey would requireが関係詞節になるので簡単ではないが、間違うわけにはいかないだろう。しっかり正解したい。

問4(7点)は「桐の下駄が高級とされる理由を述べた1文を、本文中から探して日本語に訳しなさい」という、やや変わった問題だが、要は下線部和訳と同じである。この1文が相当するのは下記の部分である。下英文のスラッシュで区切った単位を各1点と考えよう。

Strong yet lightweight, / and absorbent enough to / withstand / a humid Japanese summer / without getting sweaty underfoot, / these paulownia-wood geta stay comfortable / and dry in all weather.

重要ポイントは、〈Strong yet〉〈absorbent enough to〉〈withstand〉〈humid〉〈sweaty underfoot〉〈stay〉などだろう。ここは何とか5点を確保したい。

【大問5】用語英訳問題

《難易度》中《配点》15点《理想得点》11点以上

<1> 問題分析

各1点の用語英訳問題が15問だが、国土交通省のガイドラインでは、正解に近いものは0.5点の部分点を設けると指示してあるため、解答欄をとにかく埋める努力が必要。2006年以降、通訳ガイドの現場で用いることが多い、文化・観光関係の用語が中心になり、問題の実用性が高くなった。また、しばらく全く出ていなかった政治・経済・社会関連の用語もいくつか出ている。今後の傾向として考慮しておくべきだろう。難易度は2008年よりもやや高めである。幾分スペルミスも出ることを考慮し、部分点を合わせて11点以上が理想得点ラインとなるだろう。

<2> 模範解答例

(1) 捕鯨:whaling

(2) 参道:approach to a shrine or a temple

(3) 知事:governor

(4) 値札:price tag

(5) 相撲部屋:(sumo) stable

(6) 官僚:bureaucracy

(7) 丁稚:apprentice

(8) レジ係:cashier

(9) 優先席:priority seat

(10) 車掌:conductor

(11) 味噌:fermented soybean paste

(12) わた菓子:cotton candy / candyfloss / candy floss

(13) 消費税:consumption tax

(14) 硫黄:sulfur / sulphur

(15) かき氷:ice shavings / shaved ice

<3> うまく処理したい部分

難しいのは、 (2) 参道、(7) 丁稚、(10) 車掌、(12) わた菓子、(14) 硫黄、

(15) かき氷、などだが、いずれも用語の教材や読解の教材に出てきたものなので、高得点を取った方も多いかと思われる。

【大問6】和文英訳問題

《難易度》高《配点》15点《理想得点》10点以上

<1> 問題分析

例年に比べると特殊な用語もなく、全体的に素直な日本文である。最後の「時折起こる桜吹雪は〜」の部分がやや唐突で訳しにくくはあるが、ここは直訳しても意味が通じそうだ。理想得点レベルは10点以上と考えよう。

<2> 模範解答例

"Ohanami" is one of the most popular events in Japan. "Ohanami" literally means viewing flowers, but the term usually refers to cherry blossom viewing. Cherry blossoms are in full bloom for a very short period, usually from March to April depending on the area. During that season, family members, friends and workplace colleagues get together under cherry trees, and enjoy eating, drinking and chatting while appreciating the cherry blossoms. Occasionally, a blizzard of falling cherry blossom petals appears to welcome even foreign guests.

<3> うまく処理したい部分

訳が難しいのは、「短い期間に満開になる」、「桜の花を愛でながら」、「時折起こる桜吹雪は〜」の部分などである。これらは日頃から英作文にどれだけ親しんでいるかで差が出るところだ。

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** 2008年の結論 **

これまで提示した理想得点を最低限クリアするとガイドライン上合格に必要な70点になる。通訳ガイド試験は記述解答が多いため、一見簡単に見えても70点を超えるのはやはり大変で、合格者数は年々増えているものの、相変わらず難しい試験だと言える。ただし、国土交通省のガイドラインによる絶対評価の合格レベル70点というのは、平均点が60点になるレベルを想定してのこととしてある。もし平均点が60点に達しないことが予測される場合、たとえば、英文和訳、英作文、用語問題などの分野で採点基準が甘くなる可能性がある。本レポートをベースに採点を行っても60点を超えていれば実際の採点では70点を超える可能性もある。つまり、本レポートの解答例に比較して60点を超えていると思われる受験者は、迷わず2次対策に着手したほうが安全だろう。

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2009年通訳ガイド(通訳案内士)1次試験
速報レポート 日本地理・歴史・一般常識編

** 全体の傾向 **

 2006年から、日本地理、日本歴史、一般常識が分離した形で試験が行われ、今年で新形式の試験は4回目となった。
国土交通省が2006年に出したガイドラインでは、中学、高校で学ぶ知識プラス応用が基本としてあるものの、毎年雑学的な問題も多く出ており、相変わらず受験者にとっては的が絞りにくいように思える。
しかし、通訳ガイド試験は昔から翌年の受験者を意識してか、極端に難問とも思える問題を一部出すことで、試験傾向を分散させ、受験者に幅広く学習することを促すという、いわゆる「教育効果」を狙う傾向もある。重要なのは、ガイドとして知っておくべき重要項目(=合格点達成に必要な必須項目)を見極めることである。
また、難易度に関しても、高低を繰り返す傾向があり、前年の問題が簡単すぎる場合、それをベースにして考えて準備不足になる受験生も多い。例えば、昨年(2008年)では、日本地理が簡単で、日本歴史が難しく、一般常識が標準的であった。このような場合、翌年には日本地理の難易度が上がり、日本歴史の難易度が下がる傾向があることを踏まえて準備しないと、準備が足りない科目が出たり、逆に、ある一科目の準備に集中して他の科目が手薄になるなどのバランスの悪い学習になってしまうので注意が必要だ。
ガイドラインでは、いずれも平均点が60点になることを前提に合格ラインを60点としてある。つまり、難易度が高く平均点が60点を下回る場合は当然合格ラインも引き下げられることになり、実際、過去の試験の合格ラインは実際の平均点前後で推移しているようである。
そう考えると、難易度が高い場合、平均点を超えることが大切であり、前年度の傾向に極端にとらわれずに、毎年出題される基本項目をきちんと習得したうえで、平均点を超えるだけのエクストラの知識を全科目にわたってバランスよく学習するなどの計画的なプログラムが必要となる。
各科目の難易度と予想合格ラインについては科目別に指摘しておく。

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日本地理

** 概観 **

  1. 難易度は?→高い。
  2. 予想合格ラインは?→55点前後か。
  3. 問題傾向は?
    例年の難易度は、2005年が高、2006年が低、2007年が高、2008年が低、そして今年が高と、高低を交互に繰り返している。今年の対策では特にその点を強調し、難易度が高くなることを事前に予告しておいたが、予想通りの結果となった。
    ただし、難易度が高かった2007年の場合でも、50点前後の得点で合格されている方がいたことが確認されており、それを踏まえ、今回の予想合格ラインは55点前後としておいた。
    問題としては、例年以上に観光地理に主眼を置いた設問が多く、カバーする範囲も広い。対策としては、まず、中学地理の知識をベースに、観光雑誌、観光ガイドブック、観光パンフレット、各都道府県が運営する観光案内HPや環境省HPなどから、観光地理に関する知識を加味しておくことが重要である。
    CELの授業でカバーした設問には*マークが付いているが、今回の授業カバー率は65%であった。

**各大問ごとの正解と分析**

【大問1】《重要度》高 《難易度》低 《理想得点率》80%

配点30点:日本の国立公園に関する文章問題。

 公園名、地名、希少動物名などを絡めた総合問題となっている。問3の(2)玉川温泉や問6の(1)梓川などは難しいが、いずれもワークブックや演習問題でカバーした範囲である。ここは8問正解で3点×8=24点を確保しておきたい。

【大問1の正解】( )内の数字が正解
1:(3)*/2:(4)*/3:(2)*/4:(4)*/5:(3)*
6:(1)*/7:(3)*/8:(3)*/9:(4) */10:(2)*

【大問2】《重要度》中 《難易度》高 《理想得点率》50%

配点30点:重要伝統的建造物群保存地区に関する問題。

重要伝統的建造物群保存地区は2009年現在、全国に85地区が選定されているが、2000年以降に選定されたものだけでも31地区もあり、情報のアップデートが必要なところだ。問4の正解の(1) 奈良井は難しい。他選択肢の (2) 美濃は城下町で、(3) 金沢と (4) 小浜は茶屋町があることで知られる。また、問6もひっかかりやすいが、門前町とあることから (4) 産寧坂が正解で、(3)の祇園新橋は茶屋町である。問7は「但馬の小京都」や皿そばがヒントで(1) 出石、問10は武家町とあるため (2) 知覧が正解。このように全体的に難易度は高めだが、函館、川越、白川村、倉敷など、有名な観光地も含まれているため、ここでは常識も合わせて5問正解して3点×5=15点を確保したい。

【大問2の正解】( )内の数字が正解

11:(1)*/12:(2)/13:(3)*/14:(1)/15:(3)*
16:(4)/17:(1)*/18:(1) */19:(2)/20:(2)

【大問3】《重要度》中 《難易度》高 《理想得点率》50%

配点20点:史跡・伝統行事に関する地図複合問題。

 選択肢を間違えれば自動的に地図の位置も間違えることになるため、今年の試験では最も難易度が高い部分かと思われる。問1は史跡として有名な選択肢(1)〜(3)を消去して (4) 笹川流(国の名勝および天然記念物)を選ぶことも可能だろう。また、問2の (3) 臼杵磨崖仏、問3の (2) 有田が分かれば10問中5問は取れるはずである。ここでは2点×5=10点を押さえておこう。

【大問3の正解】( )内の数字が正解

21:(4)/22:(5)/23:(3)/24:(17)/25:(2)*
26:(18)*/27:(3)/28:(8)/29:(1)/30:(7)

【大問4】《重要度》高 《難易度》中 《理想得点率》60%

配点20点:観光地の写真に関する問題。

 写真問題は新形式になってよく出題されるようになったので、日頃からガイドブックなどで実際に観光地の様子を見ておくことも重要である。問1の (2) 姫路城と問5の (4) ねぶた祭はすぐに判断できる。問2は2007年に出題されていた南部曲家の写真で正解は(1) 遠野。問3は (2) 錦帯橋である。錦帯橋は選択肢から消去法を使うことも可能だろう。問4は写真から巨大な温泉地であることがうかがえるので (3) 別府であることは想像がつく。ここは3問正解し、都道府県名とあわせて2点×6=12点を確保したい。

【大問4の正解】( )内の数字が正解

31:(2)*/32:(4)*/33:(1)*/34:(4)*/35:(2)
36:(1)/37:(3)*/38:(2)*/39:(4)*/40:(4)*

【全体】

 理想得点率は60点に到達するように提示してあるが、この難易度で合格ラインが60点であれば合格率は極端に低くなるはずである。先ほど述べたように、合格ラインは55点前後、あるいはそれ以下という可能性も大いにある。そう考えると合格ラインを広めに取って、50点前後に到達している方はすぐに2次対策準備に入るのが賢明である。

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日本歴史

**概観**

  1. 難易度は?→低い。
  2. 予想合格ラインは?→ガイドライン通り60点以上か。
  3. 問題傾向は?
    日本地理同様、難易度の高低を繰り返しているが、日本地理と交互になっており、2007年は低、2008年は高、そして今年は低という流れである。昨年の問題が難しかったので、再受験になった人や昨年の問題を参考に学習した人はかなり準備を行ったと思われ、そのような人たちにとっては楽な問題であっただろう。ただし、今回の試験で平均点が高くなりすぎると、来年の試験は極端に難しくなる可能性がある。来年の受験を考えている方はその点を踏まえ、
    この試験では80点前後を獲得できる程度の知識を得るべく準備をしたほうが
    良いであろう。
    個々の問題としては、中学歴史の標準レベル問題が約5割、さらに文化を詳しく扱った問題が約4割、雑学・クイズ的な問題が約1割程度見られる。全体的に問題の方向性が明確である。筆記「として第1次試験に組み込まれて以来、問題の形式・傾向が安定してきた感がある。
    対策としては、中学歴史の知識をベースに、観光・文化に関連のある歴史事項を、様々な情報源から幅広く吸収しておく必要がある。歴史関連のテレビ番組や小説・読み物などが役立つ場面も大いにあるので、歴史が好きになること、歴史に興味を持つことが何よりも有効な対策になるだろう。
    CELの授業でカバーした設問には*マークが付いているが、今回の授業カバー率
    は80%であった。

**各大問ごとの分析**

【大問1】《重要度》高 《難易度》中 《理想得点率》60%

配点20点:歴史的事実と関連する地を地図から選ばせる問題。

  5択の選択肢を間違えると、地図上の選択肢も自動的に間違えることになるので慎重に解答を選びたい。問2の(5)モリソン号事件と問4の(1)寺田屋事件がやや難しいが、まずは無難に3問正解して2点×6=12点を確保しておこう。

【大問1の正解】( )内の数字が正解

1:(4)*/2:(18)*/3:(5)*/4:(8)*/5:(3)*
6:(7)*/7:(1)/8:(12)/9:(2) */10:(11) *

【大問2】《重要度》高 《難易度》低 《理想得点率》80%

配点15点:日本文化に関する人物を選ぶ問題。

 不正解の選択肢も含め、ほとんどが過去問題において繰り返し出題された人物である。配点が高く難易度も低いので、ここでは確実に4問は正解できるはず。3点×4=12点を確保しておこう。

【大問2の正解】( )内の数字が正解

11:(2)*/12:(5)/13:(4) */14:(4)*/15:(3)*

【大問3】《重要度》高 《難易度》中 《理想得点率》60%

配点15点:日本文化に関連する著書に関する問題。

 問5の『横浜毎日新聞』はやや難しいが、他の問題は常識の範囲である。ただし、問2、問3、問4のように「〜ないものはどれか」となると正解以外の選択肢の知識もある程度必要になるため、正答に迷うこともあるかもしれない。問2の(3) 『懐風藻』は日本最古の漢詩集、問3の(5) 『方丈記』は鴨長明の随筆、問4の(2)の『みだれ髪』は与謝野晶子の作品である。ここでは無難に3問を正解し、3点×3=9点を確保しておこう。

【大問3の正解】( )内の数字が正解

16:(5)*/17:(3)*/18:(5) */19:(2) */20:(3)

【大問4】《重要度》中 《難易度》中 《理想得点率》60%

配点15点:時代別項目の史実と人物の組み合わせに関する問題。

 ここでも問3、問4、問5は誤っているものを選ばせるという設問形式で、いずれも正解以外の選択肢の知識も必要となり難易度は高い。問1の(4)『太宰府天満宮』と問3の(5) 今川義元:越前(正しくは駿河)、問4の(5) 『日米和親条約の締結』:徳川慶喜(正しくは徳川家定)は確実に正答できるはず。3点×3=9点を確保すれば十分だろう。

【大問4の正解】( )内の数字が正解

21:(4)*/22:(2)/23:(5)*/24:(5)*/25:(3)*

【大問5】《重要度》中 《難易度》高 《理想得点率》40%

配点15点:雑多的な設問。

 歴史クイズっぽい問題で、問題の重要度としてはさほど高くないが、問2の(5) 寝殿造は授業でも指摘したように北山文化の性質を知る上で重要な情報である。また問3の(5) 鹿児島は常識的に判断できるだろう。問5は(5) ラジオ放送が正解だが、(3) 東海道線全通は意外に早く1889年の出来事であり、今年で120周年を迎える。試験の内容として重要ではないとは言え、こういった設問にガイド試験らしさや問題作成者の熱意が感じられる。ここは2問押さえれば十分である。3点×2=6点を確保しておこう。

【大問5の正解】( )内の数字が正解

26:(3) /27:(5)* /28:(5) */29:(1) */30:(5)*

【大問6】《重要度》高 《難易度》中 《理想得点率》60%

配点20点:文化財・建築物の写真に関連のある選択肢を選ぶ問題。

 例年通りの設問形式だが、安心して解答できる設問である。特に、問2の(4) 風神雷神図屏風、問3の(5) 広隆寺半跏思惟像、問4の(5) 東照宮陽明門は予想通りの問題であるため確実に正解しよう。一方、問1は絵のモチーフを見れば不正解の選択肢は削除できるし、問5は形状から須弥壇が両脇にも配置してあることが予測できるため、(4) 中尊寺金色堂であることは容易に分かるだろう。ただし、写真を見間違えると付帯する選択肢も間違いになるため、難易度は中程度と考え、ここは3問正解し、2点×6=12点を確保しておこう。

【大問6の正解】( )内の数字が正解

31:(4)/32:(6)/33:(4)*/34:(8)*/35:(5) *
36:(7)*/37:(5)*/38:(6)*/39:(4)*/40:(6)*

【全体】

 理想得点を合計するとちょうど60点になるが、かなり低めに見積もってある。しっかり準備をした人であれば、70〜80点は獲得できるだろう。平均点は60点を確実に超えると思われるので、合格ラインはガイドライン通り60点と考えておこう。

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一般常識

**概観**

  1. 難易度は?→例年とおり。
  2. 予想合格ラインは?→ガイドライン通り60点以上か。
  3. 問題傾向は?
    例年通りの難易度で、常識で解ける問題と準備がなければ解けない問題が5割ずつと明確に分かれている。つまり、常識だけでは全問正解しても合格点に到達できないように作ってある。その点においてよくできた問題である。それぞれの分野から3割以上を得点して全体が6割以上となる計算になる。一見、難易度は高そうだが、常識で解ける問題の存在を加味すると合格点は60点以上となって然るべきだろう。
    全体は、経済、産業、文化、社会のそれぞれに関する一般常識問題の組み合わせで、近年の傾向とおりである。特に、今回は観光関連の大問が3題出題され、配点も25点を占めている。この分野は必出事項であると授業で何度も繰り返し強調しておいたので、得点源にしていただけたことでしょう。一方、文化と社会はどうしても雑学的になり、的が絞りにくくなり、常識に頼ることになる。今回の問題でも、準備が大いに効果を発揮する大問1と前述した観光関連の
    大問2〜4が主力となり、合格点の大きな部分を構成することになるだろう。 対策としては、準備が必要な設問に向けて、中学公民で扱う日本の経済、産業、政治、社会の基礎知識を学習し、さらに各分野の最新情報を学習しておく必要がある。一方、常識で解ける設問に関しては、日頃からテレビや新聞などのニュースや文化トレンド、知的情報に関心を持って、アンテナを張り巡らせておくことが大切だろう。
    CELの授業でカバーした設問には*マークが付いている。今回の授業カバー率は常識問題が多いこともあり、得点ベースで53%であったが、準備を必要とする設問は首尾よくカバーできている。

**各大問ごとの分析**

【大問1】《重要度》中 《難易度》低 《理想得点率》70%

配点25点:経済・社会に関する一般常識問題。

 例年通りの出題傾向である。難易度は低く、授業でカバーした下記*マークのものは絶対正解したい。難しいのは問6で、買いオペレーション、つまり資金供給量を増やす量的緩和のこと。 (3)の売りオペレーションは通貨を吸収する政策。前年2007年度にも同様の問題が出題されていたので、確実に得点してほしい。問1、8、9は常識なので、これらを正解した受験者も多いはずである。全体の7割=17点はしっかり確保しておこう。

【大問1の正解】( )内の数字が正解

1:(1)/2:(4)/3:(3)*/4:(4)*/5:(3)
6:(1)*/7:(2)*/8:(2)/9:(2)

【大問2〜4】《重要度》高 《難易度》低 《理想得点率》90%

配点25点:日本の観光に関する一般常識問題。

 ガイド試験必出の観光関連問題。事前の準備が威力を発揮する設問である。特に大問2は全問正解してほしい。問1の大阪万博、問2のプラザ合意の年代は必須知識と授業で強調しておいた。また問3の不正解の選択肢はいずれも重要事件であるので、消去法でも正解できる。問4は、訪日外客数が一番多い国の減少率が大きいはずという「常識的推測」を働かせれば正解の韓国を選べる。

 大問3は、年次有給休暇の取得率が「30%以下」が間違い(正しくは46%程度)を見抜くのはいささか難しいが、不正解の選択肢、つまり正しい記述を押さえておけば、消去法で正解できる。(1)、(2)は常識的に正しく、(3)観光庁創設、(5)観光立国推進基本計画の策定は、必須の観光知識である。

 大問4は、(3)か(4)のいずれかが正解であると選択肢を絞ることができたが、この問題だけはできなくても仕方ない。 その他はすべて正解で、25点中22点は得点できてほしい。

【大問2〜4の正解】( )内の数字が正解

10:(1) */11:(4) */12:(1)*/13:(2)/14:(1) */15:(1) *
16:(4) */17:(4)

【大問5】《重要度》高 《難易度》中 《理想得点率》60%

配点10点:日本の政治に関する一般常識問題。

 日本の政治に関する中学の公民の基礎知識。地方公共団体の長と議員の選挙、任期、財源などに関するもので、全体で6割=6点確保してほしい。

【大問5の正解】( )内の数字が正解

18:(3)*/19:(5)/20:(4) */21:(2)*/22:(1)*

【大問6】《重要度》低 《難易度》高 《理想得点率》40%

配点12点:日本の社会に関する一般常識問題。

 人口と日本に居住する外国人に関する問題。雑学的な設問だが、問(1)は、日本より人口が多い国を消去していけばおのずと正解の(3)ベトナムが選べるはず。迷うとしたらバングラデシュだろうか。日本に居住する外国人で多い国籍順はハンドブックに明記しておいたが、1番目が韓国・朝鮮ならば、2番目は中国のはずと「常識」で判断することもできる。問3、問4は、「常識問題とは言えない」と判断するのが「常識」。できなくても良い。この大問は、全体の4割強=5点程度を確保すればまずまずだろう。

【大問6の正解】( )内の数字が正解

23:(3)/24:(1)*/25:(5)*/26:(4)/27:(5)


【大問7】《重要度》高 《難易度》低 《理想得点率》60%

配点8点:国際政治に関する一般常識問題。

 京都議定書に関する問題。地球温暖化問題は必須の一般常識。授業でも繰り返し取り上げたので、確実に正解してほしいが、問(3)の2008年度の気候変動枠組条約締約国会議の開催国は、できなくてもよいだろう。3問中2問正解、5点は確保してほしい。

【大問7の正解】( )内の数字が正解

28:(4) */29:(3) */30:(5)

【大問8】《重要度》低 《難易度》高 《理想得点率》0%

配点4点:日本の社会に関する一般常識問題。

 高齢人口ならびに高齢単身者世帯の都道府県別割合に関する設問だが、知識として覚えておく内容ではない。ただし「若者は都会に出て行き、地方には高齢者が残される」という日本社会の一般常識をもとに推論すれば、選択肢(3)京都府と(5)東京都は消去できて、3つの選択肢に絞り込むことはなんとかできる。あとは勘で答えるしかないので、この問題は正解なしでもよいだろう。

【大問8の正解】( )内の数字が正解

31:(2) /32:(4)

【大問9】《重要度》低 《難易度》高 《理想得点率》30%

配点7点:日本の社会に関する一般常識問題。

 高校野球と新しいプロ野球リーグに関する設問。問1は、地理の知識で甲子園球場は西宮市にあると判断できる。問2の甲子園の代表校は、都道府県各1校ずつが原則だが、東京は東西、北海道は南北に別れて、それぞれ2校出場するので、計49校。問3は、史上初の女子高校生プロ野球選手「ナックル姫」の吉田えりが属しているリーグ。野球に関心のない人には見当もつかない問題である。3問中1問正解、2点を確保できれば十分である。

【大問9の正解】( )内の数字が正解

33:(2) /34:(3) /35:(2)

【大問10〜11】《重要度》中 《難易度》低 《理想得点率》80%

配点9点:日本の社会に関する一般常識問題。

 いずれも雑学分野の問題。大問10の問1は芥川賞に関する設問。芥川賞と直木賞の近年の受賞者と受賞作はチェックするように授業でも強調しておいたので正解できたはず。問2の芥川龍之介の作品、大問11の問1の春の七草は、これこそ一般常識として正解してほしい。最後の設問の季語は、夏の季語「百日紅」がすぐに分からなくても、他の選択肢で1つずつ季節を思い浮かべれば、いずれも夏ではないことが分かる。4問中3問は正解して、6点は確保してほしい。

【大問10〜11の正解】( )内の数字が正解

36:(1) * /37:(5) /38:(3) /39:(1)

【全体】

 理想得点率は低めに見積もってあるが、それでも合計で63点に達する。先にも述べたが一般常識は、常日頃から培った常識と受験対策による知識の組み合わせである。試験がカバーする範囲も広範なので、一般常識だけに絞った受験対策ではその効果が如実には感じられないかもしれない。それでも、ガイド試験の一般常識は、それ相応の対策を行ったか否かが合否の分かれ目になるように巧みに作ってある。そう考えて、然るべき対策をしておくことが重要だろう。

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** 2009年の結論 **

 昨年の試験では日本地理が簡単であったため、今年は日本地理の試験対策が甘かった受験者が多いのではないだろうか。そのため、日本地理の平均点は必然的に低くなり、合格基準も下がる可能性もあると先に述べた。日本歴史については逆のことが言える。

 だが本来、通訳ガイドに求められる日本歴史の知識は筆記試験「3科目の中で最も広範かつ重要であるため、昨年の試験レベルであって然るべきとも思われる。

 さらに言えば、今回は日本地理の難易度が高かったが、これも本来、ガイドに求められる知識レベルから考えると今年のレベルであって然るべきだろう。2008年以前の問題をご覧になっていない方は、今回合格ラインに達していたとしてもぜひ、目を通して研究していただきたい。(過去の本試験問題と解答はCELのHPこちら>>に掲載してあります。)

 もちろん3科目を通して、雑学的な設問も多々あり、正攻法的な学習知識が生かされないような問題もあった。しかし、通訳ガイドという仕事があらゆる事象に興味を持ち、常に情報のアンテナを張っておくべきものだという「指導効果」を考えてのことだと肯定的に受け取ろう。

 今回の受験対策で習得された知識には本試験で生かされなかったものもあるかもしれない。だが、今後、それらが通訳ガイドの現場で大きな役割を果たす可能性は大である。これまでのハードな学習で得られた知識を今後も大切に維持し、さらに深めていっていただきたい。

以上。

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