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通訳ガイド(通訳案内士)試験情報



2012年度通訳ガイド(通訳案内士)
1次試験分析速報

英語 日本地理・歴史・一般常識
>全問解答例
>概要/概観
>各大問ごとの分析
>結論
 >日本地理
>日本歴史
>一般常識
>結論

2012年通訳ガイド(通訳案内士)1次試験 速報レポート 英語編

** 全問解答例 **

問題1

1-1
(A) is
(B) of
(C) between

1-2
それゆえに、他人を軽視したり、軽視されたと感じたりすること、恥をかかせたり、恥をかかせられたりすることは、壊れやすい複雑に入り組んだ人間関係を掻き乱してしまうのである。

1-3
1番目イ、4番目オ、6番目ク

1-4
正しい振る舞いが、世間体という外部からの社会的圧力によって確保されるような文化。(40字)

1-5
良心

問題2
(1) 仏教と神道は日本で2大組織宗教となり、神道は生にまつわる事柄、仏教は死にまつわる事柄を扱い、相互補完的な社会的機能を持つようになった。

(2) だから、ビジネスマンは仏式で行われる同僚の葬式に出向き、家に戻ると、玄関に入る前に神道の様式に則って身を清めるために、その葬式で配られた小袋に入った塩を撒くのである。

問題3
(1) 和歌と俳句
Waka and haiku are Japanese poetic styles. Waka generally refersto several different styles, but today usually refers to tanka poemsthat have a 5-7-5-7-7 syllable pattern. Haiku poems have a 5-7-5 syllable pattern, and must include a seasonal term called kigo.(42 words)

(2) (祝祭日の)振替休日
Furikae-kyujitsu is a substitute holiday for a national holiday.According to Japan's National Holiday Act, when a national holidayfalls on a Sunday, the next non-national holiday becomes a substituteholiday. (31 words)

問題4
4-1
(a) (3) meandering
(b) (4) entirety
(c) (1) soothe
(d) (2) stimulate

4-2
その対極にあるのが、京都にある禅寺竜安寺によって最も有名になった枯山水庭園で岩が支配的な位置を占める。

4-3
ウエカアキイオ

4-4
派手さ、控え目

4-5
to

問題5
(1) 代金引換:cash on delivery
(2) ヒヤシンス:hyacinth
(3) (鉄道の)踏切:railroad crossing / rail crossing
(4) 家紋:family crest / coat of arms
(5) 老眼鏡:farsighted glasses / reading glasses
(6) 除染:decontamination
(7) 体重計:bathroom scale / bath scale
(8) 鳥居:Shinto shrine gate
(9) 軒:eave(s)
(10) ピーマン:green pepper / bell pepper
(11) 酒粕:sake lees / sake sediment
(12) 鼈(すっぽん):Chinese soft-shell turtle
(13) 印籠:portable medicine case / a pill box /
a seal case designed to be hung from an obi sash
(14) コンセント:outlet (AM) / wall socket (AM) / power point (BRIT)
/ point (BRIT) / socket (BRIT) / electric socket (BRIT)
(15) 東京証券取引所:Tokyo Stock Exchange

問題6
(1) Although the demand for sento, public bathhouses, has been declining, hot spring resorts remain popular. Soaking in a large bathtub while stretching my legs always makes me feel really great.

(2) Asians tend to think that it's meaningful to make efforts to participate and sing in karaoke regardless of whether they have talent for singing, whereas Westerns tend to regard karaoke as a kind of talent contest.

 


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** 概要 **

満点:100点
合格ライン:(国土交通省発表のガイドラインによると)70点以上

** 試験の概観 **

【1】難易度は?

全体の難易度は昨年よりも高めと思われる。

【2】問題量は?

大問数は昨年同様6題で、問題文の分量や解答作成量も昨年とほぼ同じ。

【3】問題傾向は?

(1) 出題の基本パターンと配点バランスは、2006年春に国土交通省が発表したガイドラインの通り。今年から問題を受験者が持ち帰ることができるようになった。

(2) 英語を読ませる問題は例年通り3題。問題構成は、1番《英文解釈問題1》(20点)、2番《英文和訳問題》(16点)、4番《英文解釈問題2》(20点)で、いずれも日本関係でネイティブ向けの高度な内容となっている。1番と4番の問題の性質は似通っているが、1番には制限字数内の日本語で答えさせる問題が含まれており、従来の要約問題に取って代わる存在となっている。英文を読ませる問題56点中、客観式問題(選択肢問題)は9点(昨年と同じ)と、相変わらず記述問題が大半を占めており、難易度は低くない。

(3) 英語を書かせる問題は3題。設問形式は3番《日本事情関連英作文問題》(14点)、5番《用語英訳問題》(15点)、6番《和文英訳問題》(15点)とほぼ例年通り。3番は2010年までの70〜80語で書かせる問題1題から、40語程度の解答を書かせる2つの設問に変わっている。2010年までの形式では、解答のアウトラインを練りにくく、問題の内容によって出来不出来が大きく分かれていが、2011年および2012年は、より実践的で、常識的な問題となっている。配点は昨年比で2点減。5番は、通訳ガイドの現場で必要となる日本の旅行・文化関連の語が中心だが、「除染」など、最近新聞で見かけることが多い時事用語も一部含まれる。難易度的には昨年よりも高め。配点は昨年比1点増。6番は2010年以前の長文和文英訳から、昨年以降中程度の長さの英作文2問に変わっている。その意味で3番と同傾向だが、2問合わせて長さは昨年の和文と同じ程度なので、難易度は2010年以前とほぼ同じと思われる。配点は昨年比で1点減。

【4】2012年問題の総論

2006年の試験から国土交通省が出したガイドラインに沿った内容となり、問題の質や傾向などが安定してきている。今年の問題の傾向は、以下の点にまとめることができるだろう。

(1) 通訳案内士の実務を意識した実用的かつ十分な難易度の問題になっている。

(2) 読ませる・書かせる分野の分量・配点・難易度のバランスが取れている。

(3) 各設問に明確な分担役割があり、試される力の分野が明瞭である。

【5】合格に必要なレベル

国土交通省発表のガイドラインによると、基本的には絶対評価で70点以上だが、全体の出来によっては、何らかの調整が図られる可能性がある。いずれにせよ、合格ラインが引き上げられることはないため、70点を超えていれば必ず合格となるはずである。(詳しい〈合格の条件〉については、後述の「2012年の結論」を参照。)


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** 各大問ごとの分析 **

【大問1】英文和訳問題

《難易度》やや高《配点》20点《理想得点》12点以上《予想平均点》8点

<1> 問題分析
ほとんどが記述式の総合問題。出典は2010年に出版されたWith Respect to the Japanese (by John Condon, Tomoko Masumoto)という日本文化を扱うペーパーバック。出題部分は日本人の「面子」についての話だが、抽象的な内容であるがゆえに高い理解力が必要とされる。

<2> 解答と解説
設問ごとに見て行くが難易度を★の数で示した。数が多い設問は難易度が高いと考えていただきたい。

1-1(各2点、合計6点)
(A) is
→関係代名詞の直後にSVが挿入される形(グラマーリファレンスハンドブックp.25)。whichの直後のthey have heardが挿入で、which they have heard is extremely important(非常に重要だと西洋人は耳にしてきたところの)の形を作る。★★★

(B) of
→whichの先行詞はgroup。The individual is a part of the group.の形からthe individual is a part of をくくりだしたもの。したがって、the group which the individual part of → (ofを移動して) the group of which the individual is a partとなる。★★

(C) between
→distinction between A and B(AとBの区別)の形を作る。distinctionの意味が分かれば発想は簡単。★

1-2(スラッシュで区切った部分各1点、合計6点)
1 それゆえに、他人を軽視したり、/2 軽視されたと感じたりすること、/3 恥をかかせたり、/4 恥をかかせられたりすることは、/6 壊れやすい複雑に入り組んだ人間関係/5 を掻き乱してしまうのである。

→下線部を配点の6のブロックに分け、スラッシュで区切った部分が各1点と想定する。
1 and so to slight another / 2 or to feel slighted, / 3 to cause embarrassment/ 4 or be embarrassed, / 5 disturbs / 6 the delicate web of relationships

→1のslightは「〜を軽んじる」「〜を冷淡にあしらう」「〜無視する」と訳してもよい。anotherはanother personの意味であることに注意。★★

→2のfeelは無視しないほうがよい。したがって「軽視されたり」だけでは減点される可能性がある。slightの訳は1と同じでよい。★★

→3は〈cause embarrassment to + 人〉で「人を当惑させる」の意味だが、〈to + 人〉は省略されている。他に「当惑させる」「きまり悪くさせる」などと訳してもよい。★

→4は2同様、自分がそうされることを意味している。★

→5は目的語に合わせて言葉を選ぶ。「〜を乱してしまう」「〜を荒らす」などは合うが「〜を妨げる」は合わないだろう。しかし、辞書に載っている限りの訳語であれば減点にはならないだろう。★

→6のdelicateはrelationshipsに訳を合わせるとよい。解答例では「人間関係」に合わせて「壊れやすい」としたが、「繊細な」「扱いにくい」など、辞書に載っている訳語であれば減点にはならないだろう。一方、delicateを「デリケートな」、webを「ウェッブ」と訳すのは問題の意図からして減点になるはず。★★

1-3(2点)
1番目イ、4番目オ、6番目ク

→正しい語順は、イThe Japanese mother カteaches エher child オnot to ウdo or クsay キcertain アthingsとなる。★★

1-4(スラッシュで区切った部分各1点、合計4点)
1 正しい振る舞いが、/2 世間体という/3 外部からの/2 社会的圧力によって/4 確保されるような文化。(40字)

→解答例を配点の4のブロックに分け、スラッシュで区切った部分が各1点と想定する。a shame culture, where proper behavior is ensured through outside social pressure.の部分を書き出す。

→1は「適切な行動」としてもよい。★

→2は「社会のプレッシャー」では減点になるはず。なお、「世間体という」は無くても可。★

→3は「外からの」「外的な」でもよい。★

→4はis ensuredに相当する部分だが、「必ずそうなる」の意味が出ていればよい。また、模範解答の「〜ような文化」は無くても可。★★

1-5(2点)
良心

→難問。conscienceの訳語を書かせる意図があると思われる。★★★


【大問2】英文和訳問題

《難易度》やや高《配点》16点《理想得点》11点以上《予想平均点》8点

<1> 問題分析
例年通りの形式だが、下線部以外の部分もボリュームがあり、全体を読まないと解答も作成しにくい。下線部については、仏教や神道に関する背景知識がないとすっきりした訳にならない部分もある。その意味では難易度は高めである。

<2> 解答と解説
それぞれの下線部を配点の8のブロックに分け、スラッシュで区切った部分が各1点と想定する。

(1) (8点)
1 Buddhism and Shinto became the two pillars / 2 of organized religion in Japan, / 3 with / 4 complementary / 3 social functions / 5 -- Shinto handled / 6 matters of life, / 7 and Buddhism, / 8 those of death.

1 仏教と神道は/2 日本で/1 2大/2 組織宗教/1 となり、/5 神道は/6 生にまつわる事柄、/7 仏教は/8 死にまつわる事柄/5 7 を扱い、/4 相互補完的な/3 社会的機能を持つようになった。

→1 pillarsは比ゆ表現。直訳して「2つの柱になった」と訳してもよい。★★

→2 organized religionは「組織化された宗教」でもよい。★

→3 このwithは「〜を持っている」のような意味。文脈上つながるように訳す。★★

→4 complementaryは「補完的な」でもよいが、できたら、BuddhismとShintoがお互いに補完し合っているような意味を出したいところ。★★

→5 handleは文脈に合っていればよい。例えば、「〜を担当する」など。★

→6 lifeはdeathに対応する言葉なので、「生」「命」「生命」「生きること」などは文脈に合うが、「人生」や「生活」では合わない。★★★

→7 Buddhismの後のコンマはBuddhism handledの省略であることを示す。そのことが分かっていない答案は減点される。★★★

→8 thoseが受けるのは、6のmatters。きちんと訳し出そう。★★★

(2) (8点)
1 Thus, a businessman will go off to / 2 the Buddhist funeral of a colleague, / 3 and returning home, / 4 will sprinkle a small packet of salt, / 5 provided at that same funeral, / 6 to be purified / 7 in the Shinto manner / 8 before entering his front door.

1 だから、ビジネスマンは/2 仏式で行われる同僚の葬式/1 に出向き、/3 家に戻ると、/8 玄関に入る前に/7 神道の様式に則って/6 身を清めるために、/5 その葬式で配られた/4 小袋に入った塩を撒くのである。

→1 go off to〜「〜に出向く」が近いニュアンスだが「〜に行く」だけでもよいだろう。★

→2 ここでは、仏教と神道が補完的な役割を果たしている例について説明しているため、Buddhistの訳は入れたほうがよい。★★

→3 returning homeは分詞構文になっており、「〜した時に」の意味を出す。これが4 のwillの主語と誤解した答案は3と4が減点になる。★★★

→4 主語はa businessman。packetはここでは清めの塩を入れる小袋のこと。見たことがない人は理解できないかもしれない。塩の振り方は床に撒く、服の裾に振りかけるなどいろんな風習があるが、ここでは「撒く」「振りかける」のどちらでも可。★★★

→5 分詞構文ではあるが、修飾しているのは直前のa small packet of salt。that same funeralはa businessmanが参加する葬式のこと。★★

→6 受け身になっているが「清められる」のように直訳すると分かりにくい。模範解答では能動的に「身を清める」と訳しておいた。★★

→7 このmannerはwayの意味。カタカナの「マナー」は不可。「作法」の意味の場合、mannerはmannersと複数形になるはずだが、ここでは「神道の作法」と訳しても文脈を乱さないので可だろう。★★★

→8 直訳して「表の扉を入る」でもよい。★


【大問3】日本事象関連英作文問題

《難易度》やや低《配点》14点《理想得点》11点以上《予想平均点》7点

<1> 問題分析
昨年同様、2つの事象について英語で説明するもの。解答用紙のスペースから40語前後が適切かと思われるが、少ない語数でも重要情報がしっかり書き出してあれば減点にはならない。事象そのものは複雑でないため難易度はやや低めである。

<2> 解答と解説
(1) 和歌と俳句(7点)
Waka and haiku are Japanese poetic styles. Waka generally refers to several different styles, but today usually refers to tanka poems that have a 5-7-5-7-7 syllable pattern. Haiku poems have a 5-7-5 syllable pattern, and must include a seasonal term called kigo.

→a. 和歌・俳句ともに日本の詩歌の様式、b. 和歌は5-7-5-7-7の音節様式、c. 俳句は5-7-5の音節様式、の3つが必須情報。それぞれの情報に2点ずつ、さらに、全体的な英語の仕上がり具合によって1点を付加することように採点しておけば本試験採点と遠からずだと思われる。なお、模範解答では、和歌にはいろんな形式があって、今日では短歌を主に意味すること、俳句には季語が必要であることなども念のために含めたが、これらは必須情報ではないため、なくても減点にはならないだろう。★★

(2) (祝祭日の)振替休日(7点)

Furikae-kyujitsu is a substitute holiday for a national holiday. According to Japan's National Holiday Act, when a national holiday falls on a Sunday, the next non-national holiday becomes a substitute holiday.

→あまり書くことがないが、振替制度は国によって異なるため、日本ではどのようになっているかを書き出すことを期待されていると思われる。
a. 振り替え休日は祝祭日の振り替えによる休日である、b. 祝祭日が日曜日になる場合に発生する、c. 直後の祝祭日以外の日が振り替え日になる、の3点を書き出す。採点方法は(1)と同じく、各情報2点、英語の仕上がり具合で1点加点としておくとよい。なお、日本では土曜日に祝祭日が来る場合は振替はない。
また、5月4日(みどりの日)が祝祭日になったため、例えば5月3日(憲法記念日)が日曜日の場合、振替は5月6日の水曜日になるというように、必ずしも「翌日」に振り替えられるわけではない。c.の部分がその点を明確にしていない場合は念のために1点減点と考えておこう。★★


【大問4】英文解釈問題

《難易度》中《配点》20点《理想得点》14点以上《予想平均点》11点

<1> 問題分析
出典はJAPAN HOME --- Inspirational Design ideas。日本の家屋や庭を写真と英文で紹介したデザイン関係の本。英文レベルは高くないし、客観問題も多いので大問1よりは解きやすいが、4-2と4-3という配点が高い設問の難易度が高いので、全体の難易度は中程度という感じ。

<2> 解答と解説

4-1(1点×4、合計4点)

(a) (3) meandering
→「曲がりくねった」の意味。★

(b) (4) entirety
→in its entiretyの形で「全体として」の意味。★

(c) (1) soothe
→先行するrelaxに対応する言葉を選ぶ。★

(d) (2) stimulate
→先行するexciteに対応する言葉を選ぶ。★

4-2(スラッシュで区切った部分各1点、合計7点)
2 その/ 1 対極にあるのが、/ 7 京都にある禅寺/ 5 竜安寺によって/ 6 最も/ 5 有名になった/ 4 枯山水庭園で/ 3 岩が支配的な位置を占める。

→下線部を配点の7のブロックに分け、スラッシュで区切った部分が各1点と
想定する。 1 At the opposite end of / 2 the spectrum, / 3 rocks rule/ 4 in the dry landscape garden, / 5 made / 6 most/ 5 famous by Ryoan-ji, / 7 the Zen temple in Kyoto.

→1と2は本来ブロック割りすること自体が難しい。ここで言うthe spectrumは「範囲」「範疇」のことで、「日本庭園という範囲」を指している。the opposite endは一つの端に対し、別の端を意味する。直訳では、「日本庭園の中でその(=回遊式庭園の)反対の極端にあるのが」のような意味で、これに近い意味で解釈していればよいと思われる。
なお、「回遊式庭園」は書き出さなくてもよいと思われる。★★★

→3と4もブロック割は難しいが、ruleが「〜を支配する」という基本語義であることが分かっていればよい。1〜4は言い換えると、「回遊式庭園と全く正反対の位置にあるのが枯山水式庭園で、そこでは、岩が支配的な存在である」ということ。★★★

→5は分詞構文だが、修飾しているのは直前のthe dry landscape garden
になる。★

→6 mostの意味を落とさない。★

→7 そのまま訳せばよい。★

4-3(3点)
ウエカアキイオ
→意味をよく考える必要がある。下線部前で英文は成立しているので、関係詞節が続くことは想像できる。先行詞はan overlap among the styles(様式における重複=共通点)で、overlapと呼応して〜sが付いている動詞を続ける。次にwhat works for you(自分に都合がいいようなもの)の成句を組み立てると自然と語順が決まる。正しい語順は (an overlap among the styles)ウthat, エfrees, カyou, アto, キdevelop, イwhat, オworks (for you.) で、意味は「(自分に)都合がいいような庭を作れるように、作庭者が自由にできる(共通点)」のような感じである。★★★

4-4(各2点、合計4点)
派手さ、控え目
→A is preferred over B.で「BよりもAが好まれる」の意味。かっこにはshowinessとunderstatementの意味をそれぞれ入れる。★★

4-5(2点)
to
→ボーナスポイント。Thanks to〜で「〜のおかげで」の意味。★


【大問5】用語問題

《難易度》中《配点》15点《理想得点》11点以上《予想平均点》8点

<1> 問題分析
難易度は例年と変わらないだろう。ここは0.5点の部分点が認められているので、意味がある程度伝わるような訳にしておけば部分点は取れる。部分点を併せて11点確保したいところだ。

<2> 解答と解説
(1) 代金引換:cash on delivery
→ハンドブック掲載。一般にCODと呼ばれているが、ここでは略語は避けたほうがいいだろう。★

(2) ヒヤシンス:hyacinth
→難題。スペリングの問題。★★★

(3) (鉄道の)踏切:railroad crossing / rail crossing
→ハンドブック、「日本まるごと英単語帳」掲載。★

(4) 家紋:family crest / coat of arms
→ハンドブック、「日本まるごと英単語帳」掲載。★

(5) 老眼鏡:farsighted glasses / reading glasses
→ハンドブック掲載。★

(6) 除染:decontamination
→最近話題の時事用語。★★。

(7) 体重計:bathroom scale / bath scale
→ハンドブック掲載。★

(8) 鳥居:Shinto shrine gate
→「日本まるごと英単語帳」掲載。★

(9) 軒:eave(s)
→「新・英語で語る日本事情」掲載。★★

(10) ピーマン:green pepper / bell pepper
→★。

(11) 酒粕:sake lees / sake sediment
→難問。★★★

(12) 鼈(すっぽん):Chinese soft-shell turtle
→難問。turtleが書けていれば0.5はもらえそう。★★★

(13) 印籠:portable medicine case / a pill box / a seal case designed to be hung from an obi sash
→「日本まるごと英単語帳」掲載。★★

(14) コンセント:outlet (AM) / wall socket (AM) / power point (BRIT) / point (BRIT) / socket (BRIT) / electric socket (BRIT)
→難問。consentは和製英語なので不可。★★★

(15) 東京証券取引所:Tokyo Stock Exchange
→ニュースを聞いていれば自然に頭に入るはず。★


【大問6】和文英訳問題

《難易度》中《配点》15点《理想得点》11点以上《予想平均点》8点

<1> 問題分析
難易度は例年と変わらないと思われる。日本語も訳し辛いところはあまりないので、順当に訳していけばそこそこの点数が獲得できるはず。

<2> 解答と解説
問題文をそれぞれ配点の7と8のブロックに分け、スラッシュで区切った部分が各1点と想定する。

(1) (7点)
1 銭湯の需要/ 2 は衰えても、/ 3 温泉はあいかわらず人気である。/ 4 広々とした湯船に、/ 5 足を伸ばして/ 6 浸かるのは、/ 7 この上なく気持ちがよいものなのだ。(7点)

2 Although / 1 the demand for sento, public bathhouses,/ 2 has been declining, / 3 hot spring resorts remain popular./ 6 Soaking in / 4 a large bathtub / 5 while stretching my legs/ 7 always makes me feel really great.

→1 the demand forはpopularity ofとしても文脈は乱れないので可だろう。★★

→2 現在完了形、現在進行形でもよい。has been on the declineとも言える。★

→3 のhot spring resortsはhot spring bathhousesとも。
なお、hot springsだけでも許容範囲。★

→4 bathtubは米国英語、英国ではbathと言う。★

→5 myをyourとする場合、7のmeもyouにする。★★

→6 inが落ちると、「〜を浸す」の意味の他動詞になるため不可。★★

→7 はwill never fail to make me [you] feel great.とも言える。★★★

(2) (8点)
1 アジア人は、/2 音楽の才能の有無/3 にかかわらず、/4 参加して歌おう/5 と努力する/6 ことに意義があると/1 考えるのに対し、/7 西洋人は、/8 カラオケは一種の才能を競うコンテストである/7 と捉える傾向にある。(8点)

1 Asians tend to think that / 6 it’s meaningful to / 5 make efforts to/ 4 participate and sing in karaoke / 3 regardless of/ 2 whether they have talent for singing, whereas/ 7 Westerns tend to regard karaoke as / 8 a kind of talent contest.

→1 はAsians think thatでは断定的に聞こえるのでtend to を挿入したが、直訳でも減点にはならないはず。★

→2と3はregardless of whether〜という一連の決まり文句。「音楽の才能」は直訳では ...talent for musicになり、これでもよいが、模範解答では文脈に合わせてtalent for singingにした。★★

→4は何に参加するのかが不明なので、in karaokeを補っておいた。★★

→5のeffortsはan effort、the effortでもよい。★

→6 meaningfulはsignificantとも。★

→7 は ...tend to think that karaoke is...としてもよい。★

→8 はa kind of competition for musical talentとしてもよい。★★★


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** 2012年の結論 **

これまで提示した理想得点をクリアするとガイドライン上合格に必要な70点になる。通訳ガイド試験は記述問題がほとんどであるため、一見簡単に見えても70点を超えるのはやはり大変であり、相変わらず難しい試験だと言える。

ただし、国土交通省のガイドラインには、「合否判定は、平均点が60点になることを前提に、概ね70点を合格基準点として行う」と書いてある(平成24年度用の新ガイドラインでも「毎年の出題レベルをできる限り同じにするため、満点を100 点とし、平均点が60点程度となるような出題に努める。」と明記してある)。もし平均点が60点に達しない場合、たとえば、英文和訳、英作文、用語問題などの分野で採点基準が甘くなる可能性がある。いずれにせよ、平均点60点を前提に70点であれば、「平均点+10点」を得点することが〈合格の条件〉と言
えるだろう。
本レポートにおける《予想平均点》の合計は50点なので、それに10点を加えた60点を超える人は、合格の可能性が高い。模範解答例を参考に採点して60点を超えていると思われる受験者は、迷わず2次対策に着手したほうが安全だろう。

この続きは、ぜひ、CELの「1次試験解説セミナー」に参加して、問題と模範解答の詳細チェックを行っていただきたい。

とり急ぎ以上です。
みなさまの手応えはいかがでしょうか。
お読みいただきまして、ありがとうございました。


最高教育責任者 江口 裕之

(2012.08.30更新)

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2012年通訳ガイド(通訳案内士)1次試験 速報レポート
日本地理・歴史・一般常識編

** 全体の傾向 **

 2006年から、日本地理、日本歴史、一般常識が分離した形で試験が行われ、今年で新形式の試験は7回目となった。
国土交通省が2006年に出したガイドラインでは、中学、高校で学ぶ知識プラス応用が基本としてあるものの、毎年雑学的な問題も多く出ており、相変わらず受験者にとっては的が絞りにくいように思える。
しかし、通訳ガイド試験は昔から翌年の受験者を意識してか、極端に難問とも思える問題を一部出すことで、試験傾向を分散させ、受験者に幅広く学習することを促すという、いわゆる「教育効果」を狙う傾向もある。重要なのは、ガイドとして知っておくべき重要項目(=合格ライン達成に必要な必須項目)を見極めることである。
難易度に関しては、近年、地理と一般常識が比較的高く、傾向が変動しつつカバーする範囲も広い。一方、歴史はここ数年難易度が低い状態が続いていたが今年はやや高めになっている。特に今年の問題に顕著なのは、各分野において大問ごとに難易度の差が大きいことである。つまり、明白に点数を取らせるための基本知識に関するものと、難易度がかなり高い問題が五分五分程度に混じり合っている感がある。前者の基本知識に関するものは全て正解、後者の難易度が高い問題は2〜3割の正答率というバランスで合格ラインに達するパターンが多くなるだろう。

【2012年度日本語による筆記試験の合格ライン】

 ガイドラインでは、合格ラインを絶対評価で60点以上としているが、「平均点が概ね60点になることを前提に」という条件付きである。つまり、問題が易しすぎて平均点が60点を上回っても60点の合格ラインを引き上げることはないが、平均点が60点を下回る場合は、合格ラインも引き下げられるということであろう。実際、過去の試験では、平均点が60点を下回るような難易度の高い問題の場合、合格ラインは実際の平均点前後で推移しているように思える。つまり、この試験においては、基本的に平均点を超えることが大切であり、前年度の傾向や難問などに極端にとらわれずに、毎年出題される基本項目をきちんと習得したうえで、平均点を超えるだけのエクストラの知識を全科目にわたってバランスよく学習するなどの計画的なプログラムが必要となる。
解説では、各科目の設問ごとに受験者平均予想点と理想得点が示してある。基本的に受験者平均予想点は合格ラインを意味し、理想得点は合格ラインが多少変動しても十分に合格点に達する得点力を意味していると考えていただきたい。

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日本地理

** 概観 **

  1. 難易度は?→高い。
  2. 予想合格ラインは?→50点前後か
  3. 問題傾向は?
    地理問題は年度によって難易度にかなりの開きがある。例えば、2009年と2010年は難易度が高く、2011年はそれほど難しくはなかった。2012年の試験では、大問によって難易度が大きく異なっている点が特徴的である。例えば、大問1はほとんど満点が取れそうな問題であるのに対し、大問4は地図問題として取り上げられている群馬県沼田市に詳しい人以外はそう簡単に正解はできない。
    近年で難易度が最も高かったと思われる2007年の場合、50点前後の得点で合格されている方がいたことが確認されており、それを踏まえ、今回の予想合格ラインはそれと同等と考え、50点前後としておいた。
    内容としては、ここ数年間の傾向通り、観光地理に主眼を置いた設問が多く、カバーする範囲も広い。対策としては、まず、中学地理の知識をベースに、観光雑誌、観光ガイドブック、観光パンフレット、各都道府県が運営する観光案内HPや環境省HPなどから、観光地理に関する知識を加味しておくことが重要である。
    CELの授業でカバーした設問には*マークが付いているが、今回の授業カバー率は65%であった。

**各大問ごとの正解と分析**

【大問1】《重要度》高 《難易度》低 《理想得点率》90%

 ☆配点20点:日本の気候に関する問題。

 一般常識として正解できる設問も多い。5番がやや考えさせられるが、授業で繰り返し練習した地域ごと・季節ごとの天候・気候の基本情報を押さえておけば高得点が期待できる。ただし、その基本が理解できていなければ総崩れにもなりかねない。
予想平均点は14点(70%)前後だろう。理想得点は、2点×9=18点としておく。

【大問1の正解】( )内の数字が正解
1:(3)* /2:(4)*/3:(1)*/ 4:(1)/ 5:(3)*
6:(4)*/ 7:(3) /8:(3)*/ 9:(4)* / 10:(1)*


【大問2】《重要度》高 《難易度》中 《理想得点率》80%

 ☆配点30点:日本の観光地に関する問題。

 昨年から、それまでの写真問題に代えて、写真に関する説明文をベースにした新傾向の問題が出題されている。単に写真を出すよりも設問形式としては実践的で優れていると思われる。(c)はやや難易度が高いが、(a)と(b)はしっかり点数が取れるはず。予想平均点は18点(60%)前後。理想得点は、3点×8=24点としておく。

【大問2の正解】( )内の数字が正解
11:(2)*/12:(4)*/13:(1)*/14:(1)/15:(3)
16:(1)*/ 17:(2)/18:(2)/19:(4)* /20:(4)


【大問3】《重要度》中 《難易度》高 《理想得点率》60%

☆配点20点:日本の工業史に関する問題。

 「日本地理ハンドブック」がかなり活躍する部分。問1、問3、問6、問7、問9などは正解すべき。他に、常識として、問8、問10なども正解できるだろう。難易度は全体的に高めなので、予想平均点は10点(50%)前後。理想得点は、2点×6=12点としておく。

【大問3の正解】( )内の数字が正解
21:(4)*/22:(2)*/23:(2)*/24:(1)*/25:(3)*
26:(2)* /27:(4)*/28:(4)/29:(3)/30:(4)


【大問4】《重要度》低 《難易度》超高 《理想得点率》30%

☆配点30点:地図を読む力を試す問題。

 地図の見方を試す問題で昨年に引き続きの出題だが、難易度は異様に高い。ここまでの理想得点を合わせると、既に54点を獲得しているため、2問(6点)獲得すれば合格ラインに達する。この問題は、総論でも述べたが、翌年の受験者のための教育的配慮をしたもので、高得点を条件として作られたものではない。常識で解けるものを数問正解できれば十分と考えてよい。問4、問6、問7、問8、問9あたりは群馬県民には有利に働くはずだが、群馬県に馴染みのない方にとっては難問。問4、問5、問10あたりは慎重に答えを選べば正解できる可能性は高い。
予想平均点は6点(20%)程度か。理想得点は、3点×3=9点としておこう。

【大問4の正解】( )内の数字が正解
31:(1)/32:(1) / 33:(3) /34:(1)*/35:(3)*
36:(3)* /37:(2)* /38:(1)/39:(4)* /40:(3)*

 

【全体】

 理想得点を合計すると63点になる。合格ラインは50点以上と予測してはいるが、予想平均点の合計は48点であるため、それ付近まで合格ラインが下がる可能性もある。48点以上を得点された方はすぐに2次対策準備を始めたほうが賢明だろう。

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日本歴史

**概観**

  1. 難易度は?→やや高い。
  2. 予想合格ラインは?→55点前後か。
  3. 問題傾向は?
    2009年以降、難易度が低い問題が続いていたため、近年の問題だけを参考にすると、ガイド試験の日本歴史問題本来の難易度が見えなくなるので注意と述べてきた。今回は久々に難易度が上がっている。
    個々の問題としては、CELの授業でカバーしたものを積み重ねていけば十分に合格点が取れる。問題の方向性としては、通訳案内士の知識として欠かせない項目を分野別に扱っており、非常に良い内容となっている。
    対策としては、中学歴史の知識をベースに、観光・文化に関連のある歴史事項を、様々な情報源から幅広く吸収しておくといいだろう。歴史関連のテレビ番組や小説・読み物などが役立つ場面も大いにあるので、歴史が好きになること、歴史に興味を持つことが何よりも有効な対策になるだろう。
    CELの授業でカバーした設問には*マークが付いているが、今回の授業カバー率は83%であった。

**各大問ごとの分析**

【大問1】《重要度》高 《難易度》低 《理想得点率》80%

 ☆配点20点:歴史的事実と関連する地を地図から選ばせる問題。

 5択の選択肢を間違えると、地図上の選択肢も自動的に間違えることになるので慎重に解答を選びたい。いずれも基本事項なので満点を取ることも可能だろう。ただし、問1の(2)寺内町、問2の(5)十三湊、問3の角倉了以が商いを行った場所などの地図選択はやや難易度が高い。
予想平均点は12点(60%)前後。理想得点は、2点×4(空所)+2点×4(地図)=16点としておく。

【大問1の正解】( )内の数字が正解
1:(2)*/2:(10)*/3:(5)*/ 4:(1)*/5:(5)*
6:(9)*/7:(3)*/8:(7)*/ 9:(2)*/10:(6)*



【大問2】《重要度》高 《難易度》低 《理想得点率》80%

 ☆配点15点:日本文化に関する人物を選ぶ問題。

 全問「日本歴史ワークブック」に載っている。不正解の選択肢もおなじみの人物が多いので満点を取った方も多いはず。
予想平均点は9点(60%)。理想得点は、3点×4=12点としておく。

【大問2の正解】( )内の数字が正解
11:(3)* /12:(1)*/13:(5)*/14:(4)*/15:(5)*



【大問3】《重要度》高 《難易度》高 《理想得点率》40%

 ☆配点15点:日本文化に関連する人物の著書に関する問題。

 問1の(2)風姿花伝は基本知識だが、他は難易度が高い。それでも、問3の(3)恋川春町、問4の(1)佐藤信淵は昨年の試験でも選択肢に登場しており、過去問研究をされた方は3問〜4問解けただろう。予想平均点は1問正解の3点(20%)、理想得点は、3点×2=6点としておく。

【大問3の正解】( )内の数字が正解
16:(2)*/17:(2)*/18:(3)*/19:(1)* /20:(2)



【大問4】《重要度》高 《難易度》中 《理想得点率》60%

 ☆配点15点:政治・政策に関する人物・項目を選ばせる問題。

 問1の(2)防人、問3の(3)守護は基本知識だが、他は難易度が高い。問5の(4)内務省は常識判断として正解した方も多いだろう。
予想平均点は6点(40%)、理想得点は、3点×3=9点としておく。

【大問4の正解】( )内の数字が正解
21:(2)*/22:(4)/23:(3)*/24:(1)*/25:(4)



【大問5】《重要度》中 《難易度》中 《理想得点率》60%

 ☆配点15点:日本歴史に関する雑学的な問題。

 問1の(2)厳島神社、問2の(1)綜芸種智院は正解すべき。問5の誤っている選択肢である(2)テレビ放送の開始―1963年は常識的に正解できるだろう。予想平均点は2問正解で6点(60%)、理想得点は、3点×3=9点としておく。

【大問5の正解】( )内の数字が正解
26:(2)*/27:(1)*/28:(4)*/29:(5) /30:(2)*



【大問6】《重要度》高 《難易度》中 《理想得点率》70%

 ☆配点20点:文化財・建築物の写真に関連のある選択肢を選ぶ問題。

 例年通りの設問形式で、安心して解答できる設問である。問1の(3)瓢鮎図、問3の(2)百済観音像は夏期演習問題で、問4の(1)桂離宮は日本事情コースで紹介してあるため正解したい。問3の(5)春日大社はやや難しい。問5の(3)収穫は描かれた風景から題名は正解できるだろう。
予想平均点は12点(60%)前後。理想得点は2点×7=14点としておく。

【大問6の正解】( )内の数字が正解
31:(3)*/32:(1)/33:(5)/34:(4)/35:(2)*
36:(5)*/37:(1)*/38:(4)*/39:(3)*/40:(2)*



【全体】

 理想得点を合計すると66点になるが、難易度は決して低くない。予想合格ラインは55点前後としておくが、予想平均点を合計すると48点になるため、それ付近まで合格ラインが下がる可能性もある。50点前後得点された方は2次対策準備を始めよう。

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一般常識

**概観**

  1. 難易度は?→高い。
  2. 予想合格ラインは?→50点前後か。
  3. 問題傾向は?
    例年どおり、しっかりと準備をすれば解ける問題が5割強、これまで培ってきた一般常識が試される問題が1.5割、一般常識とは言えない統計数字や重箱の隅をつついたような問題(できなくても良い問題)が3割強、と明確に分かれている。つまり、対策をせずに常識だけでは全問正解しても合格点に到達できないように作ってある。その点においてよくできた問題である。
    試験要綱では「産業、経済、政治及び文化に関する一般常識問題」とあるが、今年も昨年同様、産業・経済25点、観光25点、政治25点、文化25点とバランスの良い出題となった。
    また近年、必ず日本地理・日本歴史の分野からの出題もあることは普段から授業の中で強調しておいたように、今年も文化のうち、大問6の問4の「結」と大問9の城は日本地理・日本歴史の分野からの出題であった。
    対策としては、準備が必要な設問に向けて、中学公民で扱う日本の経済、産業、政治、社会の基礎知識を学習し、さらに各分野の最新情報を学習しておく必要がある。一方、常識で解ける設問に関しては、日頃からテレビや新聞などのニュースや文化トレンド、知的情報に関心を持って、アンテナを
    張り巡らせておくことが大切だろう。
    CELの授業・教材でカバーした設問には*マークが付いている。今回のカバー率は得点ベースで52%と、準備を必要とする設問は首尾よくカバーできていた。

**各大問ごとの分析**

【大問1〜2】《重要度》中 《難易度》低 《理想得点率》90%

配点25点:産業・経済に関する一般常識問題。

 例年通りの出題傾向であり、授業でカバーした下記*マークのものは絶対正解したい。大問1問1は、温泉施設がkey word。常識を働かせれば、地熱発電と正解できる。問2は、GDP(国内総生産)とGNP(国民総生産)の日本語名が分かっていれば正解できる。問3の円高最高値の問題は、2007年度にも出題されている。「過去問は繰り返し出題される」と授業で強調したとおり。問4のタイの洪水は記憶に新しい時事問題。問5は、正解のワシントン条約に加えて、ラムサール条約も頻出事項。問6のTPPはほぼ全員正解できたであろうサービス問題。問7は「電動モーターを動力源」だから、素直に電気自動車で正解。問8の日本の輸出入の主要相手国は、これまた2008年度にも出題されていた。輸出の上位3カ国は当時と一緒。輸入は3位がサウジアラビアからオーストラリアに入れ替わった。 
大問2、地方税が間接税であることは基本中の基本で、正解必須。
予想平均点は15点(60%)、理想得点は23点(90%)としておく。

【大問1〜2の正解】( )内の数字が正解
1:(3)/2:(4)*/3:(2)*/4:(3)*/5:(5)*
6:(4)*/7:(2)/8:(3)*/9:(2)/10: (3)*



【大問3】《重要度》高 《難易度》中 《理想得点率》70%

配点25点:観光に関する一般常識問題。

 ガイド試験必出の観光関連問題。事前の準備が威力を発揮する設問である。問1は、訪日外客数のアジアの中での第9位と第10位の国を問う問題と読み替えられるが、無理難題であり出来なくても良い問題。授業やワークブックでも取り上げたように、トップ5が韓国・中国・台湾・米国・香港であることを知っていればよい。問2の訪日外客総数は、前年の最新統計数字が毎年のように出題されている。問3、観光ビザの発給要件の緩和で中国人観光客が増加したことは、マスコミでも頻繁に報道されている。問4、オスプレイは今話題の米軍用機、スーパージャンボはひと昔前の旅客機、再建途上の日本航空が最新鋭機を導入するとは考えられない、という3つの常識的判断を元に、消去法で正解できる。問5、九州新幹線の「みずほ」は正解したいが、どの区間が開通したかは、鉄道ファンでなければ難しいので出来なくてもよい。問6のLCCは日本でも今年相次いで開業したことで時事トピック。問7のMICEはインバウンド旅行業界用語で、観光以外で通訳ガイドが活躍する場だが、知らなくてもMeeting/Incentive/Convention/Expositionの英訳がどれか分かれば正解できる。授業で強調した「論理的思考能力」である。問8、昨年指定された日本の世界遺産は、必出事項として授業で何度も取り上げた。
予想平均点は13点(50%)、理想得点は17点(70%)としておく。

【大問3の正解】( )内の数字が正解
11:(2) /12:(8) /13:(3)*/14:(7) /15:(5)
16:(5) /17:(10) */18:(3)*/19:(4)/ 20:(4)*



【大問4〜5】《重要度》高 《難易度》中 《理想得点率》70%

配点25点:政治に関する一般常識問題。

 大問4の裁判に関する問題は、中学公民の基礎知識。問3の裁判員制度に関する問題は重箱の隅をつついた出題なので出来なくてもよいが、それ以外はすべて正解してほしい。問2の最高裁判所判事の任命は、内閣総理大臣
ではなくて、内閣なので要注意。大問5の問1の政党の認定要件は、新政党が乱立している昨今の時事問題。問3の中核市、問4の医療ツーリズムに関する問題は、ともに常識とは言えず出来なくてもよい。問5の東日本大震災前の原子力発電の割合が約30%は、今や国民の常識だが、最後の授業のワークブック修正表にも掲載しておいたので確実にできたはず。
予想平均点は12点(50%)、理想得点は17点(70%)としておく。

【大問4〜5の正解】( )内の数字が正解
21:(2) */22:(3) */23:(5)/24:(4) */25:(2) *
26:(4) /27:(1) */28:(3)/29:(3)/ 30:(3)*



【大問6〜9】《重要度》低 《難易度》高 《理想得点率》40%

配点25点:日本の文化に関する一般常識問題。

 芸術・スポーツを含めた文化の分野は、範囲が無限にあって準備のしようがない。しかし、通訳ガイドをめざすならば、ふだんから幅広い分野に興味を持つことが必要であろう。
大問6問1と問2の映画に関する問題、問3のSNS上のゲームに関する問題は、知っていればラッキー程度の問題で、重要度は低い。問4の「結」は日本歴史・日本地理の分野からの出題だが、常識として知っていてほしい。大問7の
日本酒に関する問題は授業でも取り上げたが、知らなくても、Aが「純米酒」であることくらいは判断できるので、6つの選択肢がすぐに(1)か(2)の2つに絞り込むことができる。大問8は消去法で正解したい。「懐石料理」と「精進料理」については「新・英語で語る日本事情」 に掲載してある。「卓袱(しっぽく)料理」は、最後の授業で、長崎の郷土料理として取り上げた。大問9の城の構造に関しては、専門用語的な呼称よりも、実際に外国人を城に案内した際に、それぞれの役目と機能を説明できるようにしておくことが通訳ガイドとしては求められる。一般常識とは言えない
ので、出来なくてもよいだろう。
予想平均点、理想得点ともに10点(40%)としておく。

【大問6〜9の正解】( )内の数字が正解
31:(2) /32:(3) /33:(5)/34:(5) */35:(1) *
36:(2)* /37 :(2)/38:(8)/39:(14)/ 40:(12)



【全体】

 理想得点率は低めに見積もってあるが、それでも合計で67点に達する。予想平均点は、これよりも2割強低い50点前後であることが見込まれる。従って、合格ラインは50点前後となる可能性もあるので、50点以上得点された方は2次対策準備を始めよう。
一般常識は、常日頃から培った常識と受験対策による知識の組み合わせである。試験がカバーする範囲も広範なので、一般常識だけに絞った付け焼き刃的な受験対策ではその効果が如実には感じられないかもしれない。
通訳ガイド試験の一般常識試験は、それ相応の対策を行ったか否かが、合否の分かれ目になるように巧みに作ってある。そう考えて、然るべき対策をしておくことが重要だろう。

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** 2012年の結論 **

 今年の試験も昨年同様、日本地理と一般常識の難易度が高かった。この2科目では、必然的に合格ライン低めに設定されるはずである。一方、日本歴史は昨年に続き、難易度が低く感じられるが、それでも、十分な対策なし
には合格は難しい。
本来、通訳ガイドに求められる日本歴史の知識は、日本語の筆記試験3科目の中で最も広範かつ重要であるため、例えば2008年の試験レベルのように高くあって然るべきとも思われる。さらに言えば、今回は日本地理の難易度が高かったが、これも本来、通訳ガイドに求められる知識レベルから考えると今年のレベルであって然るべきだろう。2010年以前の問題をご覧になっていない方は、今回合格ラインに達していたとしても、ぜひ目を通して研究
していただきたい。(過去の本試験問題と解答はこちらに掲載してあります。)
もちろん3科目を通して、雑学的な設問も多々あり、正攻法的な学習知識が
十分に生かされないような問題もあった。しかし、通訳ガイドという仕事があらゆる事象に興味を持ち、常に情報のアンテナを張っておくべきものだという「指導効果」を考えてのことだと肯定的に受け取ろう。今回の受験対策で習得された知識には本試験で生かされなかったものもあるかもしれない。だが今後それらが通訳ガイドの現場で大きな役割を果たす可能性は大である。これまでのハードな学習で得られた知識を今後も大切に維持し、さらに深めていっていただきたい。

以上です。
みなさまの手応えはいかがでしょうか。
お読みいただき、ありがとうございました。

CEL英語ソリューションズ
最高教育責任者 江口 裕之

(2012.08.29更新)

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