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通訳ガイド1次試験速報レポート

2016年度通訳ガイド(通訳案内士)1次試験分析速報


英語編日本地理・歴史・一般常識編】  

2016年通訳ガイド(通訳案内士)1次試験速報レポート 英語編

《試験の概観》

【1】難易度は?
 昨年と比較して大きな変動はないが、2番《英文解釈問題2》の「並び替え」問題の難化が注目される。一方で、1番《英文解釈問題1》と4番《和文英訳問題》は、やや易化。
 昨年からの完全マークシート形式により、全体的に英文、選択肢とも読ませる量が多くなり、今年度は問題数も増えたため、より素早い処理が求められた。
合格するためには通訳案内士に必要とされる十分な英語力を要することに変化はない。

【2】問題量は?
 大問数5題とその点数配分は、リニューアルされた昨年から変化なし。
 3番《英文和訳問題》の問題数が、昨年の3問から5問に増えたことに加え、下線部の英文がかなり長く、日本語訳の選択肢も長い。4番《和文英訳問題》も、昨年の5問から6問に問題数が増加。昨年、全6ページだった問題用紙が
今年度は、12ページに渡る冊子になった。
 大問の3番までにおいて、本文と問いが見開き構成でないため、ページをめくりながら読むことになり、解きづらいと感じられたかも知れない。

【3】問題傾向は?
(1) 出題の基本パターンと配点バランスは、昨年と同様でJNTOが発表したガイドラインの通り。100点満点中、全ての問題が多岐選択式(マークシート方式)。

(2) 英語を読ませる問題は昨年と同様に3題。問題構成は、1番《英文解釈問題1》(15点)、2番《英文解釈問題2》(10点)、3番《英文和訳問題》(15点)で、英文はいずれも日本関連のテーマで、難易度は昨年から大きな変化はない。1番、3番でそれぞれ問題数が1問、2問増えたことで、1問ずつの配点が低くなった。また、3番の各問の選択肢が昨年の5つから4つに減ったため、やや選びやすくなったが、本文は昨年の約2倍の長さがあり、読むのにはかなりの時間が必要である。一方で、昨年は1つ1点の部分点が与えられた2番の並べ替え問題だが、今年は「3つとも正解で3点」に変更された。並べ替えて完成させる英文の日本語訳が今回は与えられているが、大きな助けにはなっておらず、3問とも非常に難しい問題であった。

(3) 英文を選ばせる問題は2題。4番《和文英訳問題》(30点)、5番《日本事情 関連英作文問題》(30点)とも、昨年と出題形式に大きな変化はなし。
4番の和文がAとBによる会話形式となり、会話の1部の英訳を選ばせるのだが、昨年よりも全体に英文が短い。通訳案内士が会話で必要とする作文力を試す内容になっている。5番は、昨年同様かなり選択肢が長いが、比較的すぐに除外できるものも多く、大きな問題はなかったであろう。

【4】合格に必要なレベル
 日本政府観光局が発表したガイドラインによると、原則として70点が合格ラインである。合格ラインが引き上げられることはないため、70点を超えていれば必ず合格となる。

 一昨年から、英検1級に加え、TOEIC840点以上の受験者は英語の筆記試験が免除になっているが、TOEIC840点レベルで必ず70点を超えるかと言えば疑問が残る。そう考えると、免除者とのバランスを考え、合格ラインは70点よりも低めに設定される可能性も否定できない。

 自己採点で70点を超えた受験生はもちろんだが、低く設定されることも想定し、60点を超えている場合には、迷わず2次対策に着手した方が良いだろう。

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《大問ごとの分析》

【大問1】英文解釈問題1(15点)

《難易度》やや低 《配点》15点 《理想得点》13点以上 《予想平均点》11点

英文は、難しい単語もほとんど含まれず読みやすい。1-2の工法を日本語で選ばせる問題は新傾向。1-1と1-4は、昨年と同様にわからない部分があっても、組み合わせから正解を選べるだろう。1-5も昨年よりも容易に答えられる。
1-3は、bulgeの意味がわからず、選択肢も多いため、不正解となった受験者が多いと推測される。

1-1(3点) (8) Once every century - where - by - in - as
1-2(2点) (4) 曳家工法
1-3(2点) (6) swelling
1-4(3点) (1) much - though - noted - the top seven castles - all - moved
1-5(5点) (3) 技術革新のおかげで作業工程が刷新され、前回よりも2倍の距離を移動させることに成功した。

【大問2】英文解釈問題2(10点)

《難易度》高 《配点》10点 《理想得点》4点以上 《予想平均点》2点

英文は決して難解ではないが、並べ替えは3問ともかなり難しく、3箇所すべて正解で3点と昨年よりも厳しい採点となった。並べ替える語数が増えたせいなのか、今年度は該当箇所の日本語訳が与えられている。しかしこの日本語がわかりづらく、かえって混乱してしまうかも知れない。また、副詞、副詞句は基本的に移動が可能なため、2-1と2-3には、いくつかの正解が考えられる。2-4は、接続詞を入れる問題で易しいが、これも正解が2つ考えられる。

2-1(3つとも正解で3点)
3番目(3) to the casual observer、6番目(6) is、8番目(10) just
または、
3番目(9) to be、6番目(6) is、8番目(10) just
3番目(3) to the casual observer、6番目(6) is、8番目(1) more likely
3番目(9) to be、6番目(6) is、8番目(1) more likely
2-2(3つとも正解で3点)
2番目(3) to share、6番目(2) to、10番目(1) as
2-3(3つとも正解で3点)
2番目(10) rounds、7番目(5) put、10番目(1) to rest
または、
2番目(10) rounds、7番目(2) all of、10番目(1) to rest
2番目(10) rounds、7番目(2) all of、10番目(3) quickly
2番目(10) rounds、7番目(5) put、10番目(9) these notions
2-4(1点)
(5) nor
または、
(4) neither

【大問3】英文和訳問題(各3点×5 = 15点)

《難易度》やや高 《配点》15点 《理想得点》12点以上 《予想平均点》9点

問題文が600語近くあり、昨年よりもかなり英文量が増えた。また、下線部も長いため、日本語の選択肢を読むのにも時間がかかり、丁寧に処理をする必要がある。英文全体の難易度はさほど高いものではなく、内容は興味深い。しかし、下線部には分かりづらい表現や文法が含まれており、正確に英文を読む力が試されている。

3-1 (2)
3-2 (4)
3-3 (3)
3-4 (3)
3-5 (1)

【大問4】和文英訳問題(各5点×6 = 30点)

《難易度》やや低 《配点》30点 《理想得点》25点以上 《予想平均点》18点

昨年と出題形式は同じだが、問題数が1問増えたため、配点が1問5点となった。センテンスが全体的に短くシンプルになり、昨年よりも正解が選びやすくなった印象である。配点が30点と大きいため、大きな減点の無いように慎重に解く必要がある。不正解選択肢のパターンとしては、昨年と同様に、(1)文法上の誤り、 (2)語彙の誤り、(3)日本語の意味とは異なる、の3つがある。

4-1 (3)
4-2 (3)
4-3 (1)
4-4 (4)
4-5 (2)
4-6 (1)

【大問5】日本事情関連英作文問題(各5点x6 = 30点)

《難易度》中 《配点》30点 《理想得点》25点以上 《予想平均点》18点

全体的に英文を読む量が多いが、事象についていくらかでも知識があれば、英文の一部からでも選ぶことが可能。選択肢の誤りを見つけ、不正解を除外していくタイプの出題は5-1のみ。その他の問題の不正解選択肢は、別の事象の説明になっている。5-4「蹲踞(つくばい)」、5-5「歌舞伎者」以外は、日常生活で馴染みもあり、正解してほしい問題である。

5-1 (4)
5-2 (3)
5-3 (3)
5-4 (1)
5-5 (2)
5-6 (1)

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《2016年の結論》

 昨年度、大幅に出題形式が変更になり、今年はそれに微調整を加えた工夫の跡が見られる。これまで通り、通訳案内士として必要な英語力を審査するという点は明確であり、基準を満たす英語力があるのであれば、無理のない出題と言える。

 また、昨年度より、《英文和訳問題》、《和文英訳問題》、《日本事情関連英作文問題》を含むすべての分野でマークシート方式となり、2年目である今年度は出題形式が定着した感がある。全体的に通訳案内士として必要となる英語力を測定するバランスのとれた出題であり、予想平均点も58点と適切な難易度である。

 この続きは、ぜひCEL英語ソリューションズの「1次試験解説セミナー」に参加して、出題のポイントと正解に至る過程をしっかりと理解していただきたい。特に、4番と5番の英作文問題は、2次試験対策としても大いに役立つ内容である。

 最後に繰り返しとなるが、自己採点で70点を超えた受験生はもちろん、合格ラインが低く設定されることも想定し、60点以上の得点者は、2次試験の準備を開始することをおすすめする。

さて、みなさまの手応えはいかがでしょうか。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

CEL英語ソリューションズ
田中 亜由美
(2016.08.25更新)

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2016年通訳ガイド(通訳案内士)1次試験速報レポート
日本地理・歴史・一般常識編

全体の傾向

  2015年度から新しいガイドラインが適用され、出題形式が一新された。 また、日本地理と日本歴史の合格ラインが従前の60点から引き上げられ、70点となった(一般常識は60点と変化なし)。ところが、新ガイドラインでは「基礎的な知識を問う」と定めておきながら、昨年度の問題は奇問・難問が多く、難易度が非常に高かった。そのため平均点が大幅に下がったと思われ、合格ラインも引き下げられたようだ。受験者からの報告では、昨年の合格ラインは、日本地理と一般常識が40〜45点、日本歴史が60〜65点あたりだったと思われ、おおむね予想平均点と合致していた。

 旧ガイドラインにおいては、日本地理・日本歴史・一般常識の3科目に関して、受験者全体の平均点がおおむね合格ラインとされており、事実、旧ガイドラインにその旨が記されていた。新ガイドラインではその文言が消え、「絶対評価」と述べてはいるものの、やはり、試験の難易度の安定を考えると、従前の「合格ライン」=「平均点」が理想と考えられる。本レポートでは、その点を考慮し、絶対合格ライン(日本地理・日本歴史=70点、一般常識=60点)を《理想得点》とする一方、我々の経験値から《予想平均点》を出し、それを元に「予想合格ライン」を定めた。

今年の問題は全般的によく練られている。昨年と違い、きちんとしたプロが作成したものと思われ、カバーする範囲や扱う項目が適切で、間違いや不適切な表現・コピペ・写真の手違いなども見当たらない。昨年の問題の不備に対する反省があったのだろう。難易度においても、日本地理は依然高めではあるものの、ほぼガイドラインに沿っているし、日本歴史は通訳ガイドに必要な知識を幅広くカバーしている。一般常識はクイズまがいの問題も多く、難易度も高めではあるが、絶対合格ラインが60点であることを考えると、内容的には妥当だろう。

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日本地理

《概観》

【1】難易度は?→やや高め
【2】予想合格ラインは?→60点前後か。
【3】問題傾向は?
 昨年は世界遺産が中心、今年は広域観光周遊ルートが中心と、テーマを絞って問題が作成されている。広域観光周遊ルートは昨年(平成27年)6月に7ルートが観光庁により認定されたもので、情報としてはかなり新しい部類だが、地図帳などを用いて学習をされた方にとっては、ルートの詳細を知らなくても正答できる問題が多い。

 問題の質としては、昨年度の問題よりもはるかに向上している。広域観光周遊ルートをテーマにした分、国立公園、国定公園、世界遺産などが広くカバーされ、また、北海道、東北、関東、中部・北陸、近畿、四国、九州など、ムラなく問題に含まれている点においてもバランスが良い。

 中には、一見難問と思われるものも多いが、問題文をよく読み、消去法などを駆使すれば合格点に達することができるだろう。なお、授業における的中問題には*マークを付けておく。(授業カバー率87%)

《各大問の正解と分析》

(問題番号はマークシート番号、正解は( )の数字)

【大問1】《重要度》高 《難易度》中 《理想得点》7点(正答率70%)
☆配点10点:北海道の広域観光周遊ルートについて
1は、問題文の「道東地方」という表現から、道北地方の(1)稚内空港を消去できる。2は、「大雪〜十勝」を結ぶとあることから想像できる。3はボーナスポイント、4は「石狩川沿い」や「銀河・流星の滝」のヒントで正答できる。
ちなみに(1)天人峡は忠別川沿いにあるので注意。《予想平均点》は5点としておく。

【正解】
1:(1)* / 2:(3)* / 3:(2)* / 4:(4)*

【大問2】《重要度》高 《難易度》中 《理想得点》4点(正答率約57%)
☆配点7点:函館について
5は歴史の知識が必要。「北前船」という表現から商人を選ぶ。6と7は常識。
《予想平均点》も4点としておく。

【正解】
5:(3)* / 6:(4)* / 7:(2)*

【大問3】《重要度》高 《難易度》中 《理想得点》7点(正答率約78%)
☆配点9点:仙台について
9が難しいが、他は標準レベル。10は、(3)ずんだ餅を知っているかがポイント。
《予想平均点》は6点としておく。

【正解】
8:(4) / 9:(2) / 10:(4)* / 11:(1)*

【大問4】《重要度》高 《難易度》低 《理想得点》9点(正答率100%)
☆配点9点:日光について
14の(1)いろは坂が分かれば全問正解できる。《予想平均点》は7点としておく。

【正解】
12:(1)* / 13:(3)* / 14:(1)* / 15:(3)*

【大問5】《重要度》高 《難易度》中 《理想得点》5点(正答率約71%)
☆配点7点:東京都について
17がトリッキーな問題で、釣られて(4)ソラマチ水族館を選んだ方が多いだろうが、正解は(3)すみだ水族館。他は標準レベル。
《予想平均点》も5点としておく。

【正解】
16:(2)* / 17:(3) / 18:(3)*

【大問6】《重要度》高 《難易度》中 《理想得点》9点(正答率60%)
☆配点15点:中部・北陸地方の広域観光周遊ルートについて
全体的に難易度が高い。19は、名古屋と下呂温泉の間にあることから (1)長良川の上流地域と判断。20は、選択肢が難しいが、(1)合掌造り民家園が 白川郷(世界遺産)であることから正答できる。21は、選択肢(1)、(3)、(4)は比較的簡単に消去できるだろう。22は難問だが、21同様、消去法を使うと正答できるはず。23も難問だが、選択肢(2)と(3)が消去できれば正答確率は
上がる。ちなみに(1)のあつみ温泉朝市は山形県で、中尊寺は岩手県。
《予想平均点》は6点としておく。

【正解】
19:(1)* / 20:(1)* / 21:(2)* / 22:(3)* / 23:(1)

【大問7】《重要度》高 《難易度》低 《理想得点》6点(正答率100%)
☆配点6点:伊勢・志摩地域について
いずれも難易度は低いが、体系的な学習をしていないと24は難しいかもしれない。《予想平均点》は3点としておく。

【正解】
24:(2)* / 25:(1)*

【大問8】《重要度》高 《難易度》中 《理想得点》3点(正答率50%)
☆配点6点:京都府について
26は地図帳で確認された方なら正答できるが、選択肢(1)と(3)で迷った人が多いだろう。27で迷った方も多いだろうが、写真を見ると10kmはなさそうだし、散策できる距離でもないと考え、(2) 3kmが妥当と判断。
《予想平均点》も3点としておく。

【正解】
26:(3)* / 27:(2)*

【大問9】《重要度》高 《難易度》中 《理想得点》6点(正答率約67%)
☆配点9点:島根県について
28は、(2)水木しげる記念館が境港市にあること、および、境港市は弓ヶ浜北端で鳥取県であることの2つの知識が必要になる。29は難問。
《予想平均点》も6点としておく。

【正解】
28:(2)* / 29:(1)* / 30:(4)*

【大問10】《重要度》高 《難易度》中 《理想得点》6点(正答率約67%)
☆配点9点:四国・お遍路について
31は、(1)の「仁淀川」が誤記で正しくは「吉野川」。32は標準レベル。33は、札所という観点からは難問だが、石鎚山は西日本最高峰であるし、愛媛県にあるため、「頂上からは高知市街が一望できる」には高すぎる・遠すぎると判断し、(1)と(4)を消去、さらに「日本最古」の温泉が道後温泉であると分かれば(3)が残る。
《予想平均点》も6点としておく。

【正解】
31:(1)* / 32:(4)* / 33:(3)

【大問11】《重要度》高 《難易度》中 《理想得点》8点(正答率約62%)
☆配点13点:九州の広域観光周遊ルートについて
全体的に標準レベル。34はやや難易度が高いが、観光地理を学習している人なら答えられる。36の(4)通潤橋は、やっと出た、という感じで予想的中。38に示された観光ルートでは、薩摩半島南部の指宿温泉と池田湖の間に立ち寄る観光地になり、薩摩半島南端の(1)長崎鼻が適切。(2)桜島と(3)佐多岬は鹿児島湾対岸の大隅半島にあり、(4)霧島神社は霧島山の方面と考えれば このルート上にはないと判断。
《予想平均点》は7点としておく。

【正解】
34:(1)* / 35:(4)* / 36:(4)* / 37:(2)* / 38:(1)*

《全体》

 理想得点を合計すると70点になり、合格ラインをクリアする。
 一方、予想平均点は58点と、ガイドラインで定めた合格ラインより10点ほど低めになった。予想平均点以上を得点された方は合格している可能性が高いと思われるため、すぐに2次試験対策に着手した方が賢明だろう。

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日本歴史

《概観》

【1】難易度は?→低め
【2】予想合格ラインは?→65〜70点か。
【3】問題傾向は?
 出題されている項目はいずれも重要なもので、選択肢に唐突なものもない。一部、地理の知識が必要な問題もあるが、全体的によく作られており、ムラなく歴史を勉強された方であれば、7割程度は得点できるだろう。
 なお、授業における的中問題には*マークを付けておく。(授業カバー率98%)

《各大問の正解と分析》

(問題番号はマークシート番号、正解は( )の数字)

【大問1】《重要度》高 《難易度》低 《理想得点》28点(正答率70%)
☆配点40点:日本の観光地について
全体的に標準レベルの問題。8の(2)大覚寺がやや難問だが、「弘法大師空海のすすめ」という言葉から真言宗の寺であると判断し、禅寺(臨済宗)の(3)と(4)を消去すると正答確率が上がる。9は、授業で伽藍配置図の覚え方を示したが、「南北〜一直線」という説明から(2)四天王寺と判断できる。10、11は難問だが、11はストーリーを知っていれば正答できるだろう。
12の下線部cは間違いと容易に判断できるため、下線部dがサッポロビールのことだと分かれば正答できる。14は難問で間違えても仕方ない。15〜18は標準レベルだが、16と18は地理の分野。18は「越前和紙」という工芸品名が浮かぶかがポイント。
《予想平均点》は26点としておく。

【正解】
1:(4)* / 2:(4)* / 3:(2)* / 4:(1)* / 5:(1)* / 6:(1)*
7:(3)* / 8:(2)* / 9:(2)* / 10:(1)* / 11:(4) */ 12:(3)*
13:(1)* / 14:(3) / 15:(1)* / 16:(2)* / 17:(2)* / 18:(4)*

【大問2】《重要度》高 《難易度》中 《理想得点》42点(正答率70%)
☆配点60点:日本の歴史(世界との関わりを含む)について
全体的に標準レベルの問題。昨年の問題では、もろに世界史の分野の問題が出ていたが、本来、「世界との関わり」とは、このように対外関係史に絞るべきだろう。19〜27は原始〜古墳時代時代の遺跡の問題で、授業でカバーした通り。ちなみに、小問(1)-Cの写真は遮光器土偶と呼ばれ、青森県の縄文遺跡である亀ヶ岡遺跡出土(東京国立博物館蔵)のもの。小問(2)-Cの24、27は、選択肢(4)登呂遺跡と(6)吉野ヶ里遺跡で迷うかもしれないが、「環濠集落跡」というキーワードから(6)を選ぶ。28は、正答できれば、29が自動的に正答できる。31はやや難問で、(4)の「チンギス=ハン」は「フビライ」の誤記。32は図説資料で確認した通り。33は難問だが、授業で指摘した通りで、すべて正しく(4)が正解。34は下線部dの「朱印船貿易」が「勘合貿易」の誤記。35は、下線部aが正しくは「島原の乱」、下線部bが正しくは「平戸」である。36〜38は常識レベル。39はやや難問だが日本の対外関係史ではいずれも必須人物。40の「戦いの舞台」とは小田原征伐のことで、(1)小田原城が正解。41は地理の知識を使うことになるが、石巻の位置関係から(2)北上川を選ぶ。《予想平均点》は41点としておく。

【正解】
19:(4)* / 20:(2)* / 21:(3)* / 22:(2)* / 23:(3)* / 24:(6)*
25:(ア)* / 26:(オ)* / 27:(カ)* / 28:(2)* / 29:(3)* / 30:(2)*
31:(4)* / 32:(2)* / 33:(4)* / 34:(4)* / 35:(1)* / 36:(4)*
37:(1)* / 38:(3)* / 39:(3)* / 40:(1)* / 41:(2)*

【全体】

《全体》

 理想得点を合計すると70点になり、合格ラインをクリアする。
 一方、予想平均点は67点と、ガイドラインで定めた合格ラインより数点低めになった。予想平均点以上を得点された方は合格している可能性が高いと思われるため、すぐに2次試験対策に着手した方が賢明だろう。

 

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一般常識

《概観》

【1】難易度は?→やや高い。
【2】合格ラインは?→50点前後か。
【3】問題傾向は?
 今年は、しっかりと準備をすれば解ける問題が5割、これまで培ってきた一般常識と論理的思考能力が試される問題が1.5割、試験の段階では出来なくてもよい(けれど、将来プロの通訳ガイドとして就業する際には知っておくべき、という教育的効果を狙った)問題が3.5割、と例年とおり3種類に分かれている。

 試験要綱では「産業、経済、政治及び文化に関する一般常識問題」とあるが、今年の出題割合は、産業・経済27点、政治12点、文化14点、観光47点と、文化・観光からの出題が6割強を占め、通訳ガイドの実務、つまり観光と文化に重点を置く意図が見て取れる。しかも、配点の約半分を占める観光問題に、細かな知識を問われる難問が多く、この点が、受験生にとって難易度がとても高く思えた最大の要因であろう。一方で、政治分野の問題は、基本をおさえておけば全問正解が可能で、配点は低いが、観光問題では差がつかないはずなので、ここでしっかり得点できたか否かが、合否を左右しかねない。

 一般常識の試験対策としては、準備が必要な設問に向けて、中学公民で扱う日本の経済、産業、政治、社会の基礎知識を学習し、さらに現場の通訳ガイドに求められる広い分野の最新情報を学習していく必要がある。

 一方、常識で解ける設問に関しては、日頃からテレビや新聞などのニュースや文化トレンド、知的情報に関心を持って、アンテナを張り巡らせておくことが大切だろう。

 なお、授業における的中問題には*マーク、みなさまの常識と論理的思考能力で正解すべき設問には+マークを付けておく。どちらのマークもない問題は、試験の段階ではできなくてもよいであろう。(授業カバー率52%)

《各大問ごとの正解と分析》

(問題番号はマークシート番号、正解は( )の数字)

【大問1】《重要度》中 《難易度》高 《理想得点》24点(正答率75%)
☆配点32点:産業・政治・経済・文化に関する問題
冒頭1と3は、授業で何度も何度も繰り返し強調した、一般常識に出題される3種類の問題、すなわち「準備可能な問題」「論理的思考能力が試される問題」「出来なくても良い問題」のうちの、「出来なくても良い問題」であることを見抜いてほしい。
一方で、4と5のイスラム関連知識、6の観光用語、7のTPP加盟国、9〜12の選挙制度に関する問題は、重要事項としてしっかり授業でも取り上げたので、全問正解してほしい。特に、6のフィルムコミッションは、2010年の本試験と同一問題。春の授業で過去問を9年分やっておいたので、自信を持って正解できたはず。
《予想平均点》は19点としておく。

【正解】
1:(2) / 2:(1) +/ 3:(4) / 4:(2) */ 5:(4)*/ 6:(3)*
7:(3)* / 8:(4) / 9:(1) */ 10:(4) */ 11:(4) */ 12:(2)*

【大問2】《重要度》中 《難易度》高 《理想得点》16点(正答率73%)
☆配点22点:観光に関する問題
13の外国人案内所は授業でも取り上げ、全国各地にあると説明しておいた。カテゴリー別の詳細は説明しなかったが、ボランティア団体が運営主体になるのは不自然、と常識を働かせて判断してほしい。14は、夏期最後の授業の教材の巻末に掲載した「観光関連一問一答クイズ」30問の中から、ズバリ的中。「アドバイスとおりに、試験直前に見たので、ばっちり出来た」と喜び勇んで試験会場を出てこられた受講生もいて、こちらも嬉しくなりました!16の延宿泊者数の多い都道府県については、北海道は、近年スキーで長期滞在する外国人が増えているので、延宿泊者数が多くなる。人気観光地の京都を選びたくなるかもしれないが、京都を訪問する外国人客は大阪に宿泊するケースも多い。延宿泊者数のトップ3は、もちろん東京が断トツで、大阪・北海道と続き、京都は4番目。
《予想平均点》は12点としておく。

【正解】
13:(5) +/ 14:(2)* / 15:(2) / 16:(1) +/ 17:(1) */ 18:(3)
19:(1) */ 20:(3)*

【大問3】《重要度》高 《難易度》高 《理想得点》2点(正答率28%)
☆配点7点:交通機関に関する問題
21の北海道新幹線は、時事問題。日本の新幹線の知識あれこれは、夏期最後の授業の教材で一覧表にまとめておいた。
22のJapan Rail Passは過去にも複数回出題されており、通訳ガイド必須の実務知識。ただ、受験段階でここまで細かな知識を身につけておかなくても良いであろう。教育的効果を狙った出題である。
《予想平均点》も2点としておく。

【正解】
21:(3)* / 22:(3) / 23:(3)

【大問4】《重要度》高 《難易度》高 《理想得点》12点(正答率80%)
☆配点15点:自然・動植物に関する問題
24は、「古都」の著者が森鴎外ではなく、川端康成であることを知っていれば解ける問題。要領良く、いかに早く選択肢を速読するか、授業で何度も培ってきた能力を活かせたでしょうか?25と26は、日本地理の基本問題でしっかり正解してほしい。
27は、まずタンチョウとライチョウが天然記念物であることは常識なので消去。ハクチョウとツルが残るが、ハクチョウは割りと良く見かける身近な鳥だな、と日常感覚で選べば、正解。これまた授業で強調してきたテクニック!
(なお、青森県小湊のハクチョウは、天然記念物に指定されている)
28は、鵜飼は長良川を代表に、東海地方中心の風習だと判断すれば、地域的に仲間はずれの選択肢は、東北(山形)の最上川。
《予想平均点》は6点としておく。

【正解】
24:(3) / 25:(1) */ 26:(2)* / 27:(2) +/ 28:(3)+

【大問5】《重要度》中 《難易度》高 《理想得点》6点(正答率33%)
☆配点18点:食品・農業に関する問題
29〜31は無理難題で出来なくてもよい、と素早く判断してほしい。
32は、夏期地理の授業で取り上げた。米の産地を問う問題は、2009年にも出題されている。すべてのお米の産地を知らなくても、「ななつぼし」「はえぬき」はじめ、良く耳にするお米のブランドの産地くらいは知っていてほしい。
33の日本酒の問題は、2006年と2012年に既出。授業でも重要事項と強調しておいたので、しっかり正解してほしい。
《予想平均点》も6点としておく。

【正解】
29:(3) / 30:(5) / 31:(3) / 32:(4) */ 33:(2) */ 34:(1)

【大問6】《重要度》高 《難易度》低 《理想得点》6点(正答率100%)
☆配点15点:観光白書に関する問題
35は訪日外客数上位5カ国の最新統計、36は近年登録された世界遺産の問題。ともに最重要事項で、準備をしっかりしたかどうかが試される問題。2問とも正解が必須。
《予想平均点》は3点としておく。

【正解】
35:(4) */ 36:(2)*

《全体》

 理想得点を合計すると66点となり、合格ラインをクリアする。
 一方、予想平均点は48点と、ガイドラインで定めた合格ラインより10点ほど低めになった。予想平均点以上を得点された方は合格している可能性が高いと思われるため、すぐに2次試験対策に着手した方が賢明だろう。

 一般常識は、常日頃から培った常識と受験対策による知識の組み合わせである。試験がカバーする範囲も広範なので、一般常識だけに絞った付け焼き刃的な受験対策ではその効果が如実には感じられないかもしれない。通訳ガイド試験の一般常識試験は、それ相応の対策を行ったか否かが、合否の分かれ目になるように巧みに作ってある。そう考えて、然るべき対策をしておくことが重要だろう。


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2016年試験の結論

  これまで見てきたように、昨年の問題に比べ、内容はとても良くなって いるし、難易度もほぼ適切と思われる。一つ難を言えば、日本地理・日本歴史・一般常識の試験範囲に重複が見られ、明確な役割分担がなされていないことが指摘できる。そのため、今後の受験をお考えの方は、どの科目をどの範囲で学習すべきか、的を絞りにくいところだ。

 しかし、一方で、本来通訳ガイドに求められる日本地理・日本歴史・一般常識の知識はそれらを組み合わせた総合的なものであるというのも事実である。かつてこれら3科目が第3次試験として第2次試験の後に行われていた時代は、科目の分野は分かれているものの、300点満点の一つの試験として行われていた。2006年以降、一部合格・免除が認められるようになったものの、これら3科目は一体として考え、どの科目を受験するにせよ、全ての分野をきちんと学習することが重要であり、合理的・実践的でもあるだろう。

 さらに言うと、通訳ガイド試験の目的として、合否を決めることはもちろんだが、どの科目も、現場で活躍する通訳ガイドとしてどのような知識を持っておくべきかを十分に考慮した上で問題が作られているのは間違いない。現場では客層や状況によって求められる知識も常識からトリビアまで様々である。その意味では、試験合格という目標だけにとらわれず、通訳ガイドとして活躍・貢献する自分の姿を想定し、どの分野にも興味を持ち、積極的に取り組んでいくことが、合格だけでなく、合格後の皆さんに大いに役立つことだろう。

 そのような観点から、今年の問題だけでなく、過去問についても余念なく 研究していただきたい。
(過去の本試験問題と解答はこちらに掲載してあります>>

以上です。
みなさまの手応えはいかがでしょうか。
お読みいただき、ありがとうございました。

CEL英語ソリューションズ
最高教育責任者 江口 裕之

(2016.08.24更新)

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